浴室は1階奥(長の湯)と地下1階(楽の湯)にある。男湯と女湯という区別はせず、浴室自体は大きくないため、貸切的な感じの利用になるようだ。訪れたときはどちらも女性が利用中で、30分ほどロビーで待たされた。ダイニングテーブルが幾つか並び、食堂を兼ねている。待ち時間の間の話し相手がおばあちゃんだった、というわけである。なお、客室にはミニキッチンを備えているため、自炊の長期滞在も可能だ。
案内されたのは1階の浴室だった。3帖ほどで横長の湯船が1つ、それにカランが3つあるだけのシンプルさ。本当は樽型の露天風呂も備えた地下1階の浴室が良かったが、こればかりは運だから仕方ない。内装も湯船もタイル張りの素朴な浴室で、室内は湯気で真っ白。窓を開けてもよしずが掛かっているために外の景色はうかがえない。それでも循環ながらかけ流しで、蛇口からホース伝いに熱いお湯が絶えず注がれている。斜向かいの亀の湯と雰囲気は変わらないじゃないかという気もするが、ひたすら温泉を堪能するのみである。
正月は箱根駅伝の青学大チームが合宿していて賑やかだったそうだし、外国の旅行ガイドにも紹介されているから、各国の観光客も多数訪れるという。リーズナブルな宿泊料金も魅力のひとつ。ここを拠点にして箱根を満喫するのも良いだろう。
・湯処長楽(箱根・二ノ平小涌台地区飲食店組合)
湯処長楽
源泉/二ノ平温泉(ナトリウム−塩化物・炭酸水素塩・硫酸塩泉)
住所/足柄下郡箱根町小涌谷525 [地図]
電話/0460-82-2192
交通/箱根登山鉄道彫刻の森駅より徒歩7分、小涌谷駅より徒歩8分
料金/大人550円、小人300円
時間/9:00〜20:00