旅は哲学ソクラテス

興味があるのは風呂屋めぐりとベイスターズです。それ以外のことにはあまり興味がありません。
日帰り温泉・スーパー銭湯・町の銭湯・共同浴場・サウナ・健康ランド・野湯など守備範囲は広めです。
行動範囲は神奈川を中心とした1都3県と静岡、山梨です。

秘湯

蛇の湯温泉たから荘(東京都檜原村数馬)

蛇の湯温泉たから荘(東京都檜原村数馬)白川郷の合掌造り、京都の町家など、地域の風土に根ざした建築様式は興味深い。東京都の最西端、檜原村数馬では兜造りの古民家を数棟見ることができる。兜造りは合掌造りにも似た様式だが、兜のように見えることからその名が付いた。小屋裏では養蚕が行なわれていたという。蛇の湯温泉たから荘の兜造りは、江戸時代中期の建築で、国の登録有形文化財に指定されている。(文化遺産オンライン

蛇の湯温泉たから荘(東京都檜原村数馬)古民家の昔風情は座敷にも表れている。太平洋戦争に出征した先祖様のご尊顔や、赤紙(召集令状)などが飾られ、傍らの座卓は雑誌が雑然としていたり、まるで個人のお宅を訪ねているかのよう。客室は別棟にあるようだから雰囲気はわからぬが、母屋だけは素朴な民宿の趣。山里の斜面に建っているため、階段を下って浴室へ。ロッカーはないから籠を使う。

蛇の湯温泉たから荘(東京都檜原村数馬)浴室には湯船1つ。窓の外は鬱蒼とした緑の景色。そして、南秋川の渓流を見下ろす。温泉は自然湧出で、泉温10.6℃の無色透明。蛇の湯温泉は「武蔵野風土記」にも記された古湯で、たから荘ただ1つ。ちなみに、東京都唯一の「日本秘湯を守る会」加盟旅館でもある。秘湯を実感するより、むしろ「ここも東京なのか!」とロケーションに驚くばかり。そして、ひと昔前はこのような鉱泉宿が各所にあったのだろう。旅情ムードに浸るとともに、タイムスリップしたかのような錯覚を覚えた。

蛇の湯温泉たから荘(東京都檜原村数馬)

蛇の湯温泉たから荘
源泉/蛇の湯温泉(単純硫黄冷鉱泉)
住所/東京都西多摩郡檜原村数馬2465 [地図]
電話/042-598-6001
交通/JR五日市線武蔵五日市駅よりバス65分「仲の平」停下車
     国道20号線「本町」交差点より山梨県道33号線経由で約22.6km
     国道411号線「油平」交差点より都道7号線〜206号線経由で約30km
料金/大人1,000円、小学生700円、幼児500円、2歳以下無料
時間/10:00〜18:00

赤城温泉御宿総本家(群馬県前橋市苗ケ島町)

赤城温泉御宿総本家(群馬県前橋市苗ケ島町)赤城山は榛名山、妙義山と並んで上毛三山のひとつ。上州名物といえば空っ風だが、これは赤城山から吹き下ろす北風のことで、「赤城颪」とも言うそうだ。しかし、夏を迎えようとするこの日は、赤城山を峠を上るにつれ霧がひどくなってきた。そして、今回の目的地「御宿総本家」に到着したときは、あたり一面濃霧に包まれていた。

赤城温泉御宿総本家(群馬県前橋市苗ケ島町)赤城温泉郷は赤城山南麓に点在する宿の総称で、その中でも御宿総本家の創業はひときわ古く、元禄2年(1689)だという。現地からは老舗の風格はまったく感じられないが、まず気になったのは「Many Interesting Objects are Displayed in our Ryokan. SOUHONKE」の文字。ここを訪ねる外国人はよほどの旅行通だと思うが。

玄関をくぐるとフロントマンが出迎えてくれた。内風呂は1階、露天風呂は3階にあるという。廊下には古今東西の雑貨が並んでいるが、それらに趣味の統一感はなく、お世辞にも高価な品には見えない。それはさておき、内風呂はすごかった。




いかす温泉天国(まぼろしチャンネル)に全篇を掲載しています。
No.12 温泉マニア感涙。赤城山麓の個性派旅館
どうぞご覧ください!




赤城温泉御宿総本家(群馬県前橋市苗ケ島町)赤城温泉御宿総本家(群馬県前橋市苗ケ島町)赤城温泉御宿総本家(群馬県前橋市苗ケ島町)
赤城温泉御宿総本家(群馬県前橋市苗ケ島町)赤城温泉御宿総本家(群馬県前橋市苗ケ島町)赤城温泉御宿総本家(群馬県前橋市苗ケ島町)
赤城温泉御宿総本家(群馬県前橋市苗ケ島町)赤城温泉御宿総本家(群馬県前橋市苗ケ島町)赤城温泉御宿総本家(群馬県前橋市苗ケ島町)
赤城温泉御宿総本家(群馬県前橋市苗ケ島町)赤城温泉御宿総本家(群馬県前橋市苗ケ島町)赤城温泉御宿総本家(群馬県前橋市苗ケ島町)


赤城温泉御宿総本家
源泉/赤城温泉(カルシウム・マグネシウム・ナトリウム−炭酸水素塩泉)
住所/群馬県前橋市苗ケ島町2034 [地図
電話/027-283-3012
交通/国道353号線「三夜沢町」交差点より県道16号線で約6.4km
     (JR両毛線前橋駅より約24km)
料金/500円
時間/8:00〜21:00(要確認)

赤城温泉郷(前橋まるごとガイド)
好きですまえばし第31号:特集「THE温泉」(PDF)

切明温泉川原の湯(長野県栄村堺切明)

秋山郷は新潟県津南町と長野県栄村にまたがって点在する12の集落の総称で、江戸文政年間の文人・鈴木牧之によって紹介された。西に鳥甲山、東に苗場山、その谷間には中津川が流れる。メインとなるルートは津南町からの国道405号線だが、車のすれ違いもままならない険しい山道が続く。志賀高原からのルート(奥志賀公園栄線)もあるが、冬期は閉鎖される。かつて飢饉が襲ったときには餓死者も出て、3つの村が滅んだという。いまだって落石や雪崩などで道路が分断されたら、たちまち陸の孤島と化すだろう。いまもむかしも秘境であることに変わりはない。

切明温泉への道切明温泉への道新潟県津南町と長野県栄村の県境

この厳しい環境の中で、自然の恵みといえば集落に湧く温泉だ。北から逆巻、結東、小赤沢、屋敷、上野原、切明の温泉があり、各地に数軒の旅館もある。小赤沢温泉は酸化した鉄分による赤褐色のお湯、屋敷温泉は目の前に中津川を眺めながらの露天風呂が楽しめる。そして切明温泉の名物といえば、川そのものが露天風呂というワイルドなロケーションだ。

小赤沢集落小赤沢温泉楽養館屋敷集落
雪に埋もれる小赤沢(左)と屋敷(右)集落。小赤沢温泉楽養館(中)は4/20時点で冬期休業中だった。

切明温泉の歴史は古く、江戸時代中期に箕作地区の名主・島田三左衛門によって発見されたという。鈴木牧之の「秋山紀行」では湯本と記されているが、江戸時代中期には宿が流され、復活したのは昭和47年のこと(村営の宿・雄川閣)。現在はほかに2軒の宿が営業をしているが、民家は1軒もない。

切明温泉川原の湯切明温泉川原の湯切明温泉川原の湯

雄川閣より吊り橋を渡り、中津川の川原を200mほど歩いていく。雪が足首以上に積もり、道の格好をなしていないが、川から立ち上る湯気でだいたいの位置はわかった。川原には大小の石がゴロゴロしており、すでに岩風呂のように石が並んでいる。川底から湧く温泉と川を流れる冷たい水が混じり合い、人肌程度の温さ。浅いところをよく見るとぷくぷく湧き出していて、そこは若干熱め。川の水が注ぐところは当然冷たく、加減が難しいのだが、スコップで作るなど面倒だし、そもそもスコップを持っていないし。湯加減以上に困ったのは、川底に堆積した落ち葉や藻がぬるぬるして気持ちが悪いこと。諦めて足湯で済まそうかとも考えたが、3分後には服を脱いでいた。もちろん脱衣所はないので、水着やバスタオルがあるとよいかも。と言いつつ、自分は持っていないが。

切明温泉川原の湯切明温泉川原の湯

温くても冷たくても慣れてしまえば極楽露天風呂。都会のスーパー銭湯では味わえないこの開放感、むしろ開放的過ぎるかもしれない。温泉が大自然の恵みだと実感できるひとときだ。

切明温泉川原の湯

切明温泉川原の湯
源泉/切明温泉(カルシウム・ナトリウム−塩化物・硫酸塩泉)
住所/長野県下水内郡栄村堺切明 [地図
交通/国道405号線・117号線「大割野」交差点より約33km
料金/無料
時間/24時間

津南彩発見(津南町観光協会)
秋山郷観光協会
栄村観光協会
越後秋山郷(アトラスデザインワークス)

切明温泉の宿
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・大人470円(12歳以上)
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