今回は車で訪れたのだが、駅前通りより一本東寄りのコインパーキングに駐車し、さてどこだろう?と周りを見渡してみたら、なんとすぐ隣にあった。「サウナ」と書かれた電飾看板のほか、LED型の小さな看板もあるので、夜はそれなりに目立っているのかも。コインランドリーを併設し、「泉」と染め抜かれた紺色の暖簾がかかっている。入口は自動ドアで、すぐ正面にフロントがある。番台から改修したに違いない。下足箱の札と引き換えに、脱衣所のロッカーの鍵を受け取るシステムだが、あえて脱衣籠を使う人もいるようだ。脱衣所には新旧2台のマッサージ椅子、ジュースの自販機などがあるものの、寛ぐにはちょっと狭いかなぁと思う。
浴室にはカランが3、3、3-3、5と変則的に配置されている。いずれも固定式のシャワーが付き、ほかに立ちシャワーもある。よく換気がされているが、あとから入ってきたおじさんの「暑い!」という一言で、浴室の扉は開けっ放しに。「銭湯なんてこんなもんだろ」と思うし、「世間のルールと逆だろ」とも思うが、結局おじさんが出て行くまで扉は開けっ放しだった。
横浜市銭湯組合の紹介ページには「中将湯温泉 泉湯」として紹介されているが、現在は「中将湯」の文字はどこにもない。ちなみに中将湯とは、ツムラ(津村順天堂)が販売する漢方の婦人薬で、創業以来100年に渡るロングセラー。「実母散」に似た商品で、いずれも本来は飲み薬だが、刻んだ漢方生薬の欠片を袋詰めにして提供する銭湯も少なくはない。泉湯では東京浴剤なるメーカーの「寿湯」を薬湯に使用しているが、これも同様の商品。生薬を詰めた袋が湯の中に沈んでいるので、あたりには独特なにおいが漂い、お湯は濃い茶褐色。ありきたりな入浴剤に比べて、健康になれそうな気分がする。
ほかに座湯ジャグジー2人分とバイブラ湯があるが、全体的に泉湯は足先がピリピリするほどに熱い。カランのお湯はかなりぬるかったのに。といったわけで小さな水風呂とを何度も往復。別途料金でサウナもあるが、誰も利用していなかった。ふと耳を澄ますと、トランペットの演奏が浴室内のBGMとして流れていた。ほかの銭湯にはないセンスだし、さらにはリクエストも可能だという。ペンキ絵の類がないのは少々寂しいが、「薬湯があればそれで良し」な感じの銭湯だった。
・「お風呂や入浴剤の歴史」って知っていた?
(ツムラライフサイエンス「生活リズム向上委員会」)
・泉湯(神奈川県浴場組合)
・泉湯(横浜市浴場共同組合)
泉湯
住所/横浜市緑区長津田5-6-26 [地図]
電話/045-981-2616
交通/JR横浜線・東急田園都市線長津田駅より徒歩5分
料金/大人450円、中人180円、小人80円
※サウナ別途150円
時間/15:00〜23:00、毎週金曜日定休
(追記-2014/2/20)
現在休業中。2014/1/25より。
(追記-2014/5/10)
営業再開。2014/4/15より。
なお、現在の営業時間は15:30〜23:00、毎週月曜日・金曜日定休