野山北公園は狭山丘陵の自然を活かした公園で、隣接する瑞穂町の六道山公園と併せると都内最大の公園であるという(⇒詳細)。武蔵村山市も東京都ではあるとはいえ、このあたりまで来ると急にのどかな風景が広がる。かたくりの湯の玄関先では地元で採れた野菜を販売していたが、そういう光景も実にのどかだ。
かたくりの湯では温泉入浴のほかにプールも備えており、別途料金も発生しないので両方利用する人は絶対お得。3時間という時間制限も平日なら超過料金なし。市営施設らしく「健康増進」を目的としているが、子供プールもあるので家族づれでも楽しめそうだ。
「温泉入浴ゾーン」と「健康増進ゾーン」、そしてレストランがある「休憩ゾーン」はどちらも円形の建物で、その2つをつなぐようにしてエントランスホールがある。ちなみにレストランのみの利用も可。
浴室は「和風」「洋風」が男女別日替わり。訪れた日は男湯が和風だった。和風といってもタイル張りの浴室は、湯船のふちに木材が使われているだけ。入浴剤使用の日替わりイベント湯(この日は紫色の美艶湯だった)、42℃弱の高温湯、37℃弱の低温湯、水風呂、そして小さなサウナがある。人気があるのは低温湯のようで、内風呂の中ではいちばん広く、しかもジャグジーつき。浴室は外部に面してガラス張りで、遠くに狭山丘陵の緑を望む。
露天風呂は岩風呂っぽい造り。残念なのは、高い塀がやたらと圧迫感を感じさせることだ。自然豊かな環境で、周りに高い建物はひとつもないのにもったいない。隅のほうには打たせ湯もあるが、誰も利用していなかったし、そもそも打たせ湯って需要があるのか?と思う。
村山温泉は地下1,500mから湧出した冷鉱泉で、メタほう酸が基準を上回る「温泉法の温泉」。若干の塩素臭が気になるが、とくに特徴もない無色透明のお湯。とくに特徴もないというのは、お湯だけではなく施設全体にも言えること。民間が運営するスーパー銭湯のようにもっと商売っ気を出してしまうか、それとももっと田舎っぽくするか。平日昼間は閑古鳥が鳴いていたが休日はどうなのか? 温泉だけなら物足りなさを感じるが、プールも入って食事もして1日を満喫したい人は割安に感じるのではないだろうか。
かたくりの湯
源泉/村山温泉(温泉法の温泉)
住所/東京都武蔵村山市本町5-29-1 [地図]
電話/042-520-1026
交通/多摩モノレール上北台駅または玉川上水駅よりバス「かたくりの湯」停下車
青梅街道「かたくりの湯入口」交差点より都道55号線を所沢方面へ約800m
料金/(平日)大人700円、子供350円
(休日)大人800円、子供400円
※武蔵村山市民は大人100円、子供50円引き
※子供は3歳〜小学生の料金設定
※平日・休日とも基本料金は3時間まで。
以後1時間ごとに大人200円、子供100円の超過料金。
(繁忙期を除く平日は「サービスDay」として超過料金不要)
時間/10:00〜23:00、毎月第3木曜日定休