旅は哲学ソクラテス

興味があるのは風呂屋めぐりとベイスターズです。それ以外のことにはあまり興味がありません。
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行動範囲は神奈川を中心とした1都3県と静岡、山梨です。

山陽〜四国2009/1

祖谷秘境の湯(徳島県三好市西祖谷山村)

祖谷秘境の湯(徳島県三好市)祖谷秘境の湯(徳島県三好市)祖谷秘境の湯(徳島県三好市)

大歩危へと至る国道32号線、そして大歩危から祖谷かずら橋方面へと至る県道45号線で、やたらと目に付くのは「秘境の湯」という看板だ。自ら秘境と名乗るその温泉は道の駅にしいやに近接し、田舎道に似つかわしくない無駄に大きなゲートが客を迎える。進入路のスロープをあがると、そこには高層のホテルが建っていた。手前と山の斜面の奥にもう1棟。こんなに宿泊客が訪れたらもはや秘境ではないのであって、しかも山を切り崩して造る必要があったのか。周囲の景観とまったく調和が取れていないではないか。がっかりして帰ろうかと思ったが、温泉に入れば多少印象も変わるかもしれない。三角屋根の温泉施設棟を訪れた。

日帰り温泉施設でありながらホテルの大浴場も兼ねており、館内はゆったりとしている。2階にはレストラン、ギャラリー、休憩室を完備しているが、これらの充実ぶりは団体客利用を想定しているのだろうか。浴室は男女各198名入浴可とのことで、アバウトに200名じゃダメなのか?そもそもこの数字の根拠は?など疑問点を挙げればキリがない。

メインとなる全長10mほどの大きな湯船は、その内部にジャグジー、バイブラ、寝湯コーナーを設けている。源泉は湯温19.2℃の鉱泉で、フッ素とメタホウ酸が温泉法の基準を満たしているようだ。無色透明のクセのないお湯だが、こんなに湯船が大きくては温泉のありがたみがない。もう1つある湯船はヨモギの薬湯だったが、こちらのほうが満足度が高いのだから矛盾している。塩素臭が気にならなかったことが唯一の救いか。浴室内にはほかに打たせ湯、ボディシャワー、塩サウナがある。

祖谷秘境の湯(徳島県三好市)浴室から数段下ると露天風呂がある。岩風呂風のつくりで、阿波の青石を組み合わせているという。背後に祖谷の山々が迫り、紅葉の時期なら雰囲気がよさそうだ。山の下を見下ろすと、祖谷ふれあい公園、そして山すそには住宅地が広がっている。塀があって直接景色を眺めることができないし、それ以前に秘境というほどの景色ではないのが残念だ。世間では岐阜白川郷、徳島祖谷、宮崎椎葉村が「三大秘境」と言われているらしいが、交通便の解消によって秘境も過去の話になりつつある。(写真は駐車場から撮ったものだが、露天風呂からも同じような景色を眺めることができる)

「祖谷秘境の湯竣工記念碑」
 この温泉は、昭和63年4月四国県民の夢であった瀬戸大橋が開通し、本州と四国が陸続きとなり、高速道路時代を迎えた。これを機に、年間50万人の観光客が日本三大奇橋「祖谷のかずら橋」を訪れるようになり、観光立村を最重要施策として、通過型から滞在型温泉地への飛躍を目途に、平成元年10月ふるさと創生事業により温泉開発に着手し、平成3年3月温泉井(祖谷川左岸、総事業費85,000千円、掘削長1035m)の掘削に成功した。この資源を有効活用すべく、平成7年2月地権者の絶大な理解とご協力により村民の健康増進と観光拠点となる温泉施設「祖谷秘境の湯」の建設に着手、2年余の歳月をかけ、平成9年3月施工した。
 さらに徳島県知事のご高配を賜り主要地方道西祖谷山山城線の改良と進入路及び駐車場を県営の「道の駅」事業で整備され、周辺環境の整備も充実することができた。
 ここに関係各位に対し永く深甚の敬意と感謝を意を捧げるために記念碑を建立するものである。
平成9年4月吉日 西祖谷村長 尾茂光男

敷地内には上記の石碑が建っていた。これに付け加えると、「ホテル秘境の湯」のオープンは平成12年5月のことであり、旧西祖谷山村がほとんどを出資した第3セクター会社が運営に携わっている。バブル景気のピーク時に温泉掘削を開始し、景気悪化に逆行するようにして入浴施設、ホテルを完成させているが、果たして収支は成り立っているのだろうか。訪れたのが1月初旬の閑散期、しかも平日昼間とはいえ、198名が入浴できるはずの浴室にたった3名とは寂しすぎる。三好市の方々には余計なお世話だが、「ハコモノ行政…」と思わずにはいられない。

祖谷秘境の湯
源泉/祖谷渓温泉(単純温泉)
住所/徳島県三好市西祖谷山村尾井ノ内391 [地図
電話/0883-87-2800
交通/JR土讃線大歩危駅よりバス「秘境の湯」下車
     国道32号線「大歩危橋」より県道45号線で約15分
     ※無料駐車場120台分あり
料金/大人1,000円、子供500円(小学生)
時間/10:00〜21:00、毎週火曜日(祝日の場合は翌日)と1月1日定休

三好市観光サイト-大歩危・祖谷観光NAVI

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平家屋敷民俗資料館

平家屋敷平家屋敷平家屋敷
平家屋敷平家屋敷平家屋敷
平家屋敷平家屋敷

大歩危より「かずら橋」で有名な祖谷渓へと向かう途中、あちこちに「平家屋敷」の看板があったので、気になって寄ってみることにした。屋敷は高台にあるため、県道に面した駐車場からはその全貌をうかがい知ることができないが、全国各地に存在する平家屋敷同様、うすら寂しい雰囲気であることは察しがつく。実際にこの平家屋敷は山の中にぽつんと1軒あるだけで、都落ちした当時からずっと時代に取り残されているかのような寂しさだ。

現在の当主は20代目。初代は安徳帝(安徳天皇:在位1180-1185⇒Wikipedia)に仕えた典医で、平家滅亡のあと一族で祖谷に入山した。合掌造りの屋敷内には鎧や旗、古文書、生活用具などが展示されている。樹齢800年という3本の樹木も見事だ。庭からは祖谷の山々を見渡すが、本当に山深いところだ。こんなに逃げ延びる必要があったのだろうか…。

大歩危・祖谷観光NAVI
徳島県博物館マップ
徳島県情報サイト-阿波ナビ

平家屋敷民俗資料館
住所/三好市西祖谷山村東西岡46 [地図
電話/0883-84-1408
交通/JR土讃線大歩危駅よりバス「平家屋敷」停下車
     国道32号線「大歩危橋」より県道45号線。祖谷渓方面に約3.6km
料金/大人500円、小人300円
時間/(11月〜2月)8:00〜17:00
     (3月〜10月)8:00〜18:00
     年中無休

大歩危・小歩危

大歩危大歩危

四国のほぼ真ん中にある大歩危・小歩危(おおぼけ・こぼけ)は、その名前もあって日本で最も有名な渓谷(といっても過言ではない)。剣山国定公園内にあり、吉野川の激流によってつくられた断崖絶壁が約5kmに渡って続く。下流約3kmのところにあるのが小歩危で、こちらはラフティングの名所。

四国山脈の難所で、「大股で歩くと危ない」という意味で大歩危、「小股で歩いても危ない」という意味で小歩危と呼ばれるようになったという。大歩危・小歩危と並行する国道32号線には道の駅大歩危があり、展望ポイントのひとつ。道の駅には岩石鉱物を展示した博物館「ラピス大歩危」を併設している。

大歩危・祖谷観光NAVI(三好市観光サイト)
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