掘割は約400年前に柳川藩主が城の防御のために整備し、以後物資の運搬や生活用水として利用された。明治以降になると堀に船を出して遊ぶ「川遊び」が盛んになり、昭和29年に北原白秋の少年時代を描いた「からたちの花」(長谷健/著)が映画化されると、全国から注目を浴び、柳川の観光名物となったという。
川下りのルート上には北原白秋の童謡「まちぼうけ」の碑や直木賞作家・壇一雄や芥川賞作家・長谷健らの文学碑も立つ。
うなぎは江戸時代から柳川の特産品。硬めに炊いたご飯にたれをまぶして蒸し、蒲焼にしたうなぎをのせて再度蒸し上げ、錦糸玉子を散らしたのが柳川の名物「せいろ蒸し」。市内には数十軒の店があり、また、柳川市内では年間120万匹のうなぎが消費されているという。川くだりのルートの途中には「うなぎ供養碑」という石碑もある。毎月7日には掘割にうなぎを放流して供養するほか、土用の丑の日の前には供養祭が行われている。
正確に言うと船が着くのは御花の前の「六騎」という店の前。うなぎめし1,800円、柳川鍋850円。西鉄の切符には割引券がついている。
昭和60年には白秋生誕100年の記念事業として柳川市歴史民俗資料館(白秋記念館)が開館した。中世以降の柳川の歴史と民俗、白秋の生涯と作品を紹介している。
北原白秋記念館
住所/柳川市沖端町55-1 [地図]
電話/0944-72-6773
交通/西鉄柳川駅よりバス「お花前」停徒歩12分
料金/大人400円、小人150円、学生350円
時間/9:00〜17:00、年末年始休館