旅は哲学ソクラテス

興味があるのは風呂屋めぐりとベイスターズです。それ以外のことにはあまり興味がありません。
日帰り温泉・スーパー銭湯・町の銭湯・共同浴場・サウナ・健康ランド・野湯など守備範囲は広めです。
行動範囲は神奈川を中心とした1都3県と静岡、山梨です。

東京都

PARADICE(東京都港区芝) 2022/4/29オープン

PARADICE(東京都港区芝)慶應大学のお膝元といえば三田。通学路はさぞかしおしゃれだろうと思いきや、三田駅から続く慶応仲通り商店街は、昔ながらの庶民的風情。狭い路地に飲食店がひしめく。その一画にあった万才湯(2016年廃業)は、銭湯空間を活かした居酒屋にリノベーションされ、そして再び銭湯サウナとしてリニューアル。一般公衆浴場→飲食店営業→その他の公衆浴場という流れには、銭湯時代からの客はおろか、管轄の保健所も驚いたことだろう。

PARADICE(東京都港区芝)事前にLINE経由での会員登録が必須。店頭では下足箱とロッカーの鍵を引き換える。木札とアルマイト、どちらも銭湯でよく見るタイプ。懐かしくも憎い演出だ。料金は後払いで、現金不可(キャッシュレス決済のみ)なのでご注意を。フロントの裏手にノスタルジックスタイルの応接間というかロビーがあって、そこからさらに脱衣所へと通じている。

PARADICE(東京都港区芝)浴室の真ん中には大きな植栽があって、そのまわりを高級銘木であろう一枚板のベンチが囲んでいる。手前に洗い場、奥に湯船とは東京の銭湯によくある配置で、銭湯時代の名残だろうか。湯船は水風呂と高温浴がそれぞれL字型、左右対称に並ぶ。その間に設けた扉の向こう側がサウナだ。

PARADICE(東京都港区芝)もともと釜場があった場所なのだろう。思いのほか広々としており、ベンチはL字型に2段(短辺側が3段)。薄暗く静寂が保たれた空間に円筒型ヒーターを設置し、セルフロウリュも可能で、熱さとともにほうじ茶の香りが広がる。銭湯のリノベ物件と高をくくっていたけれど、PARADICEにあってはサウナ店も顔負けの本格派。水風呂も3槽に分かれており、ひとつは水温一桁設定だとか(客数の影響か温度は上がっていたが)。確実に言えるのは渋滞はないということ。

PARADICE(東京都港区芝)浴室内の階段で2階に上がると、椅子がいくつも並んだ畳敷きの休憩スペース。宙に浮いたロフトというか、浴室を見下ろす桟敷席のようでもある。欄間も見事で、建築に興味がある人はきっと楽しいはず。鳥獣戯画を模したアニメーションが壁に映し出され、昔と今のコラボレーションとでも言うべきか。古さを残しつつ、新しい発想をどんどん取り入れ、この先の何十年を見据えているのかもしれない。

男女浴室をぶち抜いて男性専用としたが、毎月10日・20日・30日の10:00〜24:00に限ってレディースデーを開催している。交通便も良く、気軽に立ち寄ることができ、周辺に飲食店も多くあるのも魅力だ。

PARADICE ※男性専用
住所/東京都港区芝5-23-16 [地図]
電話/ー
交通/JR山手線・京浜東北線 田町駅より徒歩5分
     都営三田線・浅草線 三田駅より徒歩5分
料金/最初の30分750円、以降10分ごと250円
     個室サウナは90分3,500円
時間/24時間(清掃時間4:00〜6:00を除く)

※浴室やサウナの写真は公式サイトより転載

COCOFURO たかの湯(東京都大田区仲六郷) ※2022/3/10オープン

COCOFURO たかの湯(東京都大田区仲六郷)雑色の地名は鎌倉時代までさかのぼり、宮中の雑事を担う職業に由来するという。現在は六郷地区となり、雑色の名は駅や商店街に残すのみ。その六郷も明治時代、雑色村を含む6村合併(実際は5村)によって、新たに名付けられた地名だとか。雑色駅は高架化で駅前広場はがらーんとしているが、すぐに庶民的な商店街が顔を見せる。芝信用金庫の角を曲がれば、今回お目当てのCOCOFUROたかの湯。久が原のCOCOFUROますの湯とは姉妹店で、温浴施設運営には定評のある楽久屋が引き継ぎ、改装を経て生まれ変わった。

朝湯営業を行っている銭湯は都内にちらほらあるが、ここは早朝6時より閉店までの通し営業。しかも毎日。一番風呂を楽しみたい年配客、出勤前のサラリーマンの来店が落ち着き、本来なら土曜日の10時なんて週末であっても平和な時間帯。そんな世間一般の状況は当てはまらず、店内は若い客層で賑わっていた。もちろん彼らの目的はサウナ。改装前から無料で利用できたが、ベンチの数を増やし、オートロウリュ仕様となったことで、注目が集まっているのだ。

30分おきに行われるミュージックロウリュの際には、5分前ですでに満席となってしまう。照明が赤く点灯し、軽快な音楽が流れる。と、まだこれは前置きに過ぎず、アナウンスが終わったら爆音のメロディとともに大量の水が注がれていく。この時間は西城秀樹のYMCA。そのあとは延々と送風が続くのだろうが、熱くて痛くて途中で限界。柏のすみれの岩盤浴と浴室サウナの合わせ技。どうしたら攻略できるのだろうか。

水風呂は深さがあって気持ちがいい。ととのい椅子は常にフル活用されているので、炭酸泉で休憩。ほかに電気風呂の付いたあつ湯もある。サウナを前面に打ち出すことで、近隣の銭湯とは大きく差別化。その結果、多くの話題をさらい、連日の賑わいを実現させた。運営が変わって激変するとは、まさにこのことだ。

COCOFURO たかの湯(東京都大田区仲六郷)


COCOFURO たかの湯
住所/東京都大田区仲六郷2-27-12 [地図]
電話/03-3739-2644
交通/京急雑色駅より徒歩2分
料金/大人480円、小学生180円、未就学児無料
時間/6:00〜24:00、3・5・9・11月の第3木曜日定休


隆の湯(改装前)(改装前の隆の湯。2016年撮影)

ROOFTOP(東京都杉並区西荻南) ※2021/12/1オープン

ROOFTOP(東京都杉並区西荻南)サウナブームは無限の広がりを見せ、いままでにない斬新な発想の店舗も増えてきた。都内では限られた面積をいかに活用するがテーマなのであろう。西荻窪に昨年12月にオープンしたROOFTOPは、その名が示す通り、屋上を有効活用したサウナ店。「最大100人以上の収容」「都内最大級の広さ」を謳っているが、サウナ、水風呂、外気浴の魅力に特化することで実現可能となった。

ROOFTOP(東京都杉並区西荻南)パチンコ店「メッセ」にとってサウナ経営は新規事業。男性だけでなく女性浴室も設け、コワーキングカフェも同時オープンした点においても、既存のパチンコ兼業店とは一線を画す。建物構造上の結果なのか、パチンコ店の店舗裏に(まるで搬入口のような)専用入口を設けており、じつはパチンコ店内を突っ切った方が便利だったりする。

ROOFTOP(東京都杉並区西荻南)エレベーターを3階で降りると、サウナ受付のはずが、そこはコワーキングカフェの店内。テーブルと椅子を並べただけの殺風景なコワーキングスペースのイメージとは違い、仕事や作業を進めるだけに留まらず、息抜きや心地良さを含めて、ここなら有意義な時間を過ごせそう。言われるがままにLINEでの会員登録、そしてサウナの利用手続きを済ませる。キャッシュレス決済なのも今どきと言える。

ROOFTOP(東京都杉並区西荻南)再びエレベーターで4階へ。ロッカー番号を選び、サウナマットとタオルを受け取る。ここにも店員さんがいるのだし、ここが受付でも良さそうな気もする。「ペントハウススタイル」を謳っているが、建築基準法の塔屋(機械室やエレベーター室)ではなく、高級マンションなどに見られる独立住居のイメージに近い。洗い場は6人分のうち、2人分をサンラウンジャーが場所取り。洗い場は固定式シャワーで洗面器がなく、実用性には多少難あり。実際に活躍するのは立ちシャワーだったりする。

ROOFTOP(東京都杉並区西荻南)サウナはコの字にベンチ2段を設け、中央には円筒型の石積みストーブ。特注オリジナルストーブとあるが、NEPPAに似たケーシング。ちなみに女性側はメトスのikiで、男女を別にした理由を知りたい。ともかくオートロウリュが15分おき、毎時7分はスタッフによる撹拌があって、毎時37分には団扇での扇ぎあり。間接照明の室内はおしゃれで上品。空いていたら横になっても良いとのことで、堂々と。残念ながら混み合うことがなく、余裕で寝ていられる状況。

ROOFTOP(東京都杉並区西荻南)水風呂は屋外にあって、1人用のバスタブが2つずつ並んでいる。15℃と17℃なので好みによって。その延長に外気浴スペースが広がっており、インフィニティチェアやサンラウンジャーがいくつか。サウナのキャパに比して数が限られているため、場合によっては水風呂待ち、外気浴待ちが発生しそう。冬はさすがに寒いが、だんだん暖かくなるにつれ、客足も増えるだろう。

ROOFTOP(東京都杉並区西荻南)テントサウナも1基あったが、こちらは稼働していなかった様子。高い塀に囲まれているが、都心のビル群を遠望する。願わくば団扇でなくタオルによるアウフグースを。そしたら大化けする予感。

2時間くらいがちょうどいい。休憩するならば、別料金のコワーキングカフェとなる。むしろコワーキングも目的で訪ねる需要もありそう。帰りはカウンターで時間の確認だけ。服を着てからがあっけない感じもする。これもまたサウナに特化した店舗ゆえ、仕方がないのかもしれない。

ROOFTOP
住所/東京都杉並区西荻南3-14-7 [地図]
電話/ー
交通/JR中央線西荻窪駅南口より徒歩1分
料金/(平日)男性1時間・女性2時間1,480円 男性2時間・女性3時間1,980円
     (休日)男性1時間・女性2時間1,980円 男性2時間・女性3時間2,480円
     ※キャッシュレス決済のみ ※延長1,000円/1h ※小学生以上
時間/8:00〜23:00

※浴室、サウナ室、水風呂の写真はROOFTOP公式サイトより転載
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当ブログでご紹介している温浴施設の情報は、すべて自ら訪問し記録したものです。再訪時に料金・設備等で変更点があればその都度追記していますが、施設によっては現在と異なる点がありますのでご了承ください(⇒情報をお寄せください)。 また、当ブログ記載の「交通」は、各施設の公式サイトやパンフレットで公表している情報です。公表なき場合は1分=80mとして計算しています。
神奈川県の銭湯料金
神奈川県の銭湯の料金は下記の通りです。
・大人470円(12歳以上)
・中人200円(6歳以上12歳未満)
・小人100円(6歳未満)
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