将棋の駒の産地として知られる山形県天童市。竜王戦といった大きなタイトル戦や天童城址（舞鶴山）の桜まつりでは人間将棋がおこなわれる。市街地には天童温泉が湧き、ホテルや旅館が建ち並ぶ。しかし、今回訪ねたのは郊外の田園風景の中にある天童最上川温泉ゆぴあ。東北中央道天童IC、山形道寒河江ICのどちらも便利な立地だ。
県内最大級の露天風呂を謳う店舗だが、広々として開放的な店内にまず圧倒される。県内の特産品や地元で採れた野菜などを販売しており、道の駅のような品揃えと雰囲気だ。そして、60帖の大広間を筆頭に有料貸切個室は大中小と数多く揃え、もちろん食事処やボディケアも。山形県内の温浴施設では大型店の部類ではなかろうか。
源泉は2本あって、毎分230リットル湧出。あつ湯、ぬる湯の湯船で使い分けている。いちばんぬるく感じるのは露天風呂で、広々として開放感あり。間近に見えるビニールハウスでは、地元の特産品のさくらんぼの栽培をしているのだろうか。遠くに眺める山なみは月山・朝日連峰のようだ。サウナはバスタオル持参かレンタルするかの山形ルール。自分の汗は自分で拭いてから退室するというマナーの良さ。首都圏の感覚からすると入浴料が安すぎるが、回数券を購入すると12回分、得得期間中に購入すると14回分とあって、毎日通う常連も多いのだろう。どうやって利益を出しているのだろうか、地方の温浴施設を訪ねると不思議でならない。
天童最上川温泉ゆぴあ
源泉／天童最上川温泉（ナトリウムー塩化物泉）
住所／山形県天童市藤内新田1620-1 [地図]
電話／023-651-3333
交通／東北中央道天童ICより約2.8��
山形自動車道寒河江ICより約5.7��
※無料駐車場225台分あり
料金／大人350円、小学生100円、小学生未満無料
時間／6:30〜21:00、毎月第2月曜日定休（祝日の場合は翌日）
