さがら子生れ温泉会館(静岡県牧之原市西萩間)相良牧之原ICでおなじみの旧相良町(現在は合併して牧之原市)。のどかな農村風景が広がり、地域ブランドである静岡牧之原茶の茶畑や製茶工場も見られる。ちなみに熊本県相良村の相良茶とややこしいが、肥後国を治めた相良氏は、遠江国発祥とのこと。歴史的にも繋がりがあるということか。そんな旧相良町には子生れ石の伝説があり、さがら子生れ温泉の名もそれに因んでいる。木々が鬱蒼とした小川に、岩から生まれ出るような石。子宝、安産など縁起の良い石として信仰を集めているとか。

さがら子生れ温泉会館(静岡県牧之原市西萩間)遠州七不思議のわりには地味だったなぁなどと思いつつ、子生れ温泉へ。地元住民の憩いの湯なのに、芝生を囲むように円弧を描いた建物は、田舎モダンそのもの。ほぼ全面をガラス張りとして光を採り入れ、天井は高さを確保しつつ板張りとするなど、公共施設らしくないのが特徴。浴室は荻の湯、愛鷹の湯があって、おそらく左右対称のつくり。ほかに家族風呂もある(2時間2,300円、予約制、別途入館料)。

さがら子生れ温泉会館(静岡県牧之原市西萩間)温泉は地下1,200mから湧出。内湯は大小2つに区切られていて、小さい方は源泉かけ流し。夕暮れ時とあってか、常連客で和やかな雰囲気。替わり湯はポンプ故障のため現在休止中。露天にはゆったりとした岩風呂があって、緑に囲まれたロケーションだ。サウナ室は定員8名で、ひとり用マットが8枚。空き待ちのベンチもあって、さぞや人気施設かと思いきや、単純に回転率がよろしくない様子。常連がのんびりとサウナを楽しんでいる。水風呂は半円形の小サイズだが、常時バシャバシャと水が注がれており、常温ながらも爽快感あり。

さがら子生れ温泉会館(静岡県牧之原市西萩間)というわけで混み始めてきたので食事処へ。静岡県で信州そばもどうかなぁと思いつつ、数少ないながらもリーズナブルなラインナップ。畳敷きの大広間のほか、予約制の個室があったりと公共施設ならでは。週末や繁忙期はいざ知らず、じゅうぶん活用されていないのがもったいない。海水浴やサーフィンなどが楽しめる相良サンビーチは、車で20分の距離。これからの季節は行楽帰りの立ち寄りにおすすめだ。

さがら子生れ温泉会館(静岡県牧之原市西萩間)



さがら子生れ温泉会館
源泉/ナトリウム−塩化物泉
住所/静岡県牧之原市西萩間672-1 [地図]
電話/0548-54-1126
交通/国道473号線バイパス西萩間ICより約1.2km
     ※無料駐車場あり
料金/大人550円、子供300円(3歳〜小学生)、3歳未満無料
時間/10:00〜21:00
     毎月第2火曜日、12/31・1/1定休

※露天風呂の写真は公式サイトより転載