やまの湯(水戸市笠原町)水戸市のスーパー銭湯を検索すると、チェーン店や大型店入り混じって4件がヒット。その中でもやまの湯は、現地を訪ねてみれば老舗の佇まい。市街地近郊にありながらも広大な駐車場を備え、その一角に店舗を構える。エントランスは2階にあって、階段の両脇をよく見ればアヒルが3羽ずつきれいに並んでいる。なんという几帳面さだろうか。

やまの湯(水戸市笠原町)券売機でチケットを購入し、今度は1階に降りていく。すると鹿がお出迎え。サトシと名付けられ、いろいろとプロフィールも書いてあるが、突然すぎて戸惑う。支配人さんの名前をもじっていることを、実は知っているが。

浴室は和風風呂と洋風風呂が男女日替わり。ジャグジーがあちこちでブクブクしており、これまさにスーパー銭湯ならではの光景。炭酸泉を筆頭に、湯船の種類はバラエティに富んでいる。露天風呂での売りは水素風呂。炭酸泉のような気泡を実感できないため、入浴効果は信じるしかない。毎日のように通うことが健康への近道なのだろう。いかにも地元のスーパー銭湯とあってか、常連率も高く、あちこちで四方山話に花を咲かせている。

サウナは2室。スチームサウナはもわっとした空間。たいていの店では温度計を天井付近に設置するのに、ここはだいぶ低い位置。40℃の数字だけ見ればぬるく感じるが、よその店なら50℃弱とおそらく一般的な温度。ドライサウナは遠赤ヒーターの90℃で、ベンチ2段に約20人ほどの広さ。ベンチの板を最近張り替えたらしく、ほんのり白木の香りが漂う。

やまの湯(水戸市笠原町)

スーパー銭湯も最近では冷たい水風呂の時代。17℃前後とする店が多いなか、ここは15.5℃と気合いが入っている。浅めなのが残念だが、常時吐水で流れがあるから、余計に冷たく感じる。露天の一角に外気浴コーナーを設け、やはり常連憩いの場と化していた。

やまの湯(水戸市笠原町)再び2階へ。漫画をずらりと並べたり、キッズコーナーを設けたりと、出来うる限りの工夫が見て取れる。いまいち謎なのはトレーニング器具の充実ぶりだ。これもやはり支配人の趣味なのだろうか。スポーツジムに通わずともここで、しかも入館料だけで利用できる。そもそも平日なら520円と、地域性もあろうが、安くて気楽に過ごせる店。幅広い世代が楽しめる、スーパー銭湯らしさが支持されているのだろう。

スーパー銭湯やまの湯
住所/茨城県水戸市笠原町144-1 [地図]
電話/029-244-1126
交通/国道50号線(水戸BP)「笠原町東」交差点より約300m
     ※無料駐車場350台分あり
料金/(平日)大人520円、小学生310円、幼稚園児以下210円
     (休日)大人620円、小学生360円、幼稚園児以下260円
時間/10:00〜25:00、毎月第3月曜日定休(祝日の場合は翌日)