RAKU SPA 鶴見(横浜市鶴見区元宮)お風呂業界で働くアイドルOFR48を仕掛けるなどエンタメ路線をひた走る「おふろの国」。そこと鶴見川を隔てて真向かいにオープンしたのが「RAKU SPA」だ。にらみ合うような場所に進出しなくても…と思うが、平然とやってのけるのが業界最大手。極楽湯が手掛ける新ブランド店で、従来の店舗と比較して約3倍(1657坪)の面積を誇る大型店だ。

RAKU SPA 鶴見(横浜市鶴見区元宮)駐車場は店舗1階と平置きの合計320台分あり。尻手駅や鶴見市場駅から歩いて行けないこともないが、川崎駅や鶴見駅から無料送迎バスもある(本数は少ない)。

まだオープン半月とあってスタッフの接客も初々しいが、とにかく会員になると入館料金や食事料金の割引があるらしい。ロッカーキー兼用のリストバンドの説明を受け、いざ入館。館内着は男女兼用3種類のほかに、女性専用2種類。これは岩盤浴着も兼ねている。個人的には汗をかいて、やがて冷たくなった服で過ごすのは、風邪をひきそうで嫌なのだが。

2階に上がると広々とした食事処。右手側の長い廊下の先に浴室がある。ロッカーは上下2段式だが、平日で余裕があるにもかかわらず、なぜ下段だったのか。浴室入口の扉は左が内湯、右が露天風呂に通じている。寝湯と立ち湯のジャグジーが並び、通路の反対側には日替わり湯(レモン&ライム、電気風呂あり)と炭酸泉の湯船。

RAKU SPA 鶴見(横浜市鶴見区元宮)サウナはヒーターとロッキーの併用で、定期的に水が滴り落ちるのか、ジュワーという音のあとにわずかな温風。たまたまロウリュの時間になり、もちろん参加するが、室内にアロマオイルの香りがわずかに漂うものの、熱気が充満するには至らず、タオルによる熱波は全く届かない。いたたまれずに指導してあげるが、川向かいの店で偵察(修行)したほうが良かろう。ロウリュと名乗るにはまだまだ程遠いレベル。

そのかわり水風呂が素晴らしかった。18℃とさほど冷たくはないが、炭酸泉(炭酸水)は珍しい。上がったときに、身体の内部からポカポカとした温かさを感じることができる。4台並んだビーチチェアで外気浴も良いだろう。露天風呂側に背を向けているため、静かな時を過ごすことができる。

そして露天風呂は、弱酸性の硫黄泉岩風呂(人工温泉)、船の形をしたシルク風呂をメインに(2つとも白色系とは狙いか)、うたた寝湯と腰掛け湯と壺湯。硫黄泉岩風呂は段差を設けることで、湯温に差をつけ、半身浴でも楽しめるようにしており、また独特のにおいが立ち込めている。壺湯側にテレビを2台設置しているので、岩風呂やシルク風呂からも眺めることができる。

入館料金には岩盤浴の利用も含まれているが、小学生以下は利用不可だからファミリー層にはつらいところ。また年配客の姿も少ないし、仕事帰りにひとっ風呂というサラリーマンにも不向き。岩盤浴を満喫するならこの入館料金は手頃に感じるかもしれないが、利用しないなら高いと感じるだろう。

岩盤浴は岩塩、ゲルマニウム鉱石、サウナなど全部で6室あって、それぞれ室温も温熱効果も異なる。その中でも、ドーム型の天井に星空を描き出すプラネタリウムの演出はカップルに人気だった。岩盤浴のフロアはゆとりある休憩スペースを兼ねており、各々が好きな場所にマットを敷いて寛いでいるが、明らかな場所取りも目立つ。漫画本コーナー先にはリクライニングシートが多数並んでおり、独りで静かに過ごしたいならこちらの方が良いだろう。また、屋外デッキやフリーデスク(電源あり・Wi-Fi対応)、キッズコーナー、4階には有料個室もある。

普段使いの風呂屋ではないが、たまに訪ねて、日がな一日のんびりするにはもってこいな施設。大型化ゆえに風呂にまつわる要素を詰め込みすぎな感じもするが、何度か訪ねるうちに客自身の好みも決まってくるだろう。

横浜ウォーカー2014年9月号 (898x1280)

RAKU SPA 鶴見
住所/横浜市鶴見区元宮2-1-39 [地図]
電話/045-574-4126
交通/JR南武線尻手駅より徒歩15分
     京急鶴見市場駅より徒歩15分
     JR鶴見駅東口・JR川崎駅西口より無料送迎バスあり
     第二京浜(国道1号線)下末吉交差点より森永橋経由で約1.2km
     ※無料駐車場270台分あり
料金/(平日)大人1,480円、子供450円
     (休日)大人1,680円、子供500円
     ※タオルセット・館内着付き
     ※子供は4歳〜小学生、3歳以下は無料
時間/10:00〜26:00、年中無休