横浜×広島(横浜スタジアム)上位4チームとの差をじわじわと詰め、広島3連戦はCS争いに食い込めるか否かの正念場。野村祐輔は2ヶ月間勝ち星なしと不調だが、久保康友(#27)はハーラートップタイの10勝をすでに挙げている。両先発のこれまでの成績からして、横浜優位に感じてしまった自分は大馬鹿野郎だった。セカンド、ライト、センターの間にぽとりと落ちるアンラッキーなヒットを皮切りに、初回はタイムリーで1点を献上。つづく2回は會澤のスクイズを外したにもかかわらず、そのあと野村にスリーバントスクイズを決められる始末。しばらく無失点に抑えてはいたが、フォアボールから自滅するであろうことは、まさに時間の問題だった。

横浜×広島(横浜スタジアム)広島の5回の攻撃は打順よく1番の中東から。ヒットで出塁して、バントで送るというセオリー通りの攻撃だったが、「この回もう1点なら仕方ない」「味方の反撃を待って辛抱強く」などという考えは甘く、あれよあれよと5失点。フォアボール、タイムリー、暴投、タイムリー、フォアボール、暴投、タイムリーといったい何をやっているのやら。ヤクルトに移籍した新垣渚に再び注目が集まっているなか、久保は着実に上積みを重ね、2位以下を突き放すハーラートップの10暴投に到達。情けない。

横浜×広島(横浜スタジアム)久保がダメならその責任は女房役の黒羽根にも。ピッチャーも代わって、「さぁ締まっていこうぜ」とカープのラッキーセブン。ランナーを3塁に置いて、こんどは黒羽根がパスボール。真っ赤に染まったレフトスタンドの狂喜乱舞は止まらない。反撃の狼煙はいつ上がるのかと待っているのだけど、2安打を放ったブランコ以外は眠たいのか寝ているのか。多村をレジェンドと仰ぐグリエルは最近話題にも上らないし、筒香の負傷離脱も痛い。しかし今日のスタメンに限っていえば、松本や下園を起用して広島に真っ向勝負を挑もうとしている時点で、戦力低下をさらけ出しているようなもの。打てる気がしない。

横浜×広島(横浜スタジアム)総括するのが馬鹿馬鹿しいほど、じつにだらしのない試合だった。中畑監督いわく「見せてはいけない野球」。ファンにとっては3時間を超える我慢大会か。CSという言葉を意識して初めて、CSに進出する力の無さを否応なしに見せ付けられた今夜の一戦だった。