天然温泉 平和島(東京都大田区平和島)平和島といえば真っ先に競艇場が思い浮かぶが、イメージアップのためか最近では「ボートレース平和島(平和島劇場)」を名乗っているようだ。レース開催日ではないため閑散としていたが、熱心な競艇ファンの姿はちらほら。競艇場にはBIG FUNという商業ビルが隣接しており、この2階にあるのが天然温泉平和島。かつては平和島クアハウスといったが、羽田空港国際化を機に、平成22年11月にリニューアル。空港までの送迎サービスや英語、中国語、韓国語のパンフレットを備えるなど、都市型施設としてのサービス拡充を図った。

天然温泉 平和島(東京都大田区平和島)フロントで入館料を支払い、下足箱の鍵とロッカーの鍵を引き換える。館内着とタオルセットを受け取ったら脱衣所へ。縦長スチールロッカーは、冬はコートでかさばるし、旅行者は荷物の整理に困るかも。リニューアル時は浴室まで改修の手が回らなかったか、1つ1つの湯船はゆったりしているが、湯船の種類や設備、浴室内の雰囲気など、多少の古臭さは否めない。

天然温泉 平和島(東京都大田区平和島)最大の売りは、地下2,000mから1日150トン湧出するという天然温泉。うっすら茶褐色のお湯は、塩分を多く含んでいる。となれば、トゴールウォームタイトを使用した人工温泉(トゴール浴)の存在理由がよくわからない。ジャグジー風呂が円形だったり、スチームがもくもくと立ち込めるサウナだったり、一昔前の趣味趣向といった感じ。ほかにバイブラ湯と寝湯、水風呂、そしてロウリュウを1日2回(休日3回)開催する高温ドライサウナがある。ロウリュウはサウナストーンにアロマ水をかけて、タオルで旋回し、タオルで客に熱波を浴びせて…を3回繰り返し。まだまだ認知度が低いのか参加者は少ないし、アロマ水の量が少ないのか体感温度もぬるめ。

露天風呂は4階にあって、浴室から直接行き来はできないばかりか、館内の端から端まで移動し、専用エレベーターを利用する。案内不足なのは明らか。男性はタイル張り、女性は岩風呂のつくりで、どちらも寝湯のスペースも設けている。高い塀に囲まれており、景色を眺めることができないのは場所柄仕方がない。

天然温泉 平和島(東京都大田区平和島)
天然温泉 平和島(東京都大田区平和島)

休憩スペースは充実しており、とくにテレビ付きリクライニングシートは全60台(女性専用エリアもあり)。タオルケットはフロント貸し出し。健康ランドの仮眠室は肌寒く感じることが多いけど、ここは空調温度もばっちり。そのほか、ごろ寝コーナーや読書コーナー、インターネットコーナー、団体客向け有料休憩室も備えている。レストランは料金も手頃で品数も豊富。深夜パック2,900円のStayコース(20:00〜翌9:00)なら朝食も付いてくる。

羽田空港まで最短で約15分。早朝無料バスも運行しており、ヘタなビジネスホテルに泊まるくらいなら、安価な平和島をおすすめしたい。もちろん滞在型温泉施設としても充実しており、1日ゆったりと寛げるだろう。平和島といえば競艇場のイメージだが、老舗の温泉施設として、ボウリング場や映画館などとともにこの界隈のレジャーを盛り上げてほしい。

天然温泉 平和島
源泉/平和島温泉(ナトリウム−塩化物強塩泉)
住所/東京都大田区平和島1-1-1 [地図
電話/03-3768-9121
交通/京浜急行平和島駅より無料送迎バス
     JR京浜東北線大森駅よりワンコインバス(100円)
料金/ゆったりプラン(7時間) ※タオル・館内着付き
      平日:大人1,500円、小人900円(3歳〜小学生)、幼児300円(3歳未満)
      休日:大人1,800円、小人900円(3歳〜小学生)、幼児300円(3歳未満)
     平日限定はや湯プラン(1時間) ※タオル付き
      大人1,200円
     平日限定はや湯(得)プラン(3時間) ※タオル・館内着付き
      大人1,300円
     ※延長料金 1時間につき200円
     ※深夜料金 1,000円(24:00〜翌5:00)
時間/24時間、年中無休
     ※大浴場は6:00〜深夜2:30、露天風呂は深夜2:30〜22:00