水口第一共同浴場(熱海市水口町)熱海駅より南に下っていき水口地区まで来ると、温泉街というよりもう住宅街の風情。路地裏にもびっしりと家が建ち、熱海市民の日常生活を垣間見ることができる。そんな水口地区には2軒の共同浴場があり、観光客も利用することができるが、あくまでも地元住民の利用がメイン。通りに面して看板はなく、目印は目の前にあるバス停。路地側に2つ扉が並んでいるが、困ったことにどちらが男湯なのかが書いていない。しかも訪れたのは夜で、利用可能の時間内だというのに扉の向こうは真っ暗。しばし途方に暮れていると、入浴道具を引っ提げたおばちゃんがやって来た。左が男湯で、右が女湯、室内の電気は自分で点けるらしい。地元住民は誰もが知っていることで、いまさら案内不要なのだろう。

水口第一共同浴場(熱海市水口町)水口第一共同浴場(熱海市水口町)扉を開けると1帖ほどのたたきに、2帖大の脱衣スペース。4×4の棚が壁側にしつらえてあり、ほかにベンチと扇風機があるのみ。入浴券は向かいの小山商店で販売しているのだが、あいにく閉店していたので、第二浴場近くの谷口商店で購入(裏表に名前を書いて料金箱へ)。もしくは備え付けの紙に名前を書き、入浴料とともに箱に入れても良いらしい。「タダ風呂ではない」なんていう貼り紙もあり、当然のことながらルール厳守で入浴を。「入浴者注意事項」という貼り紙もあるが、日付は昭和39年1月。この共同浴場の歴史の古さを感じさせる。

水口第一共同浴場(熱海市水口)浴室は4畳ほどだろうか。水だけの蛇口が3つあって、奥の排水溝に向かって床は全体的に下り勾配。湯船は人造石の研ぎ出し仕上げで、1帖ちょっとの大きさ。先客が出てからしばらく時間が空いていたのか、お湯はだいぶぬるかった。蛇口をひねれば高温の源泉が出るので、適温にまで調整。のんびりとお湯につかることができた。大温泉地にして観光地の熱海とは一線を画すローカルな雰囲気を味わいたければ、ここを訪れると良いだろう。地元住民の憩いの場なので、それなりの覚悟とマナーは心がけて入浴したい。

水口第一共同浴場
源泉/熱海温泉
住所/熱海市水口町 [地図
交通/JR東海道本線熱海駅より徒歩19分、伊東線来宮駅より徒歩10分
料金/300円
時間/13:00〜21:00、毎週水曜日定休

(追記-2015/10/16)
すでにツイッターなどで話題となっているが、建物の老朽化や入浴者の激減といった理由により、水口第一・第二共同浴場は今年12月31日をもって営業を終了する。