大衆演劇の公演をやめて久しい焼津駅前健康センターだが、このたび驚くべきニュースが飛び込んできた。建物内外の全面リニューアルを半年間かけて行い、3/10より「エキチカ温泉・くろしお」としてオープンしたという。駅前からエキチカへ。確かに駅前と呼ぶには微妙な距離感だが、なぜか謙虚にエキチカへ。くろしおは当地に湧く黒潮温泉から。外観もシックに様変わりし、健康センターの面影はもうなかった。
料金体系は朝風呂と深夜を除くと、1時間制(延長可・超過料金加算)かフリータイムの2通りと極端だが、今回はもちろんフリータイムで訪問。タオルと館内着のセットはフロントで受け取る。ちなみに1時間の制限は銭湯じゃあるまいし慌ただしい気もする。脱衣所のスチールロッカーは扉に番号が大きく書かれ、昔の名残りにひと安心。
浴室も限られた広さでは改修しようがなく、昔のまま。洗い場がL字型に並び、室内中央には温泉を使用した大小2つの湯船(片方はバイブラ湯)。もうひとつ別の湯船は美泡の湯。ぬるめのミクロバイブラ湯だが、かつての薬湯を惜しむ声も聞こえてきそう。黒潮温泉は天然ガスの採掘に端を発し、安定した湯量と泉温を確保するためか、現在使用している源泉は地下1,500mより51℃で湧出。焼津市内8施設で使用している。
ラジウムサウナはストーブを入口と奥の2か所に設置し、効果のほどはさておきアメジスト(?)の原石も。温度計は90℃を指し、黒タイルの壁はちょっとでも身体が触れると熱い。せめて背中には板を渡してほしい。そして、テレビでサスペンスドラマは反則技。耐えきれず水風呂、さらに休憩のルーティンをひたすら繰り返す。浴室内には客は入れ替わりで2〜3人しかおらず、サウナにいたっては終始貸切。良いのか悪いのか。
休憩スペースは2階に充実。レストランを突っ切ると、リクライニングシートが多数並ぶ。女性専用は別の場所にも。まるでホテルのロビーのようなラウンジは商談にも使えそう。喫煙室兼用だが、カウンター席には電源完備。館内は無料Wi-Fiだからビジネス利用にもってこい。非喫煙者なら窓の外に焼津駅の方向を眺めるカウンター席をおすすめするが、こちらは部屋の作りではないため館内の雑音が気になるかもしれない。
快適で動けなくなる魔法のソファーとして話題の「ヨギボー」は、湯河原町のGensen Cafeにて体験済みだが、ところ変われば使われ方も変わるのか、ここでは子供の遊び道具と化していた。ライブラリーは文字通りの空間だが、整然とした配置が本格的すぎて、誰も利用しないという残念な状況。健康センター時代の主な客層であるお年寄りは切り捨てなのか、リニューアルによってどんな客層を想定しているのか、ちょっと理解に苦しむ。
健康センター時代は食事も楽しみのひとつだったが、いまは大広間ではなく、洒落たテーブル席の空間。自慢の大型プロジェクターは、室内が明るすぎて何を映し出しているのかわからない。熊谷市のおふろcafe bivouacでも注目を集めたボルダリング体験はここでもできるが、流行り物に飛びついた感を、いったいどう消化すれば良いものやら。
セルフスタイルでプレートに盛り付ける「量り売りスタイル」は新発想といえるが、控え目にしたつもりが1,830円とはブーイング。夜ピークなのに他に客はおらず、いつ調理したかわからないから冷めているし、我慢ならずにレンジでチン。健康センター時代のような海の幸を楽しみにしていたが、パックに入ったまぐろ丼なら焼津で食べる意味がない。手持無沙汰なバイトの人件費や食材ロスを考慮すれば、いっそのこと食べ放題のビュッフェスタイルにしたほうが良さそう。
滞在型のコンセプトは昨今の主流といえるし、洒落た雰囲気も非の打ち所がない。しかし、既存客の反応はどうか。客は何度か訪れるうちに自分に合った使い方を見つけるだろう。それまで様々な手段で情報発信していかないと、一度きりの客で終わってしまいそう。大きくイメージを変えたからこそ、その真価がいま問われるし、以前の活気を早く取り戻してほしい。
エキチカ温泉・くろしお (旧:焼津駅前健康センター)
源泉/やいづ黒潮温泉(カルシウム・ナトリウム−塩化物泉)
住所/静岡県焼津市栄町1-31-1 [地図]
電話/054-627-7200
交通/JR東海道本線焼津駅南口より徒歩2分
料金/時間制コース(60分) ※最終受付24:00
(平日)大人600円、小人350円
(休日)大人700円、小人500円
※館内着・タオルなし ※超過料金30分ごとに150円加算
フリータイムコース
(平日)大人1,380円、小人350円
(休日)大人1,480円、小人500円
※館内着・タオルあり ※深夜1時以降の滞在は深夜料金1,500円加算
深夜コース
(平日)大人2,000円
(休日)大人2,100円
※館内着・タオルなし ※午前1時〜午前5時の入館
朝風呂コース
(全日)大人600円、小人300円
※館内着・タオルなし ※5:00〜8:00
時間/10:00〜翌9:00、年中無休
料金体系は朝風呂と深夜を除くと、1時間制(延長可・超過料金加算)かフリータイムの2通りと極端だが、今回はもちろんフリータイムで訪問。タオルと館内着のセットはフロントで受け取る。ちなみに1時間の制限は銭湯じゃあるまいし慌ただしい気もする。脱衣所のスチールロッカーは扉に番号が大きく書かれ、昔の名残りにひと安心。
浴室も限られた広さでは改修しようがなく、昔のまま。洗い場がL字型に並び、室内中央には温泉を使用した大小2つの湯船(片方はバイブラ湯)。もうひとつ別の湯船は美泡の湯。ぬるめのミクロバイブラ湯だが、かつての薬湯を惜しむ声も聞こえてきそう。黒潮温泉は天然ガスの採掘に端を発し、安定した湯量と泉温を確保するためか、現在使用している源泉は地下1,500mより51℃で湧出。焼津市内8施設で使用している。
ラジウムサウナはストーブを入口と奥の2か所に設置し、効果のほどはさておきアメジスト(?)の原石も。温度計は90℃を指し、黒タイルの壁はちょっとでも身体が触れると熱い。せめて背中には板を渡してほしい。そして、テレビでサスペンスドラマは反則技。耐えきれず水風呂、さらに休憩のルーティンをひたすら繰り返す。浴室内には客は入れ替わりで2〜3人しかおらず、サウナにいたっては終始貸切。良いのか悪いのか。
休憩スペースは2階に充実。レストランを突っ切ると、リクライニングシートが多数並ぶ。女性専用は別の場所にも。まるでホテルのロビーのようなラウンジは商談にも使えそう。喫煙室兼用だが、カウンター席には電源完備。館内は無料Wi-Fiだからビジネス利用にもってこい。非喫煙者なら窓の外に焼津駅の方向を眺めるカウンター席をおすすめするが、こちらは部屋の作りではないため館内の雑音が気になるかもしれない。
快適で動けなくなる魔法のソファーとして話題の「ヨギボー」は、湯河原町のGensen Cafeにて体験済みだが、ところ変われば使われ方も変わるのか、ここでは子供の遊び道具と化していた。ライブラリーは文字通りの空間だが、整然とした配置が本格的すぎて、誰も利用しないという残念な状況。健康センター時代の主な客層であるお年寄りは切り捨てなのか、リニューアルによってどんな客層を想定しているのか、ちょっと理解に苦しむ。
健康センター時代は食事も楽しみのひとつだったが、いまは大広間ではなく、洒落たテーブル席の空間。自慢の大型プロジェクターは、室内が明るすぎて何を映し出しているのかわからない。熊谷市のおふろcafe bivouacでも注目を集めたボルダリング体験はここでもできるが、流行り物に飛びついた感を、いったいどう消化すれば良いものやら。
セルフスタイルでプレートに盛り付ける「量り売りスタイル」は新発想といえるが、控え目にしたつもりが1,830円とはブーイング。夜ピークなのに他に客はおらず、いつ調理したかわからないから冷めているし、我慢ならずにレンジでチン。健康センター時代のような海の幸を楽しみにしていたが、パックに入ったまぐろ丼なら焼津で食べる意味がない。手持無沙汰なバイトの人件費や食材ロスを考慮すれば、いっそのこと食べ放題のビュッフェスタイルにしたほうが良さそう。
滞在型のコンセプトは昨今の主流といえるし、洒落た雰囲気も非の打ち所がない。しかし、既存客の反応はどうか。客は何度か訪れるうちに自分に合った使い方を見つけるだろう。それまで様々な手段で情報発信していかないと、一度きりの客で終わってしまいそう。大きくイメージを変えたからこそ、その真価がいま問われるし、以前の活気を早く取り戻してほしい。
エキチカ温泉・くろしお (旧:焼津駅前健康センター)
源泉/やいづ黒潮温泉(カルシウム・ナトリウム−塩化物泉)
住所/静岡県焼津市栄町1-31-1 [地図]
電話/054-627-7200
交通/JR東海道本線焼津駅南口より徒歩2分
料金/時間制コース(60分) ※最終受付24:00
(平日)大人600円、小人350円
(休日)大人700円、小人500円
※館内着・タオルなし ※超過料金30分ごとに150円加算
フリータイムコース
(平日)大人1,380円、小人350円
(休日)大人1,480円、小人500円
※館内着・タオルあり ※深夜1時以降の滞在は深夜料金1,500円加算
深夜コース
(平日)大人2,000円
(休日)大人2,100円
※館内着・タオルなし ※午前1時〜午前5時の入館
朝風呂コース
(全日)大人600円、小人300円
※館内着・タオルなし ※5:00〜8:00
時間/10:00〜翌9:00、年中無休