旅は哲学ソクラテス

興味があるのは風呂屋めぐりとベイスターズです。それ以外のことにはあまり興味がありません。
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黒潮温泉

エキチカ温泉・くろしお(静岡県焼津市栄町) ※2017/3/10リニューアルオープン

エキチカ温泉・くろしお(静岡県焼津市栄町)大衆演劇の公演をやめて久しい焼津駅前健康センターだが、このたび驚くべきニュースが飛び込んできた。建物内外の全面リニューアルを半年間かけて行い、3/10より「エキチカ温泉・くろしお」としてオープンしたという。駅前からエキチカへ。確かに駅前と呼ぶには微妙な距離感だが、なぜか謙虚にエキチカへ。くろしおは当地に湧く黒潮温泉から。外観もシックに様変わりし、健康センターの面影はもうなかった。

エキチカ温泉・くろしお(静岡県焼津市栄町)料金体系は朝風呂と深夜を除くと、1時間制(延長可・超過料金加算)かフリータイムの2通りと極端だが、今回はもちろんフリータイムで訪問。タオルと館内着のセットはフロントで受け取る。ちなみに1時間の制限は銭湯じゃあるまいし慌ただしい気もする。脱衣所のスチールロッカーは扉に番号が大きく書かれ、昔の名残りにひと安心。

浴室も限られた広さでは改修しようがなく、昔のまま。洗い場がL字型に並び、室内中央には温泉を使用した大小2つの湯船(片方はバイブラ湯)。もうひとつ別の湯船は美泡の湯。ぬるめのミクロバイブラ湯だが、かつての薬湯を惜しむ声も聞こえてきそう。黒潮温泉は天然ガスの採掘に端を発し、安定した湯量と泉温を確保するためか、現在使用している源泉は地下1,500mより51℃で湧出。焼津市内8施設で使用している。

エキチカ温泉・くろしお(静岡県焼津市栄町)

ラジウムサウナはストーブを入口と奥の2か所に設置し、効果のほどはさておきアメジスト(?)の原石も。温度計は90℃を指し、黒タイルの壁はちょっとでも身体が触れると熱い。せめて背中には板を渡してほしい。そして、テレビでサスペンスドラマは反則技。耐えきれず水風呂、さらに休憩のルーティンをひたすら繰り返す。浴室内には客は入れ替わりで2〜3人しかおらず、サウナにいたっては終始貸切。良いのか悪いのか。

エキチカ温泉・くろしお(静岡県焼津市栄町)休憩スペースは2階に充実。レストランを突っ切ると、リクライニングシートが多数並ぶ。女性専用は別の場所にも。まるでホテルのロビーのようなラウンジは商談にも使えそう。喫煙室兼用だが、カウンター席には電源完備。館内は無料Wi-Fiだからビジネス利用にもってこい。非喫煙者なら窓の外に焼津駅の方向を眺めるカウンター席をおすすめするが、こちらは部屋の作りではないため館内の雑音が気になるかもしれない。

エキチカ温泉・くろしお(静岡県焼津市栄町)快適で動けなくなる魔法のソファーとして話題の「ヨギボー」は、湯河原町のGensen Cafeにて体験済みだが、ところ変われば使われ方も変わるのか、ここでは子供の遊び道具と化していた。ライブラリーは文字通りの空間だが、整然とした配置が本格的すぎて、誰も利用しないという残念な状況。健康センター時代の主な客層であるお年寄りは切り捨てなのか、リニューアルによってどんな客層を想定しているのか、ちょっと理解に苦しむ。

エキチカ温泉・くろしお(静岡県焼津市栄町)健康センター時代は食事も楽しみのひとつだったが、いまは大広間ではなく、洒落たテーブル席の空間。自慢の大型プロジェクターは、室内が明るすぎて何を映し出しているのかわからない。熊谷市のおふろcafe bivouacでも注目を集めたボルダリング体験はここでもできるが、流行り物に飛びついた感を、いったいどう消化すれば良いものやら。

エキチカ温泉・くろしお(静岡県焼津市栄町)セルフスタイルでプレートに盛り付ける「量り売りスタイル」は新発想といえるが、控え目にしたつもりが1,830円とはブーイング。夜ピークなのに他に客はおらず、いつ調理したかわからないから冷めているし、我慢ならずにレンジでチン。健康センター時代のような海の幸を楽しみにしていたが、パックに入ったまぐろ丼なら焼津で食べる意味がない。手持無沙汰なバイトの人件費や食材ロスを考慮すれば、いっそのこと食べ放題のビュッフェスタイルにしたほうが良さそう。

エキチカ温泉・くろしお(静岡県焼津市栄町)滞在型のコンセプトは昨今の主流といえるし、洒落た雰囲気も非の打ち所がない。しかし、既存客の反応はどうか。客は何度か訪れるうちに自分に合った使い方を見つけるだろう。それまで様々な手段で情報発信していかないと、一度きりの客で終わってしまいそう。大きくイメージを変えたからこそ、その真価がいま問われるし、以前の活気を早く取り戻してほしい。

エキチカ温泉・くろしお(静岡県焼津市栄町)


エキチカ温泉・くろしお (旧:焼津駅前健康センター)
源泉/やいづ黒潮温泉(カルシウム・ナトリウム−塩化物泉)
住所/静岡県焼津市栄町1-31-1 [地図]
電話/054-627-7200
交通/JR東海道本線焼津駅南口より徒歩2分
料金/時間制コース(60分) ※最終受付24:00
      (平日)大人600円、小人350円
      (休日)大人700円、小人500円
      ※館内着・タオルなし ※超過料金30分ごとに150円加算
     フリータイムコース
      (平日)大人1,380円、小人350円
      (休日)大人1,480円、小人500円
      ※館内着・タオルあり ※深夜1時以降の滞在は深夜料金1,500円加算
     深夜コース
      (平日)大人2,000円
      (休日)大人2,100円
      ※館内着・タオルなし ※午前1時〜午前5時の入館
     朝風呂コース
      (全日)大人600円、小人300円
      ※館内着・タオルなし ※5:00〜8:00
時間/10:00〜翌9:00、年中無休

焼津駅前健康センター(静岡県焼津市栄町)

焼津駅前健康センター(静岡県焼津市栄町)健康ランドの多くはロードサイドにあり、車がないと送迎バスに頼らざるを得ない。健康ランドといえば大衆演劇だが毎日開催している施設は意外と少ない。この2つの悩み(?)を解決するのが、焼津駅前健康センターだ。その名の通り、焼津駅がすぐ見える好立地にして、車で訪れても駐車場は無料になる。運営するのは焼津ミマツという会社で、県内外にアミューズメント施設を展開し、温浴事業では焼津駅前健康センター(昭和59年開業)のほか、千葉県野田市の七光台温泉(平成16年開業)も手掛けている。

焼津駅前健康センター(静岡県焼津市栄町)いくら地方都市とはいえ、入館料金は健康ランドの相場よりも割安。しかも15:30以降の入館なら1,000円となる。大衆演劇は月替わりで毎日昼夜2回。この観劇も入館料金に含まれている。リクライニングシートの仮眠室で朝まで滞在したとしても、たったの2,000円。良心的すぎる料金設定だ。昭和59年オープンとあって、館内の雰囲気や各室の配置は「昔ながらの…」というのが第一印象。フロントで入館料金を支払い、ロッカーの鍵と館内着などがセットになったバッグを受け取る。館内着は中途半端な丈の浴衣タイプで、短パンつき。1階には浴室のほか、ゲームコーナー兼喫煙室と癒し処(マッサージ)がある。

浴室には大小の温泉浴槽(小さい方はバイブラ&ジャグジー)、水風呂、高温サウナ、漢方薬湯、それにカラン9つ。健康ランドとしては小規模だが、湯船の数が少ないせいか、ゆったりとしている。温泉は無色透明で個性は感じられないが、インターネットであちこち調べてみると、源泉の黒潮温泉は昭和58年に地下1500mから湧出。塩分濃度は海水の半分ほどだという。漢方薬湯は8種類の草根木皮を詰めた袋が2つも沈んでおり、お湯は黄土色に濁っていた。皮膚の薄い箇所にはヒリヒリとした刺激もあり、温泉との相乗効果で身体がポカポカしてくる。

はる駒座はる駒座

大衆演劇は2階大広間にて昼の部13:30〜、夜の部18:30〜。10月は剣戟はる駒座(不動倭座長)の公演。前半の「やくざ巡礼」では、子役の演技におばさま達はもらい泣き。休憩をはさんで後半は、浪曲や歌謡曲に合わせて踊る舞踏ショー。手拍子はもちろんペンライトを振る客もいて、座長や若手俳優がポーズを決めると、会場が大いに沸くのであった。夜の部が終わったのは21時。すぐさま客の見送りに立つなど、「会いに行けるアイドル」よろしく客のハートを鷲づかみ。大衆演劇の人気がいまだ根強いことも頷ける。

焼津だけあって食事は海の幸を抜かりなく揃え、良心的な価格。館内は気兼ねない雰囲気だから、日がな一日のんびりするのはもってこい。客層は中高年がメインだが、平日とあって常連が多いように見受けられた。地元ではリーズナブルに楽しめる娯楽として、不動の地位を築いているのだろう。

焼津駅前健康センター
源泉/黒潮温泉(カルシウム・ナトリウム−塩化物泉)
住所/静岡県焼津市栄町1-13-1 [地図
電話/054-627-7200
交通/JR東海道線焼津駅南口より徒歩2分
料金/(10:00〜)大人1,500円、小人500円(4〜12歳)、3歳以下無料
     (15:30〜)大人1,000円、小人500円(4〜12歳)、3歳以下無料
     ※館内着、バスタオル、フェイスタオルつき
     (ひとっ風呂コース 10:00〜2:00の3時間)700円
     ※フェイスタオルつき、休憩室は利用不可
     (朝風呂コース 6:00〜8:00)500円
     ※フェイスタオルつき、9時まで滞在可
     深夜割増料金1,000円
時間/24時間営業、年中無休

(追記-2017/3/10)
建物内外をリニューアルし、コンセプトも一新。
2017/3/10より「エキチカ温泉・くろしお」としてオープン。
料金/時間制コース(60分) 最終受付24時
      平日:大人600円、小人350円
      休日:大人700円、小人500円
      ※60分を超え30分ごと150円課金
     フリータイムコース タオル・館内着付き
      平日:大人1,380円、小人350円
      休日:大人1,480円、小人500円
      ※25時以降の滞在は深夜料金1,500円加算
     深夜コース 1:00〜5:00の入館
      平日:大人2,000円、休日:大人2,100円
     朝風呂コース 5:00〜8:00
      全日:大人600円、小人300円
時間/10:00〜翌9:00、年中無休
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