大谷田温泉明神の湯(東京都足立区大谷田)大谷田と聞いてもどのあたりなのかピンとこない時点で、遠方からの客の呼び込みには不利な気もするが、電車とバスを乗り継いで片道2時間以上かけて訪ねる客などそうそういなかろう。亀有駅北口からバスで約10分、大谷田バス停で降りると、大きな看板とともに源泉掘削時の櫓が見える。温泉マニアなら櫓とすぐにわかるが、知らない人にとっては鉄骨のガラクタにしか見えないだろう。敷地の奥まったところに建物があり、1階は駐車場。玄関は通りに面していないから探すのに苦労した。

大谷田温泉明神の湯(東京都足立区大谷田)階段またはエレベーターで2階に上がると、すぐ真正面にフロント。券売機でチケットを購入する。食事処との間にはきちんとした仕切りを設けず、大きなワンフロアの中に手もみ処なども備えている。喫煙室にいたっては暖簾だけで仕切っており、集煙機はつい最近設置したような話をほかの客がしていた。食事処にも喫煙可のスペースを広く設けているし、愛煙家に優しいと言うべきか、完全分煙が徹底されている神奈川県からすると随分緩いと言うべきか。

大谷田温泉明神の湯(東京都足立区大谷田)脱衣所のロッカーも下駄箱同様、100円リターン式。浴室寄りの流し台は研ぎ出しなので、懐かしく感じる人も多いだろう。浴室はもっと懐かしさに溢れており、まるで東北か九州の湯治場温泉を訪れているかのよう。浴槽全てに「天然ひば」を使用したという「大ひば風呂(ぬる湯・あつ湯)」をメインとした室内は、天井が低くて薄暗く、窓から入ってくる日差しがまぶしい。大ひば風呂ではじっと湯につかるのみ。ジャグジーなど余計な設備を持たないのが潔い。温泉を使用しているのは大ひば風呂だけで、泉質の特徴は塩分を多く含むこと。海水のように塩辛く、ぬる湯でもぽかぽかと温まる。ちなみに地下1,300mから湧出しているという。

大谷田温泉明神の湯(東京都足立区大谷田)

大ひば風呂のある内湯とは対照的に、露天風呂はどこにでもあるスーパー銭湯の雰囲気。都内にありながらゆったりとしており、また周辺に高層のたてものがないことから、むやみに塀で囲まれていないのがプラス評価。「薬師の湯」と名付けられた岩風呂はあつ湯、ぬる湯、寝湯の3つに分かれている。もう1つの岩風呂は「人肌の湯」の名のとおり、いわゆる不感温度で、奥まった位置にあるため静かにゆったりと入浴できる。ほかに露天にはひのき風呂、サウナは源泉蒸し風呂(スチーム)と高温乾式の2種類。

大谷田温泉明神の湯(東京都足立区大谷田)

露天風呂を重視するあまり、内風呂がおざなりとなった施設が多いなか、大ひば風呂の雰囲気は他の施設と一線を画す。週1回は源泉かけ流しの日を設けており、また毎月第3木曜日の「明神の日」は、大人600円の割安料金で利用できる。食事とのセットプランも打ち出しているので、お出かけの際にはホームページのイベントカレンダーをチェックするとよいだろう。

大谷田温泉明神の湯
源泉/大谷田温泉(ナトリウム−塩化物強塩温泉)
住所/東京都足立区大谷田1-18-1 [地図
電話/03-5613-2683
交通/JR常磐線亀有駅北口よりバス約10分「大谷田」停徒歩1分
     環七通り「大谷田橋」交差点より約450m
     ※無料駐車場90台分あり
料金/平日:大人900円、小人500円、幼児300円
     休日:大人1,200円、小人600円、幼児400円
     朝風呂(12:00までに入館)600円
     夜風呂(21:00以降に入館)600円
時間/10:00〜24:00、毎月第3火曜日定休