旅は哲学ソクラテス

興味があるのは風呂屋めぐりとベイスターズです。それ以外のことにはあまり興味がありません。
日帰り温泉・スーパー銭湯・町の銭湯・共同浴場・サウナ・健康ランド・野湯など守備範囲は広めです。
行動範囲は神奈川を中心とした1都3県と静岡、山梨です。

中川温泉

魚山亭やまぶき(山北町中川)

魚山亭やまぶき(山北町中川)ホテルや旅館では当然ながら宿泊客の都合が最優先であるため、日帰り入浴を受け付けている宿でも、たいていはチェックアウト後からチェックイン前、そしてそこから掃除や雑務を差し引いた時間帯となる。たまには休業日を設けたり、テレビの撮影、閑散期の平日などは入浴を受け付けていなかったりもする。よくあることだが、ここ中川温泉の魚山亭やまぶきの訪問は実に何度目の正直だろうか。

魚山亭やまぶき(山北町中川)大浴場の入口はフロントからすぐ見えるところにあって、暖簾のすぐわきにベンチと自販機。休憩スペースは設けていないようだ。脱衣場は棚とカゴ、貴重品が心配なら100円ロッカーを使うしかないが、鍵にリストバンドやゴムは付いておらず、いったい何故?という疑問。

魚山亭やまぶき(山北町中川)浴室から露天風呂まで見通せる配置となっており、洗い場は6人分。室内の床や湯船には古代檜を使用しており、お湯につかっているとほんのり香りも感じる。循環式だが湯垢がちょっと気になった。お湯自体はかなり温めにしているので長湯好きにはもってこいだと思う。

露天風呂も檜づくり。こちらは地元足柄の茶風呂としているようだ。そう言われてみると香りが…というくらいの特徴でしかなく、お湯は無色透明。「カテキンの渋みで湯船やタオルが茶色に変色することも」と書いてあるが実感はできず。塀の向こうに竹林、そして頭上にはカエデ。スケール感は物足りないが、自然そのままの素朴さを活かしている。

魚山亭やまぶき
源泉/中川温泉(単純温泉)
住所/足柄上郡山北町中川897-90 [地図
電話/0465-78-3911
交通/JR御殿場線山北駅よりバス約43分「中川温泉入口」停徒歩6分
     国道246号線清水橋交差点より県道76号線で約10.4km
料金/大人800円、子供500円
時間/10:00〜20:00

あしがら荘(山北町中川)⇒丹沢ホテル時之栖

あしがら荘(山北町中川)中川温泉に点在する旅館のなかでも、あしがら荘はもっとも丹沢湖寄りに位置する。バス通りからスロープを下りていくが、手前にあるのは廃業した「ハイツ&ヴィラなかがわ」で、あしがら荘はその先。2階建の大きな建物で、玄関先には何面かのゲートボール場を備えている。駐車場もゆとりの台数を備えており、もしかしたらデイユースや団体客の利用も割合的に多いのかもしれない。ちなみにJA共済の保養施設であるが、誰でも宿泊可能。日帰り入浴は時間が短いが、広く受け付けている。

あしがら荘(山北町中川)浴室は男女日替わりだというが、ホームページやチラシを見る限りでは2つの浴室は大差ないように思う。内風呂はバイブラ湯で、L字型にカランが設けられている。モノトーンのタイルでまとめられたシックな内装だが、露天風呂に面してガラス張りなので、明るい光が入ってくる。露天には岩風呂と檜風呂(底面はタイル)がある。外気温のせいなのか、お湯はかなりぬるめだった。泉質としてはつるつると言うべきか、すべすべと言うべきか。加水や循環ろ過に加え、塩素消毒も施しているから、本来の泉質がよくわからない。

湯船の配置はゆったりとしており、とても満足度は高い。しかし周囲には塀を、屋根にはすだれを掛けるなどして全体を覆ってしまっているのが惜しい。外部からの視線を遮らなければならない理由がないのだとしたら、いっそのこと取っ払ってしまったらどうか。雑木林の緑が間近に接しているようだし、もっとのんびりとした景色を味わえるはずだ。

あしがら荘(山北町中川)あしがら荘(山北町中川)
あしがら荘(山北町中川)あしがら荘(山北町中川)

あしがら荘
源泉/中川温泉(単純温泉)
住所/足柄上郡山北町中川448-2 [地図
電話/0465-78-3621
交通/JR御殿場線山北駅よりバス約43分「あしがら荘入口」停徒歩4分
     国道246号線「清水橋」交差点より県道76号線で約9.7km
料金/大人900円、子供700円(4歳以上〜小学生)
     貸切風呂:大人1,300円(共通券1,500円)、子供1,000円(共通券1,000円)
時間/12:00〜15:00

(追記-2015/12/23)
あしがら荘は2015年3月に閉鎖となり、7月より丹沢ホテル時之栖としてオープンした。

(追記-2017/12/1)
丹沢ホテル時之栖の日帰り入浴詳細は以下の通り。
料金/(平日)大人600円、小人300円
     (休日)大人800円、小人500円
時間/12:00〜22:00

蒼の山荘(山北町中川)

蒼の山荘(山北町中川)日本秘湯を守る会に加盟する宿は全国に数あれど、神奈川県では中川温泉「蒼の山荘」のみ。神奈川県内では不便な地にあるものの、中川温泉には現在6軒の宿と1軒の日帰り温泉施設があり、一応の温泉地としての体は成している。それゆえに秘湯という響きがピンとこないのだが、蒼の山荘には秘湯を感じさせる何かがあるに違いない。ちなみに蒼の山荘はかつて山水閣といい、そして秘湯を守る会に認定されたのは平成17年のことである。

中川温泉の宿は微妙な距離で点在しているが、蒼の山荘の目印は「日本秘湯を守る会」の提灯。屋号を記した看板は目立たない。客室数10室のわりにロビーや娯楽室など広々としており、館内は蕗谷虹児(Wikipedia)という画家のギャラリーとして、数多くの作品が展示されていた。戦時中に山北町で疎開していたというが、蒼の山荘とどういう縁があるのかはわからない。本棚には「少年倶楽部」など懐かしの漫画雑誌も並んでいるが、きっとご主人の趣味なのであろう。間接照明のほのかな明かりが照らす先に浴室がある。1階は男湯で2階は女湯だ。

蒼の山荘(山北町中川)しゃれた館内の雰囲気とは対照的に、脱衣所は薄暗い。棚と籠、洗面台、扇風機があるのみ。浴室にいたっては破れかぶれな雰囲気すら漂う。換気が悪くて壁が黒ずんでいるのは仕方ないとしても、5つある照明器具のうちの1つが外れかかっているとは何事か。露天風呂はかつて2つあったようだが、現在小さな湯船は落ち葉を集める場所として放置されている。その上を覆う屋根もよしずがボロボロでみっともない。秘湯と鄙びているさまは同義語ではないはずだが…。

蒼の山荘(山北町中川)それでも温泉としては訪れるべき価値があった。地下320mから湧出するという源泉は、循環ろ過しているものの、かけ流しであるため、湯船からは大量にあふれている。内湯も露天も岩風呂のつくりで、源泉の成分によってい岩はぬるぬるし、ところどころ緑に変色している。露天風呂はなだらかな斜面に接し、目の前には雑木林が広がっている。人間の手をあえて加えず、木々や草花の自然なままの姿を堪能してもらおうとの計らいか。秘湯を守る会の宿紹介には「宿の周りの自然景観を守るために、無理して山を買い取った」とある。なるほど立派な心意気だ。pH10.1という高アルカリ泉で、つるつるとした肌ざわり。その浴感以上に、自然との共存が素晴らしく、神奈川県の温泉施設では稀有な存在であるな、と思った。

蒼の山荘
源泉/中川温泉(単純温泉)
住所/足柄上郡山北町中川897 [地図
電話/0465-78-3311
交通/JR御殿場線山北駅よりバス約43分「中川温泉入口」停徒歩5分
     国道246号線清水橋交差点より県道76号線で約10.3km
料金/大人1,000円、小人500円(小学生以下) ※タオルつき
時間/10:00〜15:00
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当ブログでご紹介している温浴施設の情報は、すべて自ら訪問し記録したものです。再訪時に料金・設備等で変更点があればその都度追記していますが、施設によっては現在と異なる点がありますのでご了承ください(⇒情報をお寄せください)。 また、当ブログ記載の「交通」は、各施設の公式サイトやパンフレットで公表している情報です。公表なき場合は1分=80mとして計算しています。
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神奈川県の銭湯の料金は下記の通りです。
・大人470円(12歳以上)
・中人200円(6歳以上12歳未満)
・小人100円(6歳未満)
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