生涯青春の湯 つるつる温泉(東京都日の出町大久野)あきる野市と青梅市に挟まれた西多摩郡日の出町。圏央道のICくらいでしか見聞きしないマイナーな町で、豊かな大自然が町域の殆どを占める。つるつる温泉はこの町唯一の温泉施設で、せっかくなら町民の多く住む五日市線沿線にあれば良さそうなのに、秋川街道「つるつる温泉入口」交差点からは約6kmの道のり。機関車を模した路線バスも走っているようだが、それは途中にあるセメント工場までを結んでいた五日市線岩井支線に由来する。セメント工場から先はなだらかな山道が続く。

御岳山からのハイキング帰りの立ち寄りも多いのだろうか、それらしい服装もちらほら見るし、売店にも土産物の類いが多く並ぶ。地元法人に運営委託しているが、やたら広くて殺風景なロビーや畳敷き休憩室などに、町営施設であることが見て取れる。下足箱とロッカーの鍵を引き換え、浴室のある2階へ。

生涯青春の湯 つるつる温泉(東京都日の出町大久野)

生涯青春の湯(洋風)、美肌の湯(和風)の2つの浴室は男女日替わりで、この日は男性が美肌の湯。パンフレットを見る限りでは洋風・和風の違いが明確でないし、昨年のリニューアルでは洋風なのに檜風呂を設けるとか意味がわからない。浴室に入った途端に足が滑って、まさにつるつる温泉の名の如しだな、と。ちなみにpH9.9の高アルカリ泉だ。施設のオープンは1996年とあって、ひと昔前の雰囲気は否めないが、かえってそれが田舎風情を盛り立てる。

生涯青春の湯 つるつる温泉(東京都日の出町大久野)

温泉は地下1,500mから湧出。ぬるめの湯加減がよい。浴室内には大小2つの湯船が、露天には瓢箪の形をした湯船がある。温泉よりも衝撃を受けたのは冷たすぎる水風呂で、水道水を使用していると書いてあったが、温度計はなんと7℃を指していた。何かの間違いではないかと、サウナと水風呂を繰り返すが、3度目には心が折れた。山あいの施設で、しかも真冬とあって、外気浴も(ちょっとなら)気持ちよく、温泉好きのみならずサウナ好きも納得するだろうと思った次第。

生涯青春の湯 つるつる温泉(東京都日の出町大久野)ラストオーダーの館内放送に急かされ、大広間の食事処へ。閉館が20時だから、ラストオーダーは19時と早いのだ。名物は秋川牛の朴葉焼きやとろろの定食。こちらも期待通りの田舎風情だ。パノラマ食堂は昼間のみの営業なのか、こちらは景色が良さそうだ。気になる「ひので温泉音頭」はカセットテープ(100円)でしか販売しておらず残念だが、せっかくなら館内でも流せばよろしいのに。



生涯青春の湯 つるつる温泉
源泉/生涯青春の湯 ひので三ツ沢つるつる温泉(単純温泉)
住所/東京都西多摩郡日の出町大久野4718 [地図]
電話/042-597-1126
交通/JR五日市線武蔵五日市駅よりバス約20分「つるつる温泉」下車
     都道31号線(秋川街道)「つるつる温泉入口」交差点より約6.4km
     ※無料駐車場150台分あり
料金/大人820円(3時間)、小学生410円、未就学児無料
     平日18時以降は大人620円
時間/10:00〜20:00、毎月第3火曜日定休