富士見湯健康セントー(東京都東大和市南街)今回ご紹介するのは、東大和市にある富士見湯健康セントー。銭湯ではなく「セントー」な点も気になるが、ここを訪れた決め手は、ほかの銭湯より開店が2時間ほど早いこと。西武ドームに行く途中に立ち寄ったのだが、2時間の差は大きい。逆に言えば、ほかの銭湯だと下手すりゃギリギリになってしまうから。とはいえ、多摩地域では選択肢が限られるのだが。初めて訪れた東大和市は人口83,000人の小さな町で、駅前から住宅街が広がっていた。第二小学校の南側に「富士見湯健康セントー」はあって、そのわきに複数台分の駐車場を設けている。

『東京銭湯お遍路MAP』には、「カラオケ宴会場で食事またはお酒で楽しく」とある。2階に上がっていないのでどんな様子かわからないが、銭湯なのに健康ランド的要素を併せ持つとは珍しい。浴室は1階にあって、フロント式で小ロビーあり。客の少ない昼間とあって、だんなさんはソファで寛いでいた。脱衣所は鍵付きまたは100円返却式ロッカー。郊外の銭湯だけあって、浴室は広い。

洗い場にはカランが壁側に8、6-6の島列、直径2mほどの円形バイブラ湯をはさんで、壁側に8つのカランが並んでいる。すべて固定式シャワーつき。室内の奥には横長4帖大の湯船(座湯ジャグジー・ボディマッサージが各1人分)、3帖くらいの薬湯(宝寿湯)の浴槽が並んでいる。さらにその背後には露天風呂もあって、これまた横長で5〜6帖分の大きさはあるだろうか。ふちに石を並べた湯船で、高さ1m×幅50cmほどのフロー装置を据え付けている。ボタンを押すとお湯に流れが発生するシステム。美容と健康に良い、といったことが書いてあったが。露天スペースは塀で囲まれているが、植栽とベンチ、そして壁には奥多摩から眺めた富士山のパネルが掲げられている。

西武ドームに行くまで時間があったので1時間くらいゆっくりしていたのだが、ただでさえ少ない客はもっと長風呂だったことに驚いた。お湯に浸かっては頭を洗い、お湯に浸かっては身体を洗い、お湯に浸かってはひげを剃り、…。平日の昼下がりをのんびり楽しんでいた。別料金とはいえサウナや岩盤浴もあるし、2階では食事もできる。遠くのスーパー銭湯に出かけるより、近所の銭湯といったところか。地域の憩いの場として、いつまでも賑わってほしいものだ。

富士見湯健康セントー(東京都浴場組合)
東京都浴場組合北多摩支部

富士見湯健康セントー
住所/東京都東大和市南街6-1-25 [地図
電話/042-567-1126
交通/西武拝島線東大和市駅より徒歩8分
料金/大人450円、中人180円、小人80円
    サウナ込みの入浴料は850円(別途購入は500円)
    岩盤浴60分1,000円(入浴料込み。サウナ利用者は別途500円)
時間/13:00〜24:00(休日は12:00〜24:00)
    火曜日定休(祝日の場合は営業。月末の火曜日は営業)