池袋といえば東のレスタ、西のプラザ。そんな話題ばかり。安さが売りのオアシスはいつの間にか一時休業しているし(復活あるのか!?)。そこにきて、ふと思い出したのが、池袋ロイヤルホテルの存在。派手な看板が目印だけど、なんとなく近寄りがたい。宿泊ならばガールズバーの客引きを避けて、もしくは細い裏通りから。サウナだけの利用ならば、薄暗い階段を上がっていく。いずれにせよ勇気が要る。
フロントで料金を支払い、ロッカーの鍵を受け取る。すぐ傍の棚には館内着とタオルが積まれているが、ロッカーの中に入っているという。初心者トラップはこれに留まらず、次は謎だらけのロッカー室。022、24、2029、番号なし、×、30、36、…といった具合に並んでおり、自分のロッカーを見つけるだけで、なぜこんなに苦労させられるか。
館内着に袖を通し、休憩室の横を通り抜けるとエレベーターが3基。奥がサウナ客専用で、2階と11階が直通。その間のフロアは、ボタンを押せないようにガムテープを貼る斬新なアイデア。そして、ドアが開くと男女の暖簾。館内着を仕舞っておく棚があって、洗面台の横は「休止中」の貼り紙とともに消灯された謎の部屋。休憩室のようだ。
階段を上がると、クアハウスならぬ「クワハウス」。レイアウトをだいぶ変更しているようで、案内図を見ても辻褄が合わない。本来あったはずのサウナ室や水風呂は倉庫と化し、ジャクジーは作動しておらず、檜風呂は水風呂に。浴室やサウナ室の扉はきちんと閉まらず、やっつけ仕事の手書きの貼り紙。洗い場には誰がいつ使ったのかわからないナイロンタオル。そもそもフェイスタオルやバスタオルなんて、洗濯しすぎてゴワゴワしている。
くたびれかけたサウナ室は、穏やかな設定にしているのか、はたまた年季を経て性能を発揮できないのか、汗をかくのは顔だけ。手足が温まるよりも先に、無音の空間に飽きてしまう。水風呂は特筆すべきこともなく、長所を挙げれば大都会池袋で外気浴を楽しめること。発泡スチロールのプランターが山積みとなって放置されたさまを、目の前に眺めながら。
(サウナと浴室の写真は公式サイトより転載)
浴室内外にいくつか湯船が並んでいるが、どの湯船の縁にも誰かしらが、何をするでもなくただ腰掛けている。ぼんやりと客を観察するようでもあり、もしかして休憩室が夜間閉鎖の理由と関係あるのかと。竣工当初は都市型リゾートとして一世を風靡したかもしれないが、いまや時代に取り残された感も。
それでも池袋駅至近という立地の魅力か、ちらほらと客はやって来る。いろいろおかしな光景に戸惑う様子もなく、おそらくわかっていて来るのだろう。風呂やサウナが目的でないとしたら、何を求めているのだろうか。女湯はどんな雰囲気なのだろうか。泊まり客や外国人観光客はどのような感想を抱くだろうか。気になることは山ほどあるが、わかりたい気持ちにはあまりならない。
池袋ロイヤルホテル
住所/東京都豊島区池袋2-41-7 [地図]
電話/03-5396-0333
交通/池袋駅西口より徒歩4分
料金/3時間1,300円(延長は1時間ごとに250円)
一般コース1,800円(5:00〜22:00)
ナイトコース2,700円(20:00〜10:00・朝食付き)
時間/24時間
フロントで料金を支払い、ロッカーの鍵を受け取る。すぐ傍の棚には館内着とタオルが積まれているが、ロッカーの中に入っているという。初心者トラップはこれに留まらず、次は謎だらけのロッカー室。022、24、2029、番号なし、×、30、36、…といった具合に並んでおり、自分のロッカーを見つけるだけで、なぜこんなに苦労させられるか。
館内着に袖を通し、休憩室の横を通り抜けるとエレベーターが3基。奥がサウナ客専用で、2階と11階が直通。その間のフロアは、ボタンを押せないようにガムテープを貼る斬新なアイデア。そして、ドアが開くと男女の暖簾。館内着を仕舞っておく棚があって、洗面台の横は「休止中」の貼り紙とともに消灯された謎の部屋。休憩室のようだ。
階段を上がると、クアハウスならぬ「クワハウス」。レイアウトをだいぶ変更しているようで、案内図を見ても辻褄が合わない。本来あったはずのサウナ室や水風呂は倉庫と化し、ジャクジーは作動しておらず、檜風呂は水風呂に。浴室やサウナ室の扉はきちんと閉まらず、やっつけ仕事の手書きの貼り紙。洗い場には誰がいつ使ったのかわからないナイロンタオル。そもそもフェイスタオルやバスタオルなんて、洗濯しすぎてゴワゴワしている。
くたびれかけたサウナ室は、穏やかな設定にしているのか、はたまた年季を経て性能を発揮できないのか、汗をかくのは顔だけ。手足が温まるよりも先に、無音の空間に飽きてしまう。水風呂は特筆すべきこともなく、長所を挙げれば大都会池袋で外気浴を楽しめること。発泡スチロールのプランターが山積みとなって放置されたさまを、目の前に眺めながら。
(サウナと浴室の写真は公式サイトより転載)
浴室内外にいくつか湯船が並んでいるが、どの湯船の縁にも誰かしらが、何をするでもなくただ腰掛けている。ぼんやりと客を観察するようでもあり、もしかして休憩室が夜間閉鎖の理由と関係あるのかと。竣工当初は都市型リゾートとして一世を風靡したかもしれないが、いまや時代に取り残された感も。
それでも池袋駅至近という立地の魅力か、ちらほらと客はやって来る。いろいろおかしな光景に戸惑う様子もなく、おそらくわかっていて来るのだろう。風呂やサウナが目的でないとしたら、何を求めているのだろうか。女湯はどんな雰囲気なのだろうか。泊まり客や外国人観光客はどのような感想を抱くだろうか。気になることは山ほどあるが、わかりたい気持ちにはあまりならない。
池袋ロイヤルホテル
住所/東京都豊島区池袋2-41-7 [地図]
電話/03-5396-0333
交通/池袋駅西口より徒歩4分
料金/3時間1,300円(延長は1時間ごとに250円)
一般コース1,800円(5:00〜22:00)
ナイトコース2,700円(20:00〜10:00・朝食付き)
時間/24時間