旅は哲学ソクラテス

興味があるのは風呂屋めぐりとベイスターズです。それ以外のことにはあまり興味がありません。
日帰り温泉・スーパー銭湯・町の銭湯・共同浴場・サウナ・健康ランド・野湯など守備範囲は広めです。
行動範囲は神奈川を中心とした1都3県と静岡、山梨です。

信州2008/8

高島城

高島城諏訪湖畔にほど近い所にある高島城は、諏訪氏10代の居城。当時は諏訪湖がいまより迫っていたことから「諏訪の浮城」と呼ばれていた。

慶長3年(1598)に豊臣秀吉の武将・日根野織部正高吉によって築城され、慶長6年に諏訪頼水が旧領諏訪に戻って藩主になると、以来10代忠礼まで270年間にわたって諏訪氏の居城となった。天守閣は明治4年(1871)に撤去となり、本丸跡は高島公園として一般に開放されたが、昭和45年(1970)に復元された。

天守閣の中では遺品や資料をもとに高島藩を紹介。3階の展望台からは諏訪の街を一望することができる。

高島城高島城

高島城
住所/長野県諏訪市高島1-20-1 [地図
電話/0266-53-1173
交通/JR中央本線上諏訪駅より徒歩10分
料金/大人300円、小人150円
時間/9:00〜17:30(10/1〜3/31は16:30まで)

諏訪高島城(諏訪市役所)
諏訪市観光協会

RAKO華乃井ホテル(長野県諏訪市高島)

RAKO華乃井ホテルRAKO華乃井ホテル

諏訪湖畔に建つRAKO華乃井ホテルは、10階建ての本館と6階建てのパレス館からなる大型ホテル。8月下旬に宿泊で利用。諏訪赤十字病院に隣接しているのが、部屋は7階だったので救急車の音などは気にならず。曇り空だったが諏訪湖を一望するロケーションはとてもよかった。部屋の広さは忘れたが、今回は家族旅行だったので大人5人+子供1人で寝るにはちょっと狭い。「ゆこゆこネット」を通じて直前に申し込んだし、なにより宿泊費が安かったのでその点は仕方がない。それでもフロントをはじめスタッフの対応が親切で申し分なし。

RAKO華乃井ホテル夕食は和食、洋食、中華で選べたらしいが、今回は和食。というよりいつも和食。パレス館に移動し、和・洋・中でそれぞれ食事会場が分かれているが、和は人気薄なのか2組だけ。畳敷きの大広間がパネルで仕切られているが、舞台つきのだだっ広い空間の真ん中に6人分のお膳が用意されていた。ご当地の食材が並ぶわけでもなく、食事はそれなりといった印象。ちなみに朝食はバイキング。

さて、肝心要の大浴場は本館4階にある。積極的に宣伝しているわけではないが、日帰り入浴も受け付けている。しかし、いくらホテルの日帰り入浴といえども、大人1,550円は高すぎだろうと思う。上諏訪駅前の観光協会で配布している「諏訪パスポート」を提示すると1回500円だが、このくらいが相場だろう。ちなみにパスポートの期限は今年いっぱい。RAKO華乃井ホテルを含む上諏訪温泉のホテル・旅館の14軒中、最大6回の利用が可能。

内風呂はガラス張りで、横長の湯船は約10帖くらいか。一部がジャグジーとバイブラ湯になっている。窓の向こうは露天風呂。これまた横長の岩風呂で、日本庭園風の植栽や燈籠がしつらえてあり、竹垣風の目隠し塀から頭を出してみれば諏訪湖を一望。だが、部屋からの眺めとたいして変わらなかった。

これだけだと典型的なホテルの大浴場という話で終わってしまうが、変り種は露天にある地酒風呂。地元の「横笛」という日本酒を使用しているのだという。浴用専用なので酒に弱い人や子供でも大丈夫とのこと。たしかに酒臭さはないし、皮膚から吸収して身体が赤く火照ったり、酔っ払ったりということもなかった。美白や保湿に効果ありとのこと。そしてもうひとつ変り種といえば薬湯。成分のためかわずかに下水臭いのが気になるが、35℃とやや低温なので水風呂代わりにちょうどいい。テレビつきの高温サウナのほか、ミストサウナも。ホテルの大浴場でサウナが2つもあること自体がめずらしい。ちなみに宿泊客は大浴場を24時間利用できる。

ほかに別途料金だが貸切露天風呂「かりんの湯」。また温水プールやジャグジーバス・水流バスなども備えており、こちらは水着着用だが宿泊客は無料で利用できる。これだけ設備が充実しているホテルもめずらしいし、子供づれは楽しめるのではないだろうか。

ところでなぜRAKOなのか。聞くのを忘れてしまった…。誰か知っている方がいたら教えてほしい。

RAKO華乃井ホテル
源泉/上諏訪温泉(単純硫黄泉)
住所/長野県諏訪市高島2-1200-3 [地図
電話/0266-54-0555
交通/JR中央本線上諏訪駅よりタクシー5分(徒歩14分)
     中央自動車道諏訪ICより7分
料金/(日帰り入浴の場合)大人1,550円、小人1,000円
時間/(日帰り入浴の場合)不明

RAKO華乃井ホテルパンフレット



7/25〜9/7までは毎日、諏訪湖上に約1,000発の花火が打ち上げられる(20:30〜20:50)。部屋からでも見えるのだが、打上会場間近の諏訪湖畔「野外ステージ」までマイクロバスを出すというので、利用させてもらった。車で5分足らずの場所なのだが。観光客のためだとはいえ毎日開催というのは素晴らしい。⇒諏訪湖の花火

諏訪湖の花火諏訪湖の花火諏訪湖の花火

片倉館(長野県諏訪市湖岸通り)

片倉館(長野県諏訪市)諏訪湖畔の広大な敷地に、昭和初期の洋風建築がある。左右非対称の建物で、外観には当時としてはモダンなスタイルを取り入れつつ、窓上部のアーチや屋根妻面のペディメントなどに植物などの意匠装飾をさりげなく施している。まるで役所か銀行かといった風格であるが、これが建築当初から浴室棟として使用されているというのだから、温泉好きはもちろん近代建築好きも要チェックである。

浴室棟より棟続きで、低層の建物を中間にはさみ、その左手には大きな屋根と車寄せが印象的な会館棟がある。こちらは財団法人片倉館の事務局。総面積751坪からなるこの片倉館を建築したのは、片倉財閥の2代目・片倉兼太郎。明治6年(1873)に製糸業を興し、のちに「シルクエンペラー」として名を馳せた人物だ。大正11年〜12年にかけてヨーロッパ、北米、中南米への視察旅行では欧米諸国の地域住民に対する文化施設の充実ぶりに感銘を受け、帰国後に片倉館の建設に着手。昭和3年に竣工し、翌年には運営するための財団を設立した。

片倉館(長野県諏訪市)建物を設計したのは森山松之助。明治30年に東京帝大造家学科を卒業し、台湾総督府(中華民国総統府)旧久邇宮邸(聖心女子大学パレス)本所公会堂(両国公会堂)など多くの作品を手掛けている。形式にとらわれない自由なスタイルを得意としていたようだ。片倉館の周囲、というより諏訪湖畔にはホテルなどが建ち並んでいるが、建築当初はかなり目立ったはずだ。

脱衣所はかなり広く、ずらっと並んだコインロッカーは中途半端な50円玉を使用するのでちょっと戸惑うが、ここまでは温泉施設という雰囲気がほとんどしない。歴史ある建築物のなかで裸になっていることに不自然さを覚えるほどだ。しかし浴室への扉を開けた瞬間、大きな湯船にまず驚くはずだ。「千人風呂」という名前は大げさだとしても、パンフレットにもある通り100人は入浴できる大きさだ。しかも深さは1.1mと深く、湯船の底には黒い玉砂利が敷き詰められている。これだけの湯量だというのに、さらにお湯が掛け流しで注がれている。

湯船のふちには2段の段差があり、下の段に腰かければ肩まで、上の段に腰かければ半身浴でつかることができる。歩行浴のように湯船の中をうろうろしている人もいれば、湯船の周囲では桶を枕にして寝ている人も。やわらかいお湯で気持ちがいい。浴室の一画にあるラドン室にはジャグジーの湯船がある。3〜4帖ほどだろうか。銭湯では普通の大きさだが、千人風呂のあとでは狭い!と感じるはず。

浴室は大きな窓がいくつもあり明るい空間。床や壁のタイルは改修されているが、モザイク調の飾り壁、数体ある古代ギリシャ風の女性像、幾何学的なデザインのステンドグラスなど、随所に西洋風の趣味を見てとれる。

片倉館(長野県諏訪市)2階の休憩室兼食堂は柱の頂部にふくらみをもたせ、彫刻を施す西洋式の発想。これに対して1階にある250帖敷きの大広間(有料)は、格天井の本格的和風の造り。これが温泉施設か!と驚くこと間違いなし。諏訪を訪れたらぜひ立ち寄ってみてほしい。


片倉館
源泉/上諏訪温泉(単純温泉)
住所/長野県諏訪市湖岸通り4-1-9 [地図
電話/0266-52-0604
交通/JR中央本線上諏訪駅より徒歩5分
料金/大人500円、小人300円(3歳〜小学生)
時間/10:00〜21:00、第2・4火曜日定休

YOMIURI ONLINE(2007年1月13日)「湯遊探訪」−信州温泉巡り
  <32>上諏訪温泉・片倉館(諏訪市) 日本最古クアハウス

片倉館パンフレット

(追記-2012/10/1)
昨年、国の重要文化財に指定されました。
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