旅は哲学ソクラテス

興味があるのは風呂屋めぐりとベイスターズです。それ以外のことにはあまり興味がありません。
日帰り温泉・スーパー銭湯・町の銭湯・共同浴場・サウナ・健康ランド・野湯など守備範囲は広めです。
行動範囲は神奈川を中心とした1都3県と静岡、山梨です。

横須賀市

大黒湯(横須賀市本町) ※廃業

大黒湯(横須賀市本町)横須賀の銭湯のややこしさといえば、汐入駅を最寄りとして大黒湯が2軒あることだろう。うち1軒はかつてご紹介した汐入町の大黒湯⇒記事)で、子之神社近くにあって熱湯風呂の最高峰。そして、もう1軒が今回ご紹介する本町の大黒湯だ。汐入駅から横須賀中央駅方面へと続く「どぶ板通り」はあまりにも有名だが、その一本裏通りにスナックやバーなどと軒をつらねている。茶色のタイル壁に金文字の屋号が光る。「金龍」とは2階の雀荘のことだが、常連さんから聞こえてきた話では、つい最近営業をやめたようだ。

米軍基地のお膝元だけあって、男湯の入口には「MEN ONLY」の文字。番台というべきかフロントというべきか、おばちゃんは入口のほうを向いて座っていた。壁一面にロッカーを設け、洗面台、体重計、洗濯機。内装仕上げの安っぽさはビル銭湯特有だが、地方の共同浴場に似た雰囲気でもある。

洗い場は5、4-4、4の列で並んでいるが、浴室は奥行のわりに間口が広いため通路はゆったりとしている。そして、外の袖看板にも書いてあった大理石浴槽が、室内奥に2つ並んでいる。片方はジャグジーが3つ付いており、お湯はやや熱め。もう一方は「白乳泉 草津湯の花」の入浴剤を使用したバイブラ湯で、お湯は熱くもなく温くもなく。

湯船側の壁はガラスブロック+窓のため、昼間は明るい日差しが入ってくる。ほか二方の壁にはタイル絵で、片方は渓谷や桜を描いた和風の趣、もう一方は湖畔の建物やヨットを描いた洋風の趣。真っ昼間の客は5〜6人いて、黒人さんの姿も。背中には大きな龍が描かれていたが、タトゥーというべきか刺青というべきか。こんな国際色もやはり横須賀なのであった。

大黒湯(横須賀市本町)大黒湯(横須賀市本町)大大黒湯(横須賀市本町)
どぶ板通りからはビルの裏側が見える。

大黒湯(横須賀市本町)大黒湯(横須賀市本町)大黒湯(横須賀市本町)
外階段の上がり口には「白鳥の湖」のモチーフか、バレリーナがモザイクタイルで描かれている。夜になるとこの通りは薄暗く、かといってどぶ板通りは黒人の米兵が闊歩しているが、どちらも横須賀らしい街の風景だと言える。

大黒湯(神奈川県浴場組合)
大黒湯(どぶ板通り商店街)

大黒湯
住所/横須賀市本町2-21 [地図
電話/046-824-4481
交通/京急汐入駅より徒歩6分、横須賀中央駅より徒歩9分
料金/大人450円、中人180円、小人80円
時間/14:30〜23:00、毎月4日・14日・24日定休

やすらぎ温泉(横須賀市平作) ※旧:ヘルシーセント朝日

ヘルシーセント朝日(横須賀市平作)銭湯の屋号を改称するのはリニューアルがきっかけなのだろうが、「ヘルシーセント」とは思い切ったネーミングだと思う。東京都東大和市の富士見湯健康セントー(⇒記事)以来のインパクトだ。もとは朝日湯と言ったのであろう。住宅地の一画にあるビル銭湯で、駅徒歩圏でありながら駐車場は2ヶ所に計10数台分あり、営業時間も10:00からと長い。利用しやすさはピカイチだ。

プラスチックの札が入浴券で、玄関外の券売機で購入する。フロントのおばちゃんの愛想の悪さが気になるが、たまたまだったと思いたい。本当はブログでこういうことは言いたくないのだが、第一印象を左右するし、客商売の基本なので…。相撲が好きなのかテレビから目を離さず、脱衣所はテレビもカレンダーも相撲だった。女湯は1階、男湯は階段を上がって2階へ。

フロアで分けているだけあって、浴室は広い。カランは壁際に6つ、4-4の島が2列。すべて固定式シャワー付きだが、ほかに立ちシャワーも3つある。湯船はL字型に並んでおり、薬湯、熱め、温め、水風呂、サウナとバラエティーに富んでいる。薬湯はヘルスビューティーの「宝寿湯」で、刻んだ生薬が袋詰めされて浮いている。熱めの湯船は43〜44℃だろうか、背中にお湯が流れるようなつくりで、電気風呂もある。温めの湯船は2人分の座湯ジャグジーと休止中だったがジェット噴流も。サウナは高温乾式で、無料で利用できるのが嬉しい。

浴室内を飾るのは2つのタイル絵。夏の川原を描いた景色と冬の枯れ木を描いた景色。ホームページの「主の小部屋」というコーナーを見たら、ご主人の趣味は絵画を描くことだそうで、やはりお風呂屋さんが描くのは富士山なのだなぁ、と。ご主人自らが浴室の壁に描いたらよかろうにとも思うが、スケールが違いすぎるか。広い浴室で白いタイル壁だと無機質な印象も抱きかねないが、この2つのタイル絵が銭湯を感じさせる瞬間でもある。

ヘルシーセント朝日(神奈川県浴場組合)

ヘルシーセント朝日
住所/横須賀市平作1-2-20 [地図
電話/046-851-1126
交通/JR横須賀線衣笠駅より徒歩12分
料金/大人450円、中人180円、小人80円
時間/10:00〜24:00、第2・第4水曜日定休

(追記-2016/2/21)
いつの間にか屋号がヘルシーセント朝日から「やすらぎ温泉」に替わっていました。

松の湯(横須賀市佐野町) ※廃業

横須賀市佐野町の松の湯は、三崎街道の一本裏手の通りにあって、しかも路地の奥に位置する。衣笠駅からだと衣笠十字路より三崎街道、曹源寺入口交差点を斜め右方向へ。しばらくして右手に暖簾が見えるが、この暖簾のかけ方はどう見ても不自然だ。そして幅1mちょっとの路地を入っていくと「ゆ」の文字のタペストリーと福助のタイル絵がお出迎え。営業時間の案内板には上から紙を貼っているが、13:30〜19:30とは普通の銭湯に比べて2時間くらい早い。「休みは月に2〜3日」とアバウトな感じもいい。

松の湯(横須賀市佐野町)松の湯(横須賀市佐野町)松の湯(横須賀市佐野町)

ご主人は番台には座らず、男湯側の脱衣所で客と談笑中。浴室に誰もいなかったので、ペンキ絵を写真に撮らせてほしいとお願いすると、「せっかくだから女湯のほうも撮っていきなよー」と。30年くらい描き替えていないそうで、「汚ったねぇから雑誌とか載せちゃだめだよ(笑)」と常連さん。ちなみに鎌倉にあった新世美術の作品。多少の黒ずみもあるが、板に直接描いているせいか状態はいい。

松の湯(横須賀市佐野町)松の湯(横須賀市佐野町)
左は女湯。ご主人いわく「何の景色だかわかんないなぁ」。右は男湯

銭湯経営はおじいさんの代からで、東京を空襲で焼け出され、いったんは横浜へ。そしてここ佐野町のボロボロの銭湯を買い取って建て替えしたという。それから50年ほど経ち、ご主人が継いだのは2年半ほど前。サラリーマン時代に比べて「収入は5分の1に減ったけど、食べる分くらいは何とかなるし、好きな本を読んでテレビを観て、ストレスも5分の1だよ」と。釜を2〜3年前に入れ替えたそうで、「だいたい10年持つとして…あと7年くらいかな(笑)」。ざっくばらんな感じがいい。

ペンキ絵の写真でだいたいわかると思うが、浴室はこじんまりとしたもの。カランは女湯との仕切り側から5つ(シャワー付き)、島列は5-5、壁側は2つ+立ちシャワー1つ(波板の囲い)。女湯との仕切りは上部が型板ガラスだが、女湯は誰もいないし(電気を消しちゃっていた)、よほど近づかなければシルエットも映らないし。天井はアーチ型で、真ん中に湯気抜きを設けているが、採光も兼ねているのか波板が屋根代わり。湯船は浅湯と深湯の2つで、予想に反してぬるめだった。路地裏の人情銭湯=熱湯とは勝手な思い込みだが、もうおしまいだから釜の火を消してしまったか。

ところで、気になるのは営業時間。ご主人が経営を継いだときは、よそとだいたい同じだったという。しかし、開店前には外で待っている客がいて、「10分早く」を繰り返していた結果がこの時間なのだとか。それでも正確に言えば10分ほど早く開けているそうだが、「しまいには朝湯になっちまうよ(笑)」。そして、客は近所の常連ばかりなので、ひと通りの顔なじみが来たらそれでおしまい。「19時頃になったらもう閉めて帰りたいよ。○○さんは昨日来たから今日は来ないべ」と。また来たいと思わせるご主人のお人柄。ぜひ皆さんにおすすめしたい。

松の湯(神奈川県浴場組合)

松の湯
住所/横須賀市佐野町5-5 [地図
電話/046-851-1822
交通/JR横須賀線衣笠駅より徒歩14分
     三崎街道(県道26号線)「曹源寺入口」交差点を斜め右方向へ
料金/大人450円、中人180円、小人80円
時間/13:30〜19:30、月2〜3回定休(隔週金曜日?)
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当ブログでご紹介している温浴施設の情報は、すべて自ら訪問し記録したものです。再訪時に料金・設備等で変更点があればその都度追記していますが、施設によっては現在と異なる点がありますのでご了承ください(⇒情報をお寄せください)。 また、当ブログ記載の「交通」は、各施設の公式サイトやパンフレットで公表している情報です。公表なき場合は1分=80mとして計算しています。
神奈川県の銭湯料金
神奈川県の銭湯の料金は下記の通りです。
・大人470円(12歳以上)
・中人200円(6歳以上12歳未満)
・小人100円(6歳未満)
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