小田原旧市街地の東部にある中島湯は住宅地の小さな銭湯だ。昭和初期の建築だろうか、モルタル塗りの無骨なファサードに「湯嶋中」の屋号がとてもシブイ。扉をガラリと開けると、すぐそこに脱衣所が広がっていた。小さな下駄箱があるものの、みんな靴は脱ぎっぱなし。番台で小銭がなかったので1,030円払ったが、600円のお釣りを貰うはずがなぜか350円返ってきた。薄茶色くなった料金表には大人380円と書かれている。平成9年の銭湯料金で営業しているのだ。
あらためて脱衣所を見渡すと、町の小さな銭湯といった趣で、場所柄なのか常連さんばかりの様子。いくつかロッカーはあるのに多くの人は籐で編んだ丸籠を使っている。隅の本棚には漫画本ばかり。「めぞん一刻」や「湘南爆走族」はいったい誰の趣味なのか。トイレには「中嶋湯70年。みんないいお客様でした」という手書きの張り紙。長年の営業に感心するとともに、「…でした」と過去形の文章であることに理由があるのか謎。
浴室もまたこじんまりとしていた。間口2間×奥行3間=12帖分の大きさ。いままで訪れた銭湯の中でいちばん小さい。カランは両側に4つずつ、ほかに立ちシャワーが1つあるだけ。すべてに固定式のシャワーが付いているし、壁や天井もきれいな水色にペンキが塗られ、湯船側の壁には湖畔に浮かぶ富士山のペンキ絵が描かれている。設備や内装面は申し分なしだが、このこじんまりとした浴室全体がレトロ銭湯の雰囲気である。
湯船は大・小と2つに区切られており、どちらもバイブラ湯。大きいほうは勢いよくブクブクし、お湯は適温。小さいほうは弱々しくブクブクし、お湯は熱めで深さもある。日替わりの湯ということで訪れた日は「米ぬかオリーブ湯」。黄緑色のお湯だった。いろいろな入浴剤のお湯を体験したけど、米ぬかは初めて。肌ざわりがよいお湯だなぁとは思ったが。地元の方々はわりとゆっくりお湯につかっていたが、夕暮時とあってあちこちであいさつの声が飛び交っていた。下町の社交場的な銭湯である。
・中島湯(神奈川県浴場組合)
中島湯
住所/小田原市中町2-5-5 [地図]
電話/0465-22-9343
交通/伊豆箱根鉄道大雄山線緑町駅より徒歩6分
JR東海道線・小田急線・大雄山線小田原駅より徒歩10分
料金/大人400円、小学生以下170円、幼児70円
時間/15:30〜22:00、毎週火曜日定休
(追記-2011/10/13)
記事投稿時の入浴料金は大人380円でしたが、現在は400円です。
あらためて脱衣所を見渡すと、町の小さな銭湯といった趣で、場所柄なのか常連さんばかりの様子。いくつかロッカーはあるのに多くの人は籐で編んだ丸籠を使っている。隅の本棚には漫画本ばかり。「めぞん一刻」や「湘南爆走族」はいったい誰の趣味なのか。トイレには「中嶋湯70年。みんないいお客様でした」という手書きの張り紙。長年の営業に感心するとともに、「…でした」と過去形の文章であることに理由があるのか謎。
浴室もまたこじんまりとしていた。間口2間×奥行3間=12帖分の大きさ。いままで訪れた銭湯の中でいちばん小さい。カランは両側に4つずつ、ほかに立ちシャワーが1つあるだけ。すべてに固定式のシャワーが付いているし、壁や天井もきれいな水色にペンキが塗られ、湯船側の壁には湖畔に浮かぶ富士山のペンキ絵が描かれている。設備や内装面は申し分なしだが、このこじんまりとした浴室全体がレトロ銭湯の雰囲気である。
湯船は大・小と2つに区切られており、どちらもバイブラ湯。大きいほうは勢いよくブクブクし、お湯は適温。小さいほうは弱々しくブクブクし、お湯は熱めで深さもある。日替わりの湯ということで訪れた日は「米ぬかオリーブ湯」。黄緑色のお湯だった。いろいろな入浴剤のお湯を体験したけど、米ぬかは初めて。肌ざわりがよいお湯だなぁとは思ったが。地元の方々はわりとゆっくりお湯につかっていたが、夕暮時とあってあちこちであいさつの声が飛び交っていた。下町の社交場的な銭湯である。
・中島湯(神奈川県浴場組合)
中島湯
住所/小田原市中町2-5-5 [地図]
電話/0465-22-9343
交通/伊豆箱根鉄道大雄山線緑町駅より徒歩6分
JR東海道線・小田急線・大雄山線小田原駅より徒歩10分
料金/大人400円、小学生以下170円、幼児70円
時間/15:30〜22:00、毎週火曜日定休
(追記-2011/10/13)
記事投稿時の入浴料金は大人380円でしたが、現在は400円です。