The Sauna(長野県信濃町野尻)根っからのインドア人間なので、昨今流行しているアウトドアサウナは苦手だが、食わず嫌いも良くないなと。長野市内から国道18号線を北へ、新潟県との県境をなす県北の信濃町。信濃尻湖がいつしか野尻湖と呼ばれるようになったとか。木立ちの湖畔に建つゲストハウスLAMP野尻湖。この敷地内にあるのがThe Saunaで、今年2月にオープンした。

The Sauna(長野県信濃町野尻)宿泊せずともサウナ利用はできるが、基本的には予約制。1日5回のスケジュールから選ぶ。平日だが貸切で埋まっており、予約が取れたのは16時の回。高原地帯かつ豪雪地帯。日が傾くとぐっと冷える。ゲストハウスにはきのこ採りのグループが帰ってきたところで、周囲の自然を活かし、カヤックやスノーシューなど多くのプログラムが行われているようだ。

The Sauna(長野県信濃町野尻)参加者は老若男女の幅が広いように感じたが、ゲストハウス自体はおしゃれで若者向けの雰囲気。働いているスタッフも若く、いまどきのアウトドアブームを象徴しているのか、アイデアと手づくり感にあふれていた。時間になって、水着への着替えを済ませたら、屋外のサウナ小屋へ。1坪ほどのログハウスで、奥には石を満載にした薪ストーブ。ベンチはストーブより高い位置に設けているので、セルフロウリュしたときの熱対流をすぐさま実感できる。

The Sauna(長野県信濃町野尻)薄明かりのなか、ロウリュをすると、水の弾ける音、ヴィヒタのスモーキーな香りに包まれる。通常で80℃ほどだが、ロウリュ3杯くらいから湿度がぐっと上がる。沢の水を引いた水風呂は、15℃くらいと聞いたが、全身がギュッと締まる。野尻湖はもう少し水温が高いというが、足元の泥濘みを抜けるまでに断念。それでも夏場の湖水浴は、気持ちが良さそうだ。

The Sauna(長野県信濃町野尻)このサウナを一から作り上げたのは、野田クラクションべべーさん。直々にロウリュをしてもらい、歓談のひとときを過ごしたが、情熱と行動力には頭が下がる思い。本来、フィンランドにおけるサウナは、厳しい自然と共生する術だし、ここでは自然を楽しむ手段のひとつ。The Saunaの名前に余計なものがないように。縁遠く苦手と思っていたアウトドアの世界だが、野田さんの優しい語り口調と人柄もあって、少し見方が変わったような気がする。



The Sauna(長野県信濃町野尻)

The Sauna(長野県信濃町野尻)






The Sauna
住所/長野県上水内郡信濃町野尻379-2 [地図]
電話/026-258-2978
交通/国道18号線「野尻湖」交差点より約1.3km
     上信越道信濃町ICより約2.3km
料金/大人1,500円、小学生以下1,000円
時間/第1部11:00〜13:00、第2部13:30〜15:30、第3部16:00〜18:00
     第4部18:30〜20:30、第5部21:00〜23:00
     毎週月曜日・火曜日定休(祝日の場合は営業)