蒲田黒湯温泉 ホテル末広(東京都大田区西蒲田)蒲田といえば黒湯だが、これを「Black Spa」と名付ける、ありそうで無かった発想。蒲田駅南口を降りてすぐ。昭和の趣きを色濃く残す外観にして、空港の玄関口としての土地柄、外国人観光客の利用も多いのだろう。パンフレットの裏面はしっかりと英語表記。チープでファンタスティックなスパホテルを体験してもらえたら何よりだ。

蒲田黒湯温泉 ホテル末広(東京都大田区西蒲田)フロントには穏やかな初老の男性。想像通りで安心する。入浴料金を支払って、タオル大小とロッカーの鍵を受け取る。浴室はすぐ隣にあって、狭い空間ではあるがカラン6つに立ちシャワー、そして3帖ほどの大きさの湯船。透明感の全くない、文字通りの黒湯。約42℃で沸かしており(湧出温度17.6℃)、滑らかな肌ざわりが素晴らしい。

FC3EE5BE-3BA3-4045-B57E-6ED5E139B5F5サウナはベンチ3段、定員5人程度の狭さ。湯船にさっと浸かっておくのは正解だった。ストーブは威力をあまり発揮せず、なんだかぬるい。温度計を見れば78℃で途方に暮れるが、せっかく来たからと二度目に入った時には82℃と及第点。そもそも水風呂がないのだし、熱さを求める声がないのかも。浴室の隅には椅子2脚を置いた小空間もあって、小石が敷き詰められ、少しむわっとする。どうやらスチームサウナのつもりらしい。ちなみに、サウナは男湯のみ。

温泉とサウナだけでは90分を持て余すし、蒲田駅周辺には温泉銭湯もいくつかある。タオル付きとはいえ1,100円は微妙な金額だが、黒湯とともにノスタルジックな雰囲気に浸れると思えば、これもまた都内においては貴重な体験。そしてこのホテル末広、昭和21年開業と古い歴史を持つが、今年いっぱいでの閉館を予定しており、タイムリミットはあと2週間だ。

蒲田黒湯温泉 ホテル末広(東京都大田区西蒲田)

蒲田黒湯温泉 ホテル末広
源泉/蒲田黒湯温泉(ナトリウムー炭酸水素塩・塩化物冷鉱泉)
住所/東京都大田区西蒲田8-1-5 [地図]
電話/03-3734-6561
交通/JR京浜東北線・東急大井町線・多摩川線 蒲田駅南口より徒歩1分
     京急蒲田駅より徒歩13分
料金/1,100円(90分)
時間/日帰り入浴は6:00〜9:00・12:00〜24:00

閉館のお知らせ閉館のお知らせ(公式サイトより