極楽湯の新ブランドとして「RAKU SPA」が横浜鶴見にオープンした時は、おしゃれで大きな店構えに衝撃を受けた。2号店となる「RAKU SPA Cafe」が浜松にオープンした時は、既存店でもリニューアルによって新しい価値を生むのだと感動を憶えた。スーパー銭湯はいま新しいアイテムを採り入れ、既存のイメージから脱却しつつある。銭湯でありながら銭湯以外(ドライエリア)を充実させることにより、他店との差別化や、より多くの集客を図ろうとする流れ。
そこにきて、今年6月20日にオープンした3号店の「RAKU SPA GARDEN 名古屋」は、進化しすぎていて、衝撃というより戸惑いの方が大きい。まず、建物が大きすぎて、そのスケール感に圧倒される。RAKU SPAのロゴが無ければ、スーパー銭湯ではない何か別の商業施設を思わせるエントランス。フロントでリストバンドを、カウンターで館内着やタオルのセットを受け取ったら、さっそく浴室へ。やたら長い廊下にわくわく感が高まる。
期待過剰なのか、風呂は意外と普通というか、鶴見のRAKU SPAと似たような雰囲気と広さ。内湯や露天に目新しさはないし、ジェットバス、電気風呂、絹の湯、壺湯といったよくあるラインナップ。岩風呂では温泉を使用しており、地下1,500mから毎分40リットル湧出。決して豊富でないし、温泉らしさは感じられず。そもそも温泉は売りにしていなかった。サウナは無難な感じだし、炭酸水風呂にする理由もよくわからないし。
「さっそく浴室へ」という流れではなく、「気が向いたら浴室へ」という流れが施設コンセプトに合っていると思う。「平日コミコミ1,480円」が高いとおっしゃるクチコミも散見するが、入浴料ではなく、風呂もある新しい営業形態の施設なのだから。街なかの漫画喫茶が何万冊揃えているのか知らないが、ここは圧巻の4万冊。好きな場所でゴロゴロしながら読めるし、漫画喫茶のように時間制ではない。そしてガーデンの名に恥じぬ本格的な世界観。
漫画を読まない人が楽しめる何かがあったら楽しそう。映像コンテンツだったり、参加型ワークショップだったり。フリーコーヒーのエリアにコワーキングスペースもほしい。贅沢を言えばキリがないけど、一般的な温浴施設にとってのメインターゲットたる中年男性おひとりさまが、この店では楽しみにくいのも確かなところ。リクライニングシートで惰眠をむさぼるのも、わざわざこの店でなくてもと思うし。
岩盤浴は館内着のまま利用する。広い館内にさりげなく5室あって、それぞれ好きなタイミングで利用できる。ロウリュウ房では店舗スタッフが盛り上げてくれるが、トークもパフォーマンスも、はっきり言って内容はひどかった。いろいろアドバイスさせてもらったので、改善に活かされたら良いが。だらだら20分以上も我慢大会が続くことを誰も望んでいない。
レストランは、3階にメインダイニング、5階に流行りのグランピングスタイル。今回は3階を利用したが、コンセプトの「東京スタイルメニュー」が意味不明。迷いに迷って大奮発したのに、すぐにテーブルに並んだし、鉄板がジュージュー言わないし。もうちょっと時間をかけて調理している感じがほしかった。友達どうしでシェアしたらあれこれ頼めるし、本来はそういうコンセプト。ワイドショー観ながら食事するのはちょっと違う。
詰まる所、フォトジェニックな所で立ち止まることがあっても、自分にとってコンセプトがマッチするところはあまりなく。風呂もある何か別の業態のうち、ほぼ全体を占める「別の」割合が、自分にとって居心地よいとは思えないから仕方がない。好みの問題。ただ、ここまで突き抜けた世界観とスケール感は他にあらず。名古屋の観光スポットだと思って、訪ねてみたらよろしいかと。
RAKU SPA GARDEN 名古屋
源泉/名東 極楽温泉(単純温泉)
住所/名古屋市名東区平和が丘1-65-2 [地図]
交通/地下鉄名城線 自由ヶ丘駅より徒歩15分
地下鉄星ヶ丘駅・栄駅より無料送迎バス
料金/(平日)大人1,480円、子供600円
(休日)大人1,680円、子供700円
(朝風呂:休日のみ)大人600円、子供400円
時間/(平日)10:00〜26:00
(休日)朝風呂6:00〜9:00、10:00〜26:00
そこにきて、今年6月20日にオープンした3号店の「RAKU SPA GARDEN 名古屋」は、進化しすぎていて、衝撃というより戸惑いの方が大きい。まず、建物が大きすぎて、そのスケール感に圧倒される。RAKU SPAのロゴが無ければ、スーパー銭湯ではない何か別の商業施設を思わせるエントランス。フロントでリストバンドを、カウンターで館内着やタオルのセットを受け取ったら、さっそく浴室へ。やたら長い廊下にわくわく感が高まる。
期待過剰なのか、風呂は意外と普通というか、鶴見のRAKU SPAと似たような雰囲気と広さ。内湯や露天に目新しさはないし、ジェットバス、電気風呂、絹の湯、壺湯といったよくあるラインナップ。岩風呂では温泉を使用しており、地下1,500mから毎分40リットル湧出。決して豊富でないし、温泉らしさは感じられず。そもそも温泉は売りにしていなかった。サウナは無難な感じだし、炭酸水風呂にする理由もよくわからないし。
「さっそく浴室へ」という流れではなく、「気が向いたら浴室へ」という流れが施設コンセプトに合っていると思う。「平日コミコミ1,480円」が高いとおっしゃるクチコミも散見するが、入浴料ではなく、風呂もある新しい営業形態の施設なのだから。街なかの漫画喫茶が何万冊揃えているのか知らないが、ここは圧巻の4万冊。好きな場所でゴロゴロしながら読めるし、漫画喫茶のように時間制ではない。そしてガーデンの名に恥じぬ本格的な世界観。
漫画を読まない人が楽しめる何かがあったら楽しそう。映像コンテンツだったり、参加型ワークショップだったり。フリーコーヒーのエリアにコワーキングスペースもほしい。贅沢を言えばキリがないけど、一般的な温浴施設にとってのメインターゲットたる中年男性おひとりさまが、この店では楽しみにくいのも確かなところ。リクライニングシートで惰眠をむさぼるのも、わざわざこの店でなくてもと思うし。
岩盤浴は館内着のまま利用する。広い館内にさりげなく5室あって、それぞれ好きなタイミングで利用できる。ロウリュウ房では店舗スタッフが盛り上げてくれるが、トークもパフォーマンスも、はっきり言って内容はひどかった。いろいろアドバイスさせてもらったので、改善に活かされたら良いが。だらだら20分以上も我慢大会が続くことを誰も望んでいない。
レストランは、3階にメインダイニング、5階に流行りのグランピングスタイル。今回は3階を利用したが、コンセプトの「東京スタイルメニュー」が意味不明。迷いに迷って大奮発したのに、すぐにテーブルに並んだし、鉄板がジュージュー言わないし。もうちょっと時間をかけて調理している感じがほしかった。友達どうしでシェアしたらあれこれ頼めるし、本来はそういうコンセプト。ワイドショー観ながら食事するのはちょっと違う。
詰まる所、フォトジェニックな所で立ち止まることがあっても、自分にとってコンセプトがマッチするところはあまりなく。風呂もある何か別の業態のうち、ほぼ全体を占める「別の」割合が、自分にとって居心地よいとは思えないから仕方がない。好みの問題。ただ、ここまで突き抜けた世界観とスケール感は他にあらず。名古屋の観光スポットだと思って、訪ねてみたらよろしいかと。
RAKU SPA GARDEN 名古屋
源泉/名東 極楽温泉(単純温泉)
住所/名古屋市名東区平和が丘1-65-2 [地図]
交通/地下鉄名城線 自由ヶ丘駅より徒歩15分
地下鉄星ヶ丘駅・栄駅より無料送迎バス
料金/(平日)大人1,480円、子供600円
(休日)大人1,680円、子供700円
(朝風呂:休日のみ)大人600円、子供400円
時間/(平日)10:00〜26:00
(休日)朝風呂6:00〜9:00、10:00〜26:00