玉川の湯<金魚湯>(栃木県栃木市室町)栃木市内の古い街並みをあてもなく散策していたら、これまた古く味わいのある銭湯を発見。堂々たる佇まいも立派だが、金魚の描かれたガラス戸が実に風流だ。看板には玉川の湯とあるが、「金魚湯」という別名も。これも一期一会、偶然の出会いも旅の醍醐味だ。さすがに朝風呂はやっていないので、夜になってまた訪ねてみた。

玉川の湯(栃木県栃木市室町)玄関先では大きな天狗がお出迎え。天狗の湯でも良いではないかと思ってみたり。そして、ガラガラと扉を開けると、やはり番台。天井からぶら下がる大きなファンといい、昔ながらの風情にあふれている。ロッカー少ないものの、常連さんは籠を使っているから数は足りている。棚には常連さんの洗面用具がぎっしりと並ぶが、この日は親子づれや若者も来ていて、和気あいあいとした雰囲気だ。

浴室のつくりは関東型と言えば良いのか、手前に洗い場、奥に浴槽が3つ。黄緑色の入浴剤を使用したバイブラ湯とジャグジー。若者は「熱い、熱い」と言っていたが、おそらく42℃くらい。東京の下町の銭湯ならぬる湯の部類だろう。もう1つは薄茶色の薬湯で、こちらは少しぬるめ。河童や鯉(?)の置物もあって、河童の湯、鯉の湯でも良いのではないかと思ってみたり。

玉川の湯(栃木県栃木市室町)ともかく、金魚湯たるゆえんは、壁の一部をくり抜いて金魚の水槽にしているから。いつしか金魚湯、金魚の湯と呼ばれるようになったのだとか。ガラスが曇ってよく見えなかったけど。そして、魚が泳ぐ風景がモザイクタイルで描かれている。明治22年創業と歴史は古く、昭和28年の改築以来、昔ながらの風情を保ち続けている。観光客の多い土地柄、ふらっと立ち寄る人も多いのではなかろうか。

玉川の湯(金魚湯)
住所/栃木県栃木市室町3-14 [地図]
電話/0282-22-1865
交通/JR両毛線・東武日光線栃木駅より徒歩10分
     ※無料駐車場18台分あり
料金/大人350円、中人150円、小人80円
時間/11:00〜23:00、毎週水曜日定休