梅ヶ島温泉湯元屋 虹の湯(静岡市葵区梅ヶ島)静岡市内から北にひた走ること1時間以上。梅ヶ島温泉は山梨県との県境にほど近く、標高1,000mの山あいにある。歴史は1700年前まで遡るされ、静岡市の秘湯、信玄の隠し湯とも言われているという。温泉街として10軒余りの旅館が点在するが、せっかくならいちばん外れに位置する湯元屋へ。ここが県道29号線の終点で、この先は林道となって安倍川の源流へと続く。

梅ヶ島温泉湯元屋 虹の湯(静岡市葵区梅ヶ島)湯元屋は食堂を兼ねた日帰り入浴施設。開店の10時を少し過ぎた頃に到着し、一番乗りだと言われたが、まだ露天風呂にはお湯がたまっていないという。「ゆっくりしていってください」とのことだったので、浸かりながら待とうかと。内湯からパイプを通じて外の露天風呂へとお湯が流れていく仕組みで、実際には殆どお湯がたまっていなかった。午後の客に間に合えば良いとのことか。こういうのんびりした感じは悪くない。

梅ヶ島温泉湯元屋 虹の湯(静岡市葵区梅ヶ島)塀の外からは時おり観光客の話し声が聞こえてくるが、あいにく湯元屋には誰もやって来ない。こじんまりとした雰囲気は共同浴場のよう。安倍川の対岸には湯之神社や湯滝があったり、ちょっとした広場のようでもあるが、かつては市営浴場があったという。移転してオープンしたのが、梅ヶ島新田温泉黄金の湯だ。また後日紹介したい。

梅ヶ島温泉湯元屋 虹の湯(静岡市葵区梅ヶ島)

梅ヶ島温泉湯元屋 虹の湯
源泉/梅ヶ島温泉(単純硫黄泉)
住所/静岡市葵区梅ヶ島5258-13 [地図]
電話/054-269-2318
交通/JR静岡駅よりバス1時間45分「梅ヶ島温泉」下車
   静岡市内より県道27号線〜県道29号線で約45km
料金/大人700円、小学生以下300円
時間/10:00〜17:00、不定休


梅ヶ島温泉後陽成天皇の第八皇子、良純親王は甲州天目山に病気療養中であったが、霊泉ありというお告げを受け、安部峠を目指した。その道中、赤い小蛇3匹の導きにより梅ヶ島へとたどり着き、温泉につかると難病がたちまち快癒したという。親王は日頃より崇拝する御仏の化身であると信じ、三蛇大権現としてお祀りしたという。明治になって神仏分離令により湯之神社と改称した。湯之神社からは梅ヶ島温泉街を一望し、そしてすぐわきには湯滝が流れ落ち、源泉洞窟の岩風呂が残る。

湯之神社湯滝