桜湯(山梨県昭和町西条)国母駅前温泉健康ハウスが建物を新築し、今月7日より桜湯としてオープンしたという。健康ハウス時代に一度訪ねたことはあるが、甲府界隈によくある田舎の中規模温泉施設で、失礼ながら言うと、健康とは名ばかりのくたびれた風情。ブログに記すのすら忘れていた。今回あたらめて訪ねてみると、なんとも爽やかな外観。開店30分後なのに、駐車場には車がたくさん。桜湯というありふれた名前はどうしてか。

桜湯(山梨県昭和町西条)小さな券売機が2台。チケットを購入してフロントへ。健康ハウス時代は570円だったのに、リニューアルして値下げするとは珍しい。総じて安い地域だが、シャンプーやボディソープは備え付け、貸しタオルセット100円。都会の人は驚くだろう。休憩所では横になってごろ寝するも客もおり、まさに山梨あるあるの光景だが、地域性を残しつつ若い人好みに生まれ変わった印象。

桜湯(山梨県昭和町西条)

浴室に入るとさっそく憎い仕掛けがあった。かけ湯は37℃・30℃の2つに仕切られ、たとえば30℃なら風呂あがりのシメにも良し、サウナと水風呂の合間にも良し。すぐ目の前には水風呂があって、手前から順に高温浴(43℃)、中温浴(40℃)のジェットと寝湯、不感浴(37℃)のバイブラ湯がずらっと一列に並ぶ。あつ湯〜ぬる湯とどちらの好みも満足させ、しかもこれらは温泉。うぐいす色の湯はざあざあと溢れ、小さな排水溝では処理しきれないほど。凝った風情はないが露天風呂もある。

桜湯(山梨県昭和町西条)サウナはガス遠赤ヒーターで90℃設定。脱衣所上部の制御盤に気付くのはサウナーだけか。室内は3段式で小さなテレビを設置。真新しく明るい室内で思うのは、時期を同じくしてリニューアルした萩の湯(東京都台東区)との共通点。いまどきの感覚を採り入れ、新たな客(とくに若い客層)をも取り込もうとする姿勢。今後この地域の手本となるだろう。横噴射で豪快に湯を投入する光景がなくなってしまい、ちょっと寂しさはありつつも。

桜湯
源泉/桜湯(単純温泉)
住所/山梨県中巨摩郡昭和町西条251 [地図]
電話/055-268-3088
交通/JR身延線国母駅より徒歩2分
     国道20号線(甲府BP)「国母立体」交差点より約800m
     ※無料駐車場あり
料金/大人500円、小人300円(4歳〜小学生)
時間/10:00〜23:30、年中無休

国母駅前温泉健康ハウス懐かしの国母駅前温泉健康ハウス時代。看板にはニュー健康ハウス昭和とあるが、それはさらに昔の名前らしい。