ふくの湯(東京都文京区千駄木)このところテレビや雑誌で「デザイナーズ銭湯」がよく取り上げられ、古き良き銭湯のイメージと対比される機会が多い。そのなかには建て替えでなく、改装した銭湯も含まれ、千駄木のふくの湯もそのひとつ。本駒込駅が最寄りだが、千駄木駅より団子坂を上がっても15分ほどの距離。もとは富久の湯(昭和47年開業)といったが、平成23年12月のリニューアルを機に名を改めた。マンション銭湯で半地下部分はコインランドリー、銭湯は階段を上がるが、バリアフリー対策としていす式階段昇降機を設けている。和風モダンなエントランスは、第一印象としてこの上ない期待感を煽る。

券売機でチケットを購入したらフロントへ。その左右に暖簾がかかり、浴室の「大黒天の湯」「弁財天の湯」は男女週替わりとなる(この日は男湯が弁財天の湯)。簡単に違いを言えば、大黒天が人工ラジウム温泉、弁財天が薬湯。木製ロッカーは漢数字といろはの表記。洒落た吊り下げ照明があって、板ガラスの建具を天井下から設えているため、脱衣所と浴室は実際以上に広々とし、開放的に感じる。

ふくの湯(東京都文京区千駄木)

浴室に入ると左右に並んだ洗い場のほか、中央にも六角形の島カラン。シャンプーやボディソープの備え付けもあるから、タオル1つあればよい(手ぶらセットも100円と良心的)。室内はGoogle Mapのインドアビューでも見られるとは、さすが時代の最先端。湯船はジャグジー付き、半身浴の2つが並び、ほかに陶製つぼ湯が1つ。スーパー銭湯によくあるつぼ湯だが、限定1名となると入らずにはいられない。

ペンキ絵は丸山清人師の描いた冠雪の富士山。大黒天の湯は中島盛夫師の描いた赤富士。そして男女を隔てる壁はGravity Freeの派手な宝船。伝統と革新のコラボとでも言うべきか、全てがおしゃれで、居心地の良い空間。このリニューアルを手掛けたのは若き才能、今井健太郎建築設計事務所。さすがの一言だ。

ふくの湯(文京区浴場組合)
ふくの湯(東京銭湯マップ)

ふくの湯
住所/東京都文京区千駄木5-41-5 [地図]
電話/03-3823-0371
交通/東京メトロ南北線本駒込駅より徒歩7分
     都営三田線白山駅より徒歩11分
     東京メトロ千代田線千駄木駅より徒歩15分
料金/大人460円、中人180円、小人80円
時間/11:00〜24:00(土日祝は8:00〜24:00)、年中無休