久松湯(東京都練馬区桜台)いま話題の銭湯といえば、練馬区桜台の久松湯。昭和31年開業だが、昨年5月に新築改装。これに合わせて温泉も掘削し、露天風呂や炭酸泉、ジャグジーなど湯船も多彩。さらに背景画としてプロジェクションマッピングを採用するなど、これまで世間が抱いていた町の銭湯のイメージを一変。テレビや雑誌など数多くのメディアに紹介されている。

久松湯(東京都練馬区桜台)設計を手掛けたプラネットワークスには銭湯建築の実績がなく、それがかえって、既存のカタチにとらわれない自由な発想を実現させた。雰囲気を例えるならオシャレなカフェ、あるいはギャラリーか。銭湯らしさはまったくない。本格的なリラクゼーションサロンも備えており、ボディケア・アロマテラピー・足底リフレ・スカルプ頭皮マッサージと、メニューも充実。

下足箱は100円リターン式。フロントでは下足箱の鍵と引き換えに、脱衣所ロッカーのカードを受け取る。扉の内側に差し込まないと、施錠できない方式だ。脱衣所と浴室の間には中庭があって、双方に明るい光をもたらし、緑の若木が目にも鮮やか。そして、浴室に入ると、白と黒のシックでモダンな空間が広がる。

久松湯(東京都練馬区桜台)

湯船は3種類のジャグジーと電気風呂をメインに、水風呂と別料金のサウナ、さらに人工炭酸泉のぬる湯がある。斜め格子の天井は、何か所か天窓になっており、昼間は日差しが降り注ぐ。夜は真っ白な壁にプロジェクションマッピングによる光の演出。斜め格子の幾何学的な映像が映し出される。「昔みたいな富士山の絵だと、何度も来る人は飽きちゃうから」(東京ウォーカー 1/6発売号)とはさもありなん。

box1-8露天風呂では地下1,500mから湧出した温泉を使用している。泥水のように茶色く濁っているが、塩分を多く含んでいることは匂いでもわかる。高い塀に囲まれているが、緑の植栽と、窓越しには洗い場を眺める。心地よい洋楽のBGMに耳を傾け、のんびりとした時が過ぎていく。(写真は久松湯ホームページより転載)

すべてがオシャレで緊張してしまうのだが、町の銭湯の進化系として、しばらく話題を独占することだろう。銭湯好き、温泉好きはもちろん、建築や芸術を志す学生さんにもぜひ訪ねていただきたい。昼間から営業しているから利用しやすく、昼と夜との雰囲気の変わりようも楽しんでほしい。

久松湯
源泉/桜台温泉久松(ナトリウム−塩化物強塩温泉)
住所/東京都練馬区桜台4-32-15 [地図]
電話/03-3991-5092
交通/西武池袋線「桜台」駅より徒歩5分
     西武有楽町線「新桜台」駅より徒歩9分
     西武池袋線・有楽町線・都営大江戸線「練馬」駅より徒歩12分
料金/大人460円、中人180円、小人80円
     サウナは別途400円
時間/11:00〜23:00、毎週火曜日定休