亀山温泉ホテル(千葉県君津市豊田)ひと口に「黒湯」の温泉と言ってもさまざまで、「墨汁のように真っ黒」とか「ウーロン茶のような茶褐色」といった具合に、色そのものや濃さを例えたりするが、「チョコレート色」とは亀山温泉ホテルだけだろう。なるほど上手い表現だなと納得させられる。

亀山温泉ホテルは房総半島の中央部、亀山湖のほとりに建つ。亀山湖というのは人造湖で、小櫃川の流れを堰止め、昭和55年に完成した。ホテルの歴史はもっと古く、昭和5年まで遡る。かつては亀山鉱泉といい、田舎風情の宿であったが、ダムの底に沈むのを機に現在地に移転。地下2,000mの大深度掘削により新源泉を得て、いまに至る。

亀山温泉ホテル(千葉県君津市豊田)大浴場は内風呂のみだが実に広々としており、壁一面ガラス張り。のどかな湖畔の景色をパノラマ状に眺め、眼下には亀山湖を望む。その窓に面してこれまた広々とした湯船があって、ホテル自慢の黒湯は循環併用のかけ流し。湯量は毎分600リットル以上と豊富。ビターチョコレートのような色合いで、しっとりすべすべの肌ざわりは黒湯ならではだが、かすかに硫黄臭も漂う。

亀山温泉ホテル(千葉県君津市豊田)一角を小さく仕切ってお湯をぬるめにしている。とはいえ、よく温まる温泉なので、椅子に腰掛けうとうとしている方が長かったが。のんびりと楽しみたい温泉だ。

ホテルは昭和50年築とあって、パンフレットは昭和の古きよき時代を写しているが、最近では若旦那自らが宣伝役となって、ネットでの情報発信に力を注いでいる。東京湾アクアラインの通行料金割引(普通車800円)もしばらく継続するようだし、都心や横浜から90分圏内にして、房総半島の観光拠点にもなりうる立地。温泉マニアのみならず、若旦那と同世代のファミリー層などにもおすすめだ。

亀山温泉ホテル(千葉県君津市豊田)



亀山温泉ホテル
源泉/亀山温泉(ナトリウム−塩化物・炭酸水素塩泉)
住所/千葉県君津市豊田旧菅間田65 [地図
電話/0439-39-2121
交通/JR久留里線上総亀山駅より徒歩12分
     国道465号線「上総亀山駅入口」交差点より約700m
     ※無料駐車場50台分あり
料金/1,000円
時間/11:30〜18:00