六郷温泉(東京都大田区仲六郷)大学時代は旅行研究会に所属していたが、六郷土手で年に1回の行事があった。といっても旅行とは関係なく、ソフトボールだったか野球だったか思い出せないあたり、先輩方に怒られてしまいそうだが、なんせ20年近く前のこと。そして今回、六郷土手をひさしぶりに訪ねた。とはいえ多摩川緑地で郷愁に浸るでもなく、目的は六郷温泉。駅から徒歩1分の好立地。

六郷温泉(東京都大田区仲六郷)コインランドリーを併設したごく一般的な銭湯だが、看板には「一日御静養」の文字。錆び付いて読めないが、もうひとつの看板がこの銭湯の歴史を物語っている。フロントのご主人に聞けば、昭和27年の開業だという。訪ねたのは6月5日。「ろくごうの日」とのことで、ここ大田区と友好都市である秋田県美郷町(六郷)とがコラボし、くじ引きが行われていた。景品は仁手古サイダー

六郷温泉(東京都大田区仲六郷)六郷温泉ならではと言えば、脱衣所の大型ロッカー。バットなど野球用具も収納可能で、しかも1つや2つではないからチームで訪ねても大丈夫。一方で籐の籠も備えている。そして、「ランナー銭湯」もいまやすっかり定着したが、多摩川土手を走るランナーにも便利な立地。手ぶらセット(260円)もあるので、気軽に訪ねることができる。

浴室に入ると島式2列と壁側1列の洗い場、L字に湯船が5つ並んでいる。温泉でないのは高温のバイブラ湯とジャグジー。温泉を使用しているのは浅湯と深湯(バイブラ+休止中のショルダーネック)、源泉かけ流しの水風呂。いわゆる「黒湯」だが、見かけは烏龍茶のような色。水風呂のほうがより色は濃く、すべすべさらさらの肌ざわりを実感できる。高温ドライサウナは無料なのでぜひ利用したい。たっぷり汗をかいたあとの水風呂は最高だ。

脱衣所にあった読売新聞の切り抜き(S51/6/9)によれば、温泉法施行後に真っ先に指定された銭湯だという。当時の記事で興味深いのは、六郷温泉の「北欧風大衆サウナ風呂」のアーチ看板(現存せず)。銭湯が生活の一部として、庶民の娯楽として賑わっていたであろう時代に、六郷温泉は流行の最先端を突っ走っていたのではないかと想像してみる。さらに「一日御静養」の看板を思い返してみると、2階には休憩室を設けていたのかな?と。のんびり過ごしてみたい銭湯だ。


六郷温泉(大田区浴場連合会)

六郷温泉
源泉/ナトリウム−塩化物・炭酸水素塩冷鉱泉
住所/東京都大田区仲六郷4-19−2 [地図
電話/03-3731-0024
交通/京急六郷土手駅より徒歩1分
料金/大人450円、中人180円、小人80円
時間/10:00〜23:00
     毎週月曜日と毎月第4火曜日は定休(祝日の場合は翌日)

(追記-2015/12/10)
建物全体の老朽化、浴場諸設備の老朽化により、平成28年1月31日をもって閉店するとの情報。