太平館(横浜市港北区大曽根)大倉山駅東口より線路沿いを綱島方面へ。しばらく住宅地が続くが、やがて庶民的な商店街に風情を変えていく。夕方になって地元住民の足は買い物、そして銭湯に向かうのだろうか。個人商店が軒をつらねる通りから、路地の奥に目をやれば太平館を発見。クラシカルな佇まいだが、通りから見た感じは一団の古き商店街のようで、すし屋の看板のほうがよく目立つ。くまなく探し歩いた末の発見であった。

太平館(横浜市港北区大曽根)太平館(横浜市港北区大曽根)

暖簾をくぐれば広々とした脱衣所には番台、ぶら下がり健康器、マッサージチェアなど、昔ながらの銭湯の雰囲気は健在。奥まって建っているためか掃き出し窓を全開にしていた。

浴室の手前に洗い場、奥に湯船が並んでいる。カランは壁側に8つずつ、島列はシャワーなしで7-7、お湯は超熱湯で驚いた。鏡に近所の店の広告が出ているのもいまどき珍しい。3つ並んだ湯船のうち座湯ジャグジーのみ白湯。ほか2つ(深湯・浅湯)には温泉を使用している。透明度5cmほどの黒湯で、隣駅の綱島温泉は有名だが、大倉山ではここ太平館と西口のしのぶ湯のみ。銭湯としての雰囲気が異なるので、遠方から訪ねる方はハシゴしてみるのもよいだろう。

間仕切壁はモザイクタイルで描いた湖畔の風景、湯船の上もモザイクタイルで色とりどりの魚が描かれている。そしてペンキ絵は亡き早川利光師による大歩危の景色(H19/10/12)。女湯は南伊豆。多少傷んできているが、早川師の作品は年々描き替えが進んでおり、いまや貴重な存在だ。

西区久保町の太平館は奥さんの弟が経営しているという。どちらもクラシカルな雰囲気をよく残しており、銭湯らしさを存分に堪能できる。

太平館(神奈川県浴場組合)
太平館(横浜市浴場組合)

太平館
源泉/横浜温泉(ナトリウム−炭酸水素冷鉱泉)
住所/横浜市港北区大曽根1-25-2 [地図
電話/045-531-0361
交通/東急東横線大倉山駅より徒歩9分
料金/大人450円、中人180円、小人80円
時間/15:30〜22:30、毎週金曜日定休