草津温泉(山梨県甲府市上石田)甲府を訪ねるたびに市内の温泉銭湯に立ち寄っているが、屋号と外観のインパクトでいえば、やはり「草津温泉」だろう。甲府なのに草津とはこれ如何にといったところだが、草津は温泉の代名詞。東京や横浜にも草津と名の付く銭湯があるから、甲府にあってもおかしくはない。店の前の通りは目下付け替え工事中だが、かつては山梨交通の電車が走っていたことから、通称「廃軌道」と呼ばれている。店の真向かいとその裏手に駐車場があり、夕暮れ時からはいつも賑わっている。

草津温泉(山梨県甲府市上石田)銭湯というよりミニ日帰り温泉施設といった雰囲気。早朝6時から夜22時まで営業しているのが嬉しい。フロントで下足箱とロッカーの鍵を引き換えて脱衣所へ。扉には「入浴前にチンチンと肛門様をよく洗いましょう」との注意書き。ここまで露骨だとなんだか…。そして扉を開けて浴室に入ってすぐ、こんどは温泉についての薀蓄。山梨県の温泉施設ではおなじみ、大月短大・田中収名誉教授によるもの。

草津温泉パンフレット草津温泉パンフレット
(草津温泉パンフレットより)

源泉は47.7℃で無色透明。飲泉することもできる。浴室の中央には広々とした湯船(39〜40℃)があって、その両側に洗い場。浴室の奥にも湯船が2つあって、片方は熱め(45〜46℃)、もう一方は地下水(22〜24℃)。あつ湯好き・ぬる湯好きのどちらも満足できるし、水風呂もあわせて交互につかってみるのも良いだろう。露天風呂は塀に囲まれているし、奥行きもないので開放感ではイマイチだが、屋外の風に当たって気分転換といった感じ。店内には童謡の独唱が流れていた。声高らかに歌い上げていたが、いったい誰の選曲だったのか。これもまた町の銭湯の楽しいところだ。

草津温泉
源泉/ラドン含有・含芒硝・重曹・食塩泉(旧泉質名)
住所/山梨県甲府市上石田1-10-12 [地図
電話/055-222-4216
交通/JR中央本線甲府駅バスターミナルよりバス9分「荒川橋」停前
     国道52号線(美術館通り)「貢川橋西詰」交差点より県道5号線を約100m
料金/大人400円、小学生170円、幼児70円
時間/6:00〜22:00、年中無休(元日のみ休業)