伊豆の国市よりも韮山町、伊豆長岡町、大仁町と言ったほうがピンと来る人は少なくないはず。いずれも温泉の町だが、いちばん有名なのは伊豆長岡温泉だろうか。今回ご紹介する「韮山温泉館」は旧韮山町に位置し、韮山温泉に属するが、駿豆線の韮山駅周辺にあるのかと思いきや、伊豆長岡駅徒歩圏にあって意外な感じがした。狩野川を隔てて東岸が旧韮山町、西岸が旧伊豆長岡町で、長岡地区・古奈地区を伊豆長岡温泉と言うらしい。

韮山温泉館(静岡県伊豆の国市南條)韮山温泉の日帰り施設は「韮山温泉館」「高齢者温泉交流館(旧めおと湯の館)」の2ヶ所。いずれも夕方以降にしか開放していないので利用しづらいが、地元客をメインとして支持されている。韮山温泉館は南條区民ホールの真裏にあり、ホールが3階建の立派な建物であるのに対し、温泉館は平屋建なので目立たない。現在は伊豆の国市営だが、かつての「韮山町営」の文字が外され、「温泉館」だけが残っている。観光客がふらっと立ち寄るには、なかなかハードルの高い施設だ。

韮山温泉館(静岡県伊豆の国市南條)(写真手前が南條区民ホール。裏に韮山温泉館がある)

館内はやはり公共施設の雰囲気。券売機で購入したチケットは窓口に提出する。脱衣所は棚とカゴのみ。洗面台はステンレスの流し台で、お洒落さの欠片もない。浴室は10帖ほどの広さで、カラン3つ、4帖ほどの湯船が1つ。入浴料金が安いだけあって、まさに共同浴場といった感じ。お湯はじんわり熱いが、「今日はぬるい。熱いときは45℃くらいあるからあんたじゃ無理だよ」と居合わせたおじさん。夕暮れ時とあって客の出入りが多かったため、たぶん43℃くらいだったと思う。しかしまぁ、日頃から銭湯で訓練しているので、無理だとは決め付けないでほしいのだが(笑)

ごった返してきたので早々と退散。小さな湯船に6〜7人ともなれば、さすがに窮屈。韮山温泉館という名前とは裏腹に、限りなく地元の共同浴場だった。伊豆長岡にしても韮山にしても、この辺りの人たちはあつ湯好きのようだ。

韮山温泉館(伊豆の国市役所)
韮山温泉館(イズハピ)

韮山温泉館
源泉/韮山温泉(単純温泉)
住所/静岡県伊豆の国市南條1603-1 [地図
電話/055-949-6099
交通/伊豆箱根鉄道駿豆線伊豆長岡駅より徒歩4分
    国道136号線(下田街道)「南條」交差点より約160m
    ※無料駐車場数台分あり(公民館併用)
料金/大人250円、小人200円
時間/(3月〜10月)16:00〜20:00、(11月〜2月)15:00〜20:00
    毎週水曜日定休
※向かいの月極駐車場では温泉館利用者のために1時間100円で時間貸している。




めおと湯の館(静岡県伊豆の国市寺家)
高齢者温泉交流館(旧めおと湯の館)
源泉/韮山温泉(単純温泉)
住所/静岡県伊豆の国市寺家679-6 [地図
電話/055-949-3737
交通/伊豆箱根鉄道駿豆線伊豆長岡駅より徒歩9分
    国道136号線(下田街道)「南條」交差点より約600m
    ※無料駐車場100台分あり
料金/大人300円、小人150円
    (60歳以上、身体障害者1・2級(介助者含む)の市民は無料、市外は300円)
時間/18:00〜19:30(10:00〜16:00は市内在住高齢者等のみ)
    日曜日・祝日・年末年始休館
※2011/4/2リニューアルオープン