町田市/大蔵湯町田市には現在3軒の銭湯(大蔵湯、梅の湯、金森湯)があるが、いずれも駅からはバス便に頼らざるを得ない。電車とバスを乗り継いでの訪問は面倒なので、機会を逸したままだったが、相模原球場での野球観戦ついでに立ち寄ってみることにした。国道16号線から古淵駅前を通過し、境川で都県境を越え、もう少し走ったところ。店舗正面にはせせこましいながらも7〜8台分の駐車スペースを設けているが、哀しいことに満車。ここまで来て引き返すわけにもいかず、住宅地をうろうろ。すぐに空いたのは幸運だったが、古淵駅から歩ける距離だったな…と思う。

敷地の一角に別棟としてコインランドリーが建ち、銭湯は瓦屋根ながらも古さは感じられず、また郊外型の佇まい。玄関先は改装して増築したのだろうか。外壁がサイディング張りの部分はロビーで、ソファやテレビを備えている。フロント両側の暖簾をくぐると脱衣所で、ここでも寛ぐことはできるが、男湯だけ(?)畳1帖分を増築し、サッシで仕切って喫煙室にしている。脱衣所はもとより、この狭い空間にもテレビを設置。贅沢すぎる、というか必要ないような気もするが。

当然のように石鹸等を持参したが、最近になってシャンプーとボディソープを設置したようだ。カラン2コに対して1コずつの割合だけど、このサービスは嬉しい。30円くらいの小さなボトル型シャンプーや固形石鹸を買っても、使いかけを持て余して捨ててしまう客も多いというから。カランは5+立ちシャワー2、5-5、4の配列で、いずれも固定式シャワーつき。サウナは脱衣所に突き出ている。湯船は浴室の奥にあって、ぬる湯の日替わり(?)湯、あつ湯の座湯ジャグジー(2人分)とミクロバイブラ湯(ガリウム石温浴泉)、水風呂がL字型に並んでいる。日替わり湯は「グレープフルーツ&レモングラス」という珍しい入浴剤。ぬる湯が40℃くらい、あつ湯が42℃くらいだろうか。夏は水風呂と交互に入ると気持ちがいい。ペンキ絵は富士山で、背景広告社の小看板が掲げられていた。

訪れたのは日曜日の夕暮れ時。カランは半数以上が埋まっていた。駐車場が満車だったことを考えると、ご近所以外からも客が訪れるのだろう。30分くらい車を走らせれば日帰り温泉施設も何軒かあるのだが、しっかり差別化が図れているのは大蔵湯が元気な証拠だ。

大蔵湯
住所/東京都町田市木曽町522 [地図
電話/042-723-5664
交通/JR横浜線古淵駅より徒歩16分
    小田急・JR町田駅(町田BC)よりバス6分「滝の沢」停徒歩3分
    町田街道(都道47号線)「木曽中原」交差点より東に175m
    ※複数台分の駐車スペースあり
料金/大人450円、中人180円、小人80円
    サウナは別途260円
時間/16:00〜23:00
    毎月1・10・20日定休(日曜・祝日の場合は翌日)

(追記-2012/7/12)
開業は昭和41年、番台からフロントへの改装は平成元年とのこと。
「1010」No.60(2003/2)より