恵那ラヂウム温泉館(岐阜県恵那市大井町)放射能泉(ラジウム泉)について調べてみると、湯温が低いほど大量のラドンを含有できるということがわかった。恵那市にある「恵那ラヂウム温泉館」の源泉は13.5℃の冷鉱泉で、これを沸かして使用している。「ラヂウム」という名前が印象的で、以前から気になっていた施設。中央道恵那ICより恵那峡に向かう途中の、緑に囲まれた場所にある一軒宿だ。洒落た外観といい離れが建ち並ぶ客室といい、勝手に抱いていた想像とは違うが、浴室棟は鄙びた雰囲気だった。

恵那ラヂウム温泉館(岐阜県恵那市大井町)男性の脱衣所に隣接して待合所があるのだが、ここには昭和37年の成分分析表とともに、「ご案内」と称した看板が掲げられている。ちなみに最新の分析表はない。

「日本で七番目のエナラヂウム温泉は由緒あるもので、建久3年2月に発見され、落武者が傷の治療に用いて効果があることから次第に人々に知られるようになり、その後霧ヶ城の城主が薬師如来を祀ったことから薬師の霊泉と呼ばれ、不思議なほど身体をほぐし顔や体の肌を美しくいたし、特に若返り不老長寿によく効く薬師の霊泉ラヂウム温泉です」

恵那ラヂウム温泉館(岐阜県恵那市大井町)日本で7番目にラジウム含有量が多いと言いたいようだが、昭和37年当時と今とではだいぶ順位が異なるはず。とはいえ順位の問題ではなく、この看板は時代を超えて愛されてきた証だと評価したい。脱衣所には2か所の扉があって、いずれも浴室も薄暗く、年季を感じさせる。右手にある浴室のほうが広く、洗い場もある。半円形の湯船は真ん中で仕切られていて、それぞれ3〜4人が入浴できる大きさ。お湯は無色透明で、循環して使用しているようだが、湯垢と塩素臭が気になった。

恵那ラヂウム温泉館(岐阜県恵那市大井町)左手にある浴室は小さくて、洞窟状の湯船が1つあるのみ。しかも、ほかに客がいたら遠慮してしまいそうなほど小さい。こちらもお湯は40℃くらいだと思うのだが、中から水が注がれているので長湯ができる。ラジウム泉は皮膚呼吸のほか、吸気によっても取り入れられるため、洞窟状にしているのであろう。ほかに客が来ないか気にしながら入浴するようだが、個人的にはこちらの湯船を気に入った。

玄関先には「ヘルスセンター開設趣旨」という看板が掲げられていた。
「働く人々の為め廉価で施設を開放する」
「健康な心身の育成を願ひとする」
「健康相談所を設け健康相談に応ず」
「恵那ラヂウムの温浴を通じ原子力の平和利用を認識して戴く」
「セルフサービス(自分のことは自分で)するを立前とする」
「誰に気兼ねなく悠っくりと寛いで戴く」
「御家族連れ又は団体の慰安と保養を歓迎する」
「あなたの健康を守るヘルスセンターです」

恵那ラヂウム温泉館(岐阜県恵那市大井町)宿泊は1泊2食付で7,500円より、素泊まりは5,400円。鄙びた印象は浴室だけで、離れが建ち並ぶ庭などは散策してみたくもなった。ヘルスセンターというほど大衆的ではなく、新旧がうまく融合しているように感じた。(写真は浴室のある建物)


恵那ラヂウム温泉館
源泉/恵那峡温泉(単純放射能冷鉱泉)
住所/岐阜県恵那市大井町1685 [地図
電話/0573-25-2022
交通/中央道恵那ICより県道72号線経由で約2km
    ※無料駐車場30台分あり
料金/大人500円(小学生以上)、幼児250円
    ※ホームページに大人100円引きの割引クーポンあり
時間/10:00〜20:00

恵那峡恵那峡
恵那峡恵那峡
恵那峡は恵那市と中津川市を流れる木曽川の渓谷。

恵那市観光協会