鹿教湯温泉の開湯は古く、約1200年前と言われている。鹿に化けた文殊菩薩が湯のありかを教えたという伝説にちなみ、鹿教湯の名が付いたという。江戸時代には湯治場として賑わうようになったとか。近くにある大塩温泉、霊泉寺温泉とともに国民保養温泉地に指定されており、総称して「丸子温泉郷」と呼ばれている。

五台橋約30軒の旅館が温泉街を形成しているが、湯端通りより五台橋で内村川を渡り、文殊堂、温泉薬師堂をめぐる道は散策路として人気がある。共同浴場は「文殊の湯」と「町高梨共同浴場」の2軒があり、ほかに健康増進施設として「クアハウスかけゆ」がある。

文殊の湯はもともと「大湯」と呼ばれていた施設が建て替えられたもので、五台橋のたもとにある。鹿教湯発祥の旧源泉がここにあったという。内風呂と露天風呂を備え、観光客の利用も多いことから、むしろ日帰り温泉施設といったほうが適切かもしれない。

鹿教湯温泉街温泉薬師堂
文殊堂文殊堂
(左上)鹿教湯・湯端通りの温泉街 (右上〜左下)文殊堂 (右下)温泉薬師堂

文殊の湯(長野県上田市鹿教湯温泉)狭い湯端通りを突っ込んでくる車が多いが、現地には駐車場はない。観光協会と旅館組合が入居する鹿教湯交流センター(無料の足湯あり)の駐車場を利用のこと。そしてそこから歩いて3分ほど。券売機でチケットを購入し、窓口に提出する。ホールは殺風景で、広さがもったいない。脱衣所は棚とカゴを利用するが、100円返却式の貴重品ロッカーもある。浴室は内村川に面しており、2つある湯船は大きな窓は曇りガラスだが、よく見ると眼下に川の流れを確認できる。護岸工事がなされているので清流という感じではないが、対岸の木々が紅葉した頃はきれいだろうな、と。湯船は大小2つが並んでいて、小さい方はお湯が熱め。ちなみにお湯は小さい方から大きい方へと流れ、あるいはあふれている。カランは横一列に6つ並んでおり、内装はシックな色合いでまとまっている。やはり共同浴場という雰囲気ではない。

石づくりの露天風呂は3人でせいぜいな大きさ。お湯はぬるめで循環式だと思う。景色を眺めるために、竹垣風のフェンスには何ヶ所か四角い穴を開けている。もうちょっと工夫できなかったのかと思うが、真正面には文殊堂への坂道を上る観光客の姿が見える。最後に源泉の話だが、無色透明であまり特徴は感じられなかった。内風呂の熱めのお湯が、鮮度をいちばん感じられるかもしれない。

文殊の湯
源泉/鹿教湯温泉(単純温泉)
住所/長野県上田市鹿教湯温泉 [地図
電話/0268-44-2288
交通/上信越道東部湯の丸ICよりR152〜254経由で約40分
    中央道豊科ICよりR254経由で約40分
    駐車場は鹿教湯交流センター(約40台分)を利用のこと
料金/大人300円(宿泊客は200円)、小学生150円、未就学児無料
時間/9:00〜21:00

鹿教湯温泉旅館協同組合