八幡湯(東京都渋谷区富ヶ谷)八幡湯を訪れたのは雪の降りしきる夜だった。その夜は、小田急で相模川を渡ったとたんに雪が舞い始め、多摩川を渡った頃には本格的に降ってきた。新宿で用事を済ませた頃には歩道にも3センチほど雪が積もり、手足はすっかり冷え切っていた。帰りにどこか銭湯に寄ろうと考えていたが、雪道を歩きたくないので、どこか駅から近いところへ…。そこで訪れたのが代々木八幡にある「八幡湯」だった。小田急線の代々木八幡駅と地下鉄千代田線の代々木公園駅は極めて近接しているが、「東京銭湯お遍路マップ」によると、八幡湯は両駅の中間に印が付いている。どこだろうかと適当に入った、一本目の路地に面して八幡湯はあったが、その裏手はなんと代々木八幡駅下り線のホームに面していた。

外観は新しくしているが、建物は築後50年以上を経過しているという。フロントのおばちゃんは、「こんな天気のときは早く閉めようかしら」などと言うが、そのわりには若者が多い。そういえば地域柄なのか、通りも若者が多かった。脱衣所の真ん中と壁際にロッカーがあり、テレビも備えている。開運祈願の大きな枡が積み重ねて飾られていた。ロビーでくつろぐことを前提としているためか、脱衣所自体はたいして広くはない。

八幡湯(東京都渋谷区富ヶ谷)浴室は島のカランが2列と壁際に3つずつ。すべてに固定式のシャワーが付いており、ほかに立ちシャワーも2つある。奥に湯船があって、座湯ジャグジー、電気風呂、バイブラ湯。決して大きくはないけれど、ひととおり揃っている。冷え切った身体にじんわりしみる温かさだけど、ちょっとぬるいかなぁという気も。ちなみに女湯のみにサウナがあるという。

ペンキ絵は、立山連峰を背景にして走る富山ライトレール(LRT)で、丸山清人氏の作。銭湯といえば富士山が多いけれど、こうした題材は珍しい。先代だか先々代だかは富山の出身らしいが、今回の題材は富山市PR事業による。都内にある5軒の銭湯が共同となって富山県にまつわる題材を描いているのだという。詳細はこちら、もしくは左の画像にて。

駅前銭湯の立地が魅力。また、代々木公園を走るランナーの御用達でもあるようだ。新宿からわずか3駅であるのに庶民的な風情もあって、暮らしやすい町だろうなと思う。

八幡湯(東京都浴場組合)

八幡湯
住所/東京都渋谷区富ヶ谷1-2-10 [地図
電話/03-3468-0337
交通/小田急線代々木八幡駅南口より徒歩1分
     東京メトロ千代田線代々木公園駅八幡口より徒歩1分
料金/大人450円、中人180円、小人80円
時間/15:30〜24:00、毎週金曜日定休