こんや湯(金沢市本町)旅行や出張などでビジネスホテルを利用する方は多いと思うが、味気ないのはやっぱりお風呂。ユニットバスにお湯を張って…、床を濡らさないように身体を拭いて…なんてめんどくさい。広々としたお風呂につかりたい。ならば銭湯。金沢市の銭湯は石川県組合(金沢支部)ホームページで情報を得ることができる(携帯版があるともっと便利なのだが)。金沢市には33軒の銭湯があって、14時頃からの営業開始が多い。早いところだと、6:00〜2:00(鯖江湯)、10:00〜24:00(れもん湯、金沢温泉金石荘)、10:00〜2:00(天空の湯)といった感じ。だからこそ、旅行者でも銭湯を利用しやすい土地だと言える。

宿泊は駅前のホテル日航金沢だったが、そこからいちばん近いのは「こんや湯」という銭湯。雑居ビルが建ち並ぶ一画にあるビル銭湯で、1階は来店客の駐車場。雨風の激しい夜であったが駐車台数は少なく、目の前にあるバス停の利用者にとって格好の雨宿り場所となっていた。

階段を上がって2階に入口があり、下足ロッカーのわきに券売機を設置。奥にはロビーを設けている。男女別の暖簾をくぐると番台があって、脱衣所が広がっている。壁際にロッカーが備え付けられているが、脱衣籠も使われている様子。体重計、マッサージチェアなど、置いてあるものは関東地方の銭湯と同じ。脱衣所と浴室の間には両側に流しを設けた小空間があり、そこで身体を拭いたり、タオルをすすいだりする。スーパー銭湯などによくある空間といえばわかりやすいか。ここは脱衣所側と浴室側の双方に扉を設けているから、完全に独立した空間だが。

浴室のつくりも関東地方と同じ。ケロリン桶に緑の簡易椅子。壁側のカランは固定式シャワーつきで、シャワーもカランも少し高い位置に付いている。島式には付いておらず鏡のみの設置。立ちシャワーは手前両側に1つずつ。奥に湯船が2つ並んでいて、一方は深湯のジャグジーで2帖ほど、もう一方は浅湯のバイブラ湯で3帖弱。お湯はぬるく感じたが、地域柄なのか、それとも身体が冷え切っていたからか。室内はタイル壁で装飾の類はない。よくあるタイプのビル銭湯といえばわかりやすいか。

こんや湯が金沢の銭湯の典型なのかはわからないが、支部のホームページで確認する限りでは、規模からしてもごく一般的な銭湯だったのではないかと思う。庶民的な佇まいの銭湯や大型店もあるようなので、また旅する機会があれば訪れてみたい。

こんや湯
住所/金沢市本町2-6-4 [地図]
電話/076-261-3975
交通/JR北陸本線・七尾線金沢駅東口より徒歩7分
     北陸鉄道北鉄金沢駅より徒歩8分
料金/大人420円、中人130円、小人50円
時間/13:00〜25:00、毎週木曜日定休

金沢銭湯王国(石川県公衆浴場業生活衛生同業組合 金沢支部)