玉梨八町温泉(福島県金山町八町)
玉梨八町温泉(福島県金山町八町)玉梨八町温泉(福島県金山町八町)玉梨八町温泉(福島県金山町八町)

只見川およびその支流域の町村には小さな温泉地が点在する。玉梨・八町温泉もその1つで、金山町役場のある会津川口より国道400号線を南下する。野尻川の両岸に旅館と共同浴場が2軒ずつ、そして民家が小集落をなす山あいの温泉地だ。集落の人口や旅館の宿泊者数に比して共同浴場2軒というのは充実しているが、この2軒は橋を渡って向かい合わせに建っているから驚きだ。いずれも24時間開放しており、100円以上の寸志で利用できる。管理費の足しにもならんだろうと思うが、温泉好きにとってはありがたいのひと言だ。ならばハシゴしてみよう気にもなる。

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玉梨温泉共同浴場(福島県金山町)玉梨温泉共同浴場

野尻川に架かる橋からも一目でわかる、片流れ屋根の小さな建物が玉梨温泉共同浴場。看板が出ていなければ気づかないくらい、簡素な外観だ。無人施設なので、玄関先の料金箱にお金を入れる。左に男性、右に女性の脱衣所があって、玄関部分との仕切りはなぜかアコーディオンカーテン。棚とカゴがあるだけのシンプルな脱衣所で、壁には寄付した人の金額と氏名がプレートで掲げられている。

浴室には2帖弱の湯船が1つあるのみ。片隅のパイプからはお湯がドバドバとかけ流しで注がれている。コンクリートの湯船や床はまだらな茶色へと変色しているが、これは温泉の成分による。共同浴場の年季とともに、鄙びた風情をも感じるさせる。お湯は無色透明だが、わずかに鉄さび臭がある。ちょっと熱めのお湯が共同浴場ならでは、といった感じ。質素なつくりといい、年季の入り具合といい、共同浴場らしい雰囲気を味わえる点では満足感が高い。

玉梨温泉共同浴場
源泉/玉梨温泉(ナトリウム−炭酸水素塩・塩化物・硫酸塩泉)
住所/福島県大沼郡金山町玉梨字湯ノ上 [地図
交通/JR只見線会津川口駅からバス10分「玉梨八町温泉」停徒歩1分
     国道252号線の会津川口駅前より国道400号線で約5km
料金/寸志(100円以上)
時間/24時間



八町温泉共同浴場(福島県金山町)八町温泉共同浴場(亀ノ湯)

国道400号線より河原へと階段で降りていく。国道の垂直の擁壁を真裏に控え、建物はさらに半地下の構造で建っている。最近改築がなされたようで、外観や規模は以前の雰囲気を踏襲しているが、板張りの木目からしてきれい。玄関前のひさしも新たに設置された。ただし湯船1つの混浴であることは以前と同様。建て替えを機に男女別浴という選択肢もあっただろうし、このご時世においてはむしろそれが普通の流れだろう。しかしあえて混浴としたことに、共同浴場に対する地元住民の愛情が感じられる。脱衣所は男女別に設けられており、脱衣カゴ代わりに使用しているのはスーパーマーケットの買い物カゴ。カーテンを仕切りとしているが、出入口の扉を開ければ通路から一直線に湯船まで見通せるつくりだ。

八町温泉共同浴場(福島県金山町)地面を掘り下げた部分の石積み擁壁と、湯船そのものは以前から変わっておらず、内外装が新しいわりにここだけは昔のまま。温泉の成分によって床は茶色く変色している。横長の湯船は3帖ほどの大きさで、2本のパイプによってお湯が注がれている。モーターを用いて注いでいるのは八町温泉だが、湯量の少ない分をもう一方の玉梨温泉で補っているという。量の割合でいえば1:2といったところか。お湯自体はどちらも無色透明だが、細かい湯の花がお湯の中で舞っている。外からの日差しによって金色にきらきらと輝いて見えるのだ。鉄さび臭も感じられ、飲泉用にコップも置いてある。八町温泉のお湯は、昔から胃腸によいと言われているそうだ。

八町温泉共同浴場(亀ノ湯)
源泉/八町温泉(ナトリウム−塩化物・炭酸水素塩・硫酸塩泉)
住所/福島県大沼郡金山町八町字居平 [地図
交通/JR只見線会津川口駅からバス10分「玉梨八町温泉」停下車すぐ
     国道252号線の会津川口駅前より国道400号線で約5km
料金/寸志(100円以上)
時間/24時間