第二大和湯(横浜市南区南太田)京急南太田駅を下車し、目の前を通る平戸桜木通り(県218号線)を東に歩くと、150mほどの距離で「どんどん商店街」が見えてくる。素敵な名前のわりには意外と普通の商店街で、その裏通りに今回紹介する第二大和湯がある。別棟で正面にコインランドリーを備え、銭湯自体は奥まった感じで建っている。玄関先以外はほかの建物に囲まれており、全体の外観が隠れてしまっているのが惜しい。

こちらを訪れて驚いたのは玄関部分、脱衣所、浴室のいずれも広さにゆとりがあることだ。脱衣所の壁際と真ん中にロッカーが配置されており、新旧2台のマッサージチェア、ジュースのショーケース、テーブルと椅子が置いてある。浴室は左右の壁際と中央2列に合計16個のカラン(ほかに立ちシャワー2ヶ所)。広さのわりには数は少なく、そのぶん通路が広めに設けられている。湯船は浴室の奥にあり、4帖ほどの大きさに四半円がくっついた湯船は一部バイブラ湯で、しかもガリウム温浴泉。そして2帖ほどの座湯ジャグジー(ステンレスの枕つき)、1帖大で薄茶色した漢方薬湯。ありきたりな入浴剤より、生薬のにおいがぷんぷんする方がしっかり温まる気がする。いずれの湯船もちょっと熱めなのだが。

湯船の上には西伊豆の富士山を描いたペンキ絵。背景画を眺めていて気づいたのだが、たいていの銭湯は男湯と女湯が左右対称のつくりなのに対し、第二大和湯では男湯のほうが女湯より半間分広い! そのぶん男湯が得をしているのは湯船の大きさか? 夕食の時間帯だからか客がまばらだったので、浴室でも脱衣所でも他人に気を遣うこともなく、ゆったりとした空間でのびのび過ごすことができた。

ところで、「第二」というからには当然「第一」があるはず。番台の女将さんに聞くと、昨年8月末で廃業した吉野町の大和湯とは親戚で、あちらが「第一」にあたるのだという。第二大和湯自体も、もう40〜50年は営業しているのだとか。

第二大和湯(神奈川県浴場組合)
第二大和湯(横浜市浴場組合)

第二大和湯
住所/横浜市南区南太田1-32-49 [地図
電話/045-731-0534
交通/京浜急行南太田駅より徒歩4分
料金/大人450円、中人180円、小人80円
時間/16:00〜22:00、毎週水曜日・木曜日定休