塔の沢一の湯新館(箱根町塔ノ沢)最近は低予算型のホテルグループが全国で増加しつつあるが、箱根だけで現在8店舗の旅館とホテルを運営するのが一の湯グループだ。夕食メニューは各店舗共通で、従業員は接客〜調理〜配膳の3役をこなし、各店舗の予約状況などに応じて従業員が行き来する。こうした工夫やサービスの改善によって低コスト化を図り、平日の宿泊なら1万円以内という低価格を実現している。一の湯新館は平成17年4月にオープンした客室20の宿。塔ノ沢という地名が同じだけで、国道1号線沿いにある数寄屋造りの和風旅館である「本館」とは離れた場所にある。

一の湯は企業の保養施設を再生し店舗拡大しているが、もとはここも保養施設だったのではないだろうか。ところどころが古びている。しかし、問題なのは廊下を歩いている時点から漂ってくる塩素のにおい。衛生管理の面で塩素系薬剤での消毒もやむなしだろうが、ここまでとは…。浴室は換気扇が回っているので意外と気にならないが、脱衣所にはつーんとするにおいが立ち込めていた。たまたまだった、と思いたい。

塔の沢一の湯新館(箱根町塔ノ沢)塔の沢一の湯新館(箱根町塔ノ沢)

浴室にはカラン4つと内風呂。そして湯船をざぶざぶと越えた先に露天風呂。ホームページには「モザイクスタイルとステンドガラスが印象的な大浴場」とあるが、印象に残ったのはなんだかせせこましいなぁということくらい。とくに露天風呂は高い塀に囲まれており、多少の葉っぱや虫が浮いているのは我慢できるが、循環の仕方が悪いのかお湯が泡だって澱んでいる。循環処理しながらあふれた分をかけ流しすればこんなことはないのだろうが。ちなみに20室中15室は客室に露天風呂が設けられており、こちらは源泉かけ流しであるようだ。

宿泊客は当日または翌日に、日帰り入浴客は当日に限ってグループ他店での入浴も可能(→詳細)。塔の沢新館から本館までは10分足らずの距離だろうから、趣の異なる本館のお風呂につかってみるのもいいだろう。日帰り客の場合は他店の入浴に際して当日のレシートが必要になるが、言わないとレシートを発行してくれない。また、このサービスについてはホームページに明示されているだけ。あまり積極的ではないのかなぁとすら思う。

館内に掲示された案内板によると、「塔ノ沢温泉は慶長10年(1605)に今でも現存する阿弥陀寺を開いた禅誓上人が発見し、当時から良質の温泉が豊富に湧き出し、諸国からの湯治客で賑わっていたと伝えられております」とのこと。なお、温泉の販売も行っており、20リットル1,500円(ポリタンク付きだと2,000円)。お湯は無色透明でクセのない肌ざわりである。

塔の沢 一の湯新館
源泉/塔ノ沢温泉(単純温泉)
住所/足柄下郡箱根町塔ノ沢54-1 [地図
電話/0460-85-5331(総合予約センター)
交通/箱根登山鉄道塔ノ沢駅より徒歩8分
   車の場合は国道1号線箱根湯本駅よりベゴニア園方面へ
   ※無料駐車場20台分あり
料金/大人850円、子供400円
時間/13:00〜20:00