ホテル京急油壺観潮荘(三浦市三崎町)油壺は三浦半島の南西端に位置し、北側に小網代湾、南側に油壺湾や諸磯湾の入り江が広がる風光明媚な地区。観光スポットとしては油壺マリンパークや荒井浜・胴網海水浴場、ヨットハーバーがあり、ホテルなども数軒点在する。そのうちの1軒が「ホテル京急油壺観潮荘」で、マリンパークのすぐ手前にある。

2階建の素っ気ない外観は、ひと昔前の国民宿舎みたいな感じ。建物の左側半分には館内外から利用できる割合大きな土産物店が入っており、マリンパーク帰りの客などを当てにしているのは明らかだ。かと思えば1階には畳敷きの大広間があり、風呂上りと思われる客で賑やか。ホテルというよりは健康ランド的な雰囲気すら感じさせる。

日帰り入浴は、大広間前にある100円返却式の下駄箱でスリッパに履き替え、地下1階の受付にて脱衣所の鍵と引き換えてもらう。地下といっても高台に建っているため、ここが地上面であるようだ。内湯は6帖ほどの大きさで、竹炭がカゴに入って浮かんでいる。露天風呂に面した側はガラス張りで、小網代湾を正面に望む。高台にあるためか露天風呂はもっと開放的で、清々しい風が吹く。対岸に民家が数軒あるだけで、穏やかな海が広がっている。

露天風呂は城ヶ島京急ホテル同様、京急の子会社が提供する海洋深層水風呂。岩風呂風の湯船は6〜7帖の大きさで、手前にバイブラ湯、奥に寝湯が4人分のスペースで区切られている。寝湯といっても中途半端に低い座湯みたいなものだし、しかも濃い塩分のせいで身体が浮いてしまう。しかし丸太でできた枕の肩越しからお湯が流れてくるので、意外と気持ちがいい。腰掛けて海を眺めながらの半身浴もまた良し。そしてそのわきに樽風呂があり、そのまわりが足湯スペース。樽風呂は海洋深層水ではないが、同じ温度?だとしたらいかに海洋深層水が温まるかを実感できる。ほかに高温サウナがあったが、女湯は浴室内にミストサウナがあるようだ。露天風呂はスペースが限られている中でうまく配置していると思う。唯一欠点を挙げるなら、ポンプアップのモーターらしき高周波音がうるさいことか。

ホテルの大浴場のわりには、宿泊者ではないと思われるおじさん達(つまり日帰り入浴客)が多く、しかも見るからに常連客の振る舞い。地元の人たちが10枚綴り7,500円の回数券で訪れているのではないだろうか。これならスーパー銭湯的な感覚で利用することができる。しかもホテルなのに20時まで利用できるので、仕事帰りでもじゅうぶん間に合う。ちなみにこちらの施設でも3月いっぱいで海洋深層水の使用が終わってしまうのだが、聞くところによると「その後は水深100m程度の海洋水を使用する」とのこと。いずれ公式発表があるだろうから、またここで紹介したい。

ホテル京急油壺観潮荘
住所/三浦市三崎町小網代1152 [地図
電話/046-881-5211
交通/京浜急行久里浜線三崎口よりバス15分「油壺」停徒歩5分
     国道134号線「引橋」交差点より県道26号線
     「油つぼ入口」交差点より油壺マリンパーク方面へ
     ※無料駐車場70台分あり
料金/大人1,000円、小学生500円
     ※ホームページに200円引きの割引クーポンあり
時間/11:00〜20:00、年中無休

油壺の名の起こりについて調べてみると、下記の2つの説が有力であるようだ。
「永正13年(1516年)新井城(今の油壺一帯)を最後の居城として立てこもった三浦一族は、北条早雲の大軍を相手に 3年間にわたる奮戦も空しく、全滅しました。多くの将兵が自刃、討ち死または油壺湾へ投身したと伝えられ、そのため湾 一面が血汐で染まり、まるで油を流したような状態になったので後世「油壺」といわれるようになりました」(京急油壺マリンパーク
「油壺湾の深い湾入は、北の小網代湾とともにリアス式海岸の好例で、湾内は風がなく、油を入れた壺のようであるのが地名のおこりといわれる」(油壺-Yahoo!百科事典
油壺マリンパークは戦前の海軍潜水学校、戦後の三崎水産高校の跡地に建てられた水族館で、昭和43年にオープンした。