行基の湯(高松市塩江町)塩江温泉は高松市街地より南に1時間ほど車を走らせたところにある、山あいの温泉地。約1,300年前の奈良時代に行基によって発見されたといわれ、古くから讃岐の奥座敷と呼ばれているそうだ。国道193号線に平行して流れる香東川や内場池の近辺に数軒の旅館、ホテルが点在するが、1軒1軒が離れているため温泉街としての雰囲気はない。そんな塩江温泉にあって、「行基の湯」は平成12年にオープンした塩江唯一の日帰り施設である。道の駅しおのえに隣接しており、香東川に架かる行基橋を渡ると浴室棟、そして休憩施設の茶房棟、長屋棟が並んで建っている。時間がない人は無料の足湯へ。しかし、せっかく来たならざぶんと入らないわけにはいかない。

館内はモダンな和風建築といった雰囲気。ロビーも浴室も太い梁が架かる立派な小屋組。重厚感と開放感がある。浴室は床面とカランの部分はグレーのタイルだが、そのほかはすべて板張り。訪れたのは薄暗い時間帯だったが、ぼんやりとした明かりが余計に温かみを増してくれる。湯船は6帖ほどの大きさで、縁に木材を使っている。男湯は香東川に面しており、板塀のわずかな隙間から川を眺めることができる。カランは横1列に7つほど並ぶが、休日だとこの数では足りないのでは?と思う。

浴室の奥には扉が2つあり、一方は「露天風呂」、もう一方には「岩風呂」とある。まずは露天風呂のほうから。石を組んでつくった湯船で、4〜5人サイズの大きさ。板塀の背が高くて、裏側の山の雑木林を眺めるのみ。湯船が小さいならば、せめて涼むところくらいは…と思うが。せっかくの露天なのだから、もうちょっとゆとりがほしい。もう一方の岩風呂は、浴室より階段を数段下っていく。半地下の構造だ。と、そこにあったのは乾式のサウナ。八角形のサウナ室内は、壁に石材を使ってはいるが、どう考えても岩風呂ではない。60℃弱のぬるい温度なので、サウナが苦手な人にも試してほしいし、じっくりと汗をかきたい人にもおすすめ。

源泉は無色透明の冷鉱泉(16.1℃)で、メタケイ酸とフッ素イオンが温泉法の基準を満たしているという。湯船のお湯は循環式。塩素臭をかすかに感じたが、気になるほどではなかった。湯上り後はロビーへ。囲炉裏(として使っていなかったが)を囲む板の間が休憩スペースとなっている。観光客が気軽に訪れることができる雰囲気ではあるが、きれいなパンフレットのわりに内容が漠然としているし、ホームページはないし、道の駅隣接という好立地を活かしきれていないし…。なんだかもったいない。まぁ、すべてにおいて当たり障りのない施設ではある。

行基の湯
源泉/塩江温泉(温泉法の温泉)
住所/香川県高松市塩江町安原上東37-1 [地図]
電話/087-893-1126
交通/JR高松駅よりバスで約1時間
料金/大人420円、子供210円
時間/10:00〜22:00、毎月第1・3月曜日定休(祝日の場合は翌日)

塩江温泉観光情報

powered by MAPPLE 観光ガイド