亀の湯(箱根町二ノ平)二ノ平温泉は昭和38年に湧出した箱根では新しい温泉地。小涌谷と強羅の中間に位置するが、彫刻の森美術館の周辺と言ったほうがわかりやすいかもしれない。狭いエリアではあるが、県道723号線沿いには一般住宅のほか、小さな旅館が点在する。そんな二ノ平の小涌谷寄りにあるのが「亀の湯」である。民家と思って通り過ぎてしまいそうな小さな建物だ。

浴室は男湯と女湯と家族風呂が1つずつ。以前訪れたことがあるのだが、2人くらいしか入れないんじゃないか?というほど湯船が小さかった記憶があるので、今回はあえて客が少なそうな時間を狙って訪れた。平日18時頃。客どころかフロントにも誰もいなかった。「番台は不在が多いですがご自由にどうぞ」といったことが書いてあり、どうしたものかと様子をうかがっていると、奥の部屋からテレビの音がかすかに聞こえる。「ごめんください」と何度か声を掛けてみるが、返事がない。「ご自由に」ということなので、勝手に入っちゃうか!と、男湯をのぞいてみると湯船にお湯が入っていない!

亀の湯(箱根町二ノ平)-家族風呂すると、部屋からおばちゃんが現れ、「今日は雨がひどいからこっちに入って」。そこは家族風呂だった。客が少ないので家族風呂と女湯にしかお湯を入れていないと言う。といっても、浴室自体は男湯や女湯と広さはたいして変わらず、湯船なんて約1帖半といったところ。蛇口からはお湯がちょろちょろ出っぱなしだが、湯船の底からお湯を抜いているので溢れることはない。源泉は70℃だが水で温度を下げているのか、蛇口から出るのは熱湯ではない。湯船のお湯もぬるめだったが、じっと浸かっていると身体がよく温まる。「浴槽内に蛇口より水を入れないで下さい。温泉が熱い時は桶で数杯水を入れて体をならしお入り下さい。ぬるい時は湯を沢山出してお入り下さい」とのこと。

帰る頃にはおばちゃんがフロントに座っていた。「これからお客さんが来る時間だから、座ってないとね」。19時を過ぎる頃からは地元客が訪れるらしい。観光客は平日の昼間か休日が多いのだとか。いつしか話題は昨今の不景気や物価高、食品偽装へと変わり、「困っちゃうわよね。何を信じてよいのやら」。話し好きの楽しいおばちゃんだ。

箱根全山〜箱根十七湯/二ノ平温泉〜(箱根町観光協会)

亀の湯
源泉/二ノ平温泉(ナトリウム−塩化物・硫酸塩・炭酸水素塩泉)
住所/足柄下郡箱根町二ノ平1080 [地図
電話/0460-82-2344
交通/箱根登山鉄道彫刻の森駅または小涌谷駅より徒歩6分
料金/大人550円、子供450円
     家族風呂は大人700円、子供400円
     休憩室1,000円(11:00〜17:00)
時間/11:00〜21:00、定休日なし