並木湯(相模原市並木)並木湯があるのは淵野辺と上溝の中間あたり。2つの駅を結ぶ県道57号線沿いには郊外型の店舗が建ち並んでいるが、その背後には住宅街が広がっている。並木湯も県道からわずかに入った住宅街の中にあり、ましてや下町的雰囲気ではないため、なぜこんなところに?といった驚きすら感じさせる立地。店舗正面にコインランドリーが建ち、その脇にのれんの掛かった入口と自販機2台。典型的な郊外型銭湯の外観だ。

のれんをくぐると右に女湯、左に男湯の下駄箱と扉がある。白い紙にマジックで「男湯」と書いて緑色の養生テープで貼っているのだが、とりあえず急場を凌いでいるのだろう。本来は何かしらの表示があったはずだ。そして扉を開けると、番台があって脱衣所。背の低いロッカーが壁際のほか、真ん中に1つ置いてある。3分の1ほどのスペースをテーブルとソファが占めており、常連さんたちがテレビを観ながら寛いでいた。

浴室にはカランが左の壁側に4、真ん中に島式で3+5、右の壁際に5つ並んでいる。いちばん右の5つのうち、手前の2つは両側に衝立的な壁があり、個別ブース的な感覚。すべてに固定式のシャワー付きで、ほかに立ちシャワーが1ヶ所ある。湯船は浴室の奥にL型に配置され、左手前と左奥が日替わり湯。この日は「薬宝湯」という赤茶色をした入浴剤で、ほんのり高麗人参のようなにおいがした。左手前が低温(といっても40℃くらい?)、左奥が高温(44℃くらい?)。いちばん温いのは右側にある湯船で、座わり湯・ボディマッサージ・スーパージェットに分かれている。ボタンを押すとブクブクするシステム。

湯船の上には細かいタイルで富士山が描かれている。山頂を雪が被い、麓には雲海と青い海が広がっており、三保の松原のような景色である。浴室の天井は屋根勾配がないため真っ平らで、中央部だけ吹き抜けのように高くして湯気抜きを設けている。7〜8人の客がいたが、みんな常連である様子。あちこちから賑やかな話し声が聞こえてくる。一見の客である僕はなんだか落ち着かなかったが、社交場としての銭湯こそが本来の姿なのだ。ひさしぶりに活気ある銭湯に出会った感じがする。

並木湯(神奈川県浴場組合)

並木湯
住所/相模原市中央区並木1-10-7 [地図
電話/042-758-5636
交通/JR相模線上溝駅より徒歩20分またはバス5分「千代田」停徒歩2分
     JR横浜線淵野辺駅より徒歩22分またはバス8分「千代田」停徒歩2分
     JR横浜線矢部駅より徒歩21分
料金/大人450円、小学生以下180円、幼児80円
時間/15:00〜23:00、毎週金曜日定休