京都は旅行でしょっちゅう訪れても、奈良を訪れる人は意外と少ないのではないかと思う。昨秋テレビで放映していたドラマ「鹿男あをによし」の影響で、再び脚光を浴びた感もあるが、ブームになっているという噂までは聞かない。平城遷都1300年祭のキャラクター「せんとくん」は、かわいくないとか仏を侮辱しているなど非難殺到。「まんとくん」というキャラクターまで登場し、真っ向対決の様相である。「奈良の大仏」で有名な東大寺、春日大社など魅力的な寺院は数多いのだが、どうしても足を伸ばすという気分になる。今回奈良を訪れるのも中学校の修学旅行以来だったりする。せっかくの機会なので、数ある寺院の中から法隆寺(別名斑鳩寺)を訪れることにした。

法隆寺中門法隆寺五重塔(左)、金堂(右)、大講堂(正面)法隆寺金堂(左)、五重塔(右)

世界最古の木造建築として知られる法隆寺は、推古15年(607)、推古天皇と聖徳太子が寺とその本尊「薬師如来」をつくったことが始まりだとされている。その一方で670年に焼失したという記録もあるが、飛鳥時代には再建されたようだ。五重塔や金堂などを中心とした西院伽藍、夢殿を中心とした東院伽藍に境内は分かれ、約187,000屬箸なりの広さ。その境内には飛鳥時代など各年代の建築物、宝物類があり、国宝・重要文化財に指定されているものは約190件、2300点余りに及ぶという。

法隆寺中門の金剛力士像法隆寺中門の金剛力士像

南大門より中門へ。中門は飛鳥時代の建築とされ、左右に立つ金剛力士像は奈良時代の作。その中門から奥の大講堂へと廻廊が囲み、そのなかに五重塔と金堂(いずれも飛鳥時代)が並んで建っている。法隆寺といえば五重塔であるが、この塔の高さは約31.5m。もちろん日本最古の五重塔である。金堂は法隆寺の本尊を安置するための建物。飛鳥時代作の釈迦三尊像、薬師如来像などが安置されている。これら仏像のことはよくわからないが、寺院建築として見事な装飾を備えている。

法隆寺金堂、柱の装飾法隆寺聖霊院法隆寺夢殿

拝観順序としては次に聖霊院へ。鎌倉時代の建築で、この当時は聖徳太子信仰が高かったようだ。平安末期作の聖徳太子の尊像を安置している。そして平成10年に造られた大宝蔵院へ。仏像、宝物が数多く展示されているが、個々の説明が不十分で非常に不親切。はっきり言って退屈なことこの上ない。東院伽藍へと移動。こちらでの見どころ、八角堂の夢殿は奈良時代の建築。秘仏救世観音菩薩像などを安置しているというが、薄暗くてよくわからない。行列に並んでいたら、職員のおじさんに「あんたこっちや」と列の方向を指図されたが、方言とはいえ、いきなりの「あんた」呼ばわりとタメ口は不快だった。

「柿くへば鐘が鳴るなり法隆寺」。これは正岡子規が詠んだ句で、実際に正岡子規は明治28年10月29日に法隆寺を訪れている。門前に並ぶ土産物店の定番商品は、やはり「柿の葉ずし」のようだ。

聖徳宗総本山 法隆寺
住所/奈良県生駒郡斑鳩町法隆寺山内1-1 [地図
電話/0745-75-2555
交通/JR大和路線法隆寺駅より徒歩20分
     または法隆寺駅、王子駅、近鉄奈良駅よりバスを利用
料金/一般1,000円、小学生500円
時間/2/22〜11/3は8:00〜17:00、11/4〜2/21は8:00〜16:30


・奈良県観光情報 大和路アーカイブ(奈良県観光連盟)
・奈良県情報サイト 奈良っこ(読売奈良ライフ)
・平城遷都1300年祭(平城遷都1300年記念事業協会)
・クリエイターズ会議・大和(まんとくんのキャラクター)