赤沢日帰り温泉館赤沢日帰り温泉館(静岡県伊東市赤沢)赤沢温泉は伊東市の最南部の海沿いにある小さな温泉地。民宿も数軒あるようだが、赤沢温泉=DHCといっても過言ではない。化粧品や健康食品などの大手企業DHCは平成13年(2001)に赤沢温泉ホテルの運営を手始めとし、「赤沢温泉郷」としてリゾート開発を進めている。その中の日帰り温泉施設として15年にオープンしたのが、赤沢日帰り温泉館である。

赤沢日帰り温泉館からの眺望地上4階地下1階の大きな建物で、3〜4階がそれぞれワンフロアの大浴場。男女別日替わりで、訪れた日は4階が男湯だった。パンフレットを見る限りでは、湯船の配置に若干の違いがあるものの、どちらもオーシャンビュー。(写真は4階エレベーターホールからの眺望)

赤沢日帰り温泉館3-4F内風呂は幅15mはあろうかというほど大きく、しかも海に面した窓は全面ガラス張り。相模灘がどこまでも広がり、時おり漁船が往来する。右手には山なりの伊豆半島。海っぺりの135号線を走る車。室内といることを感じさせない開放感と素晴らしい眺望である。露天風呂は幅が20mとさらに大きく、気持ちのいい風に吹かれながら長湯できる。内風呂と同様、海側に設けた溝にお湯が溢れるようになっており、視界を遮る塀などは一切なし。空、海、お風呂に境目がなく、一体となったようなパノラマ感。とにかくスケールが大きい。

露天風呂の隅には打たせ湯、そして小さな湯船にはジャグジーも完備。浴室内にはドライサウナ、スチームサウナ(3階のみ)もあり、ドライサウナには海を見渡す大きな窓がある。そして1人用の桶風呂と陶器風呂もあり、これらはシルクやハーブの入浴剤を使用した「DHCの湯」。洗い場のボディソープやシャンプー、洗面所の化粧水などももちろんDHCの商品。これらの商品は1階売店で伊豆の特産品とともに売られているが、テレビCMのような宣伝やセールストークなど一切なく、ただ置いてあるだけ。商売っ気が旺盛なのかと誤解していたが、意外なほどにあっさりとしている。

赤沢日帰り温泉館1-2F休憩所は2階にある約100帖の大空間。こちらも海に面してガラス張りになっており、畳の上でごろ寝しながらひと休みできる。しかも枕と毛布の用意まである。同じフロアには趣向の違う4つの貸切風呂があり、これらは予約制。地下1階のエステサロン、隣接する赤沢温泉ホテルの予約状況とあわせて休憩所設置のモニターで確認することができる。

休憩所を見渡してみたところ、若いカップルや女性どうしのグループが半数以上を占めていたし、館内もそれなりにしゃれた雰囲気だったが、唯一疑問だったのは休憩所のBGMはなぜか演歌だったこと。

タオルやバスタオルは脱衣所にあるものを自由に利用できるため、手ぶらでもOK。伊豆の温泉施設にしてはちょっと料金が高めだし、大人も子供も一律料金なので家族づれには高くつく。だが、この眺望や施設の快適性を考えれば妥当な設定なのかもしれない。若い人には間違いなくおすすめなのだが。ドライブがてらにぜひどうぞ。

赤沢日帰り温泉館
源泉/赤沢温泉(カルシウム・ナトリウム−塩化物・硫酸塩泉)
住所/静岡県伊東市赤沢字浮山170-2 [地図]
電話/0557-53-2617
交通/伊豆急伊豆高原駅より無料送迎バスで約15分
料金/(平日)1,200円 (休日)1,600円
時間/(平日)10:00〜22:00 (休日)9:00〜22:00